移民新聞【BLOG】

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タグ:違法派遣

l  76日、就労資格のないベトナム人を新潟県の工場で働かせたとして、群馬県で派遣会社を営む経営者が入管法違反(不法就労助長)の疑いで逮捕されました。不法残留したベトナム人男性を部品製造工場で働かせたようです。

l  外国人派遣は、ごく僅かな一部を除いて、明らかな違法か黒に近いグレーですから、ちょっとまともに調べれば、数珠つなぎで検挙できるような状況であるわけですが、偽造在留カードを絡ませて一捻りしている最近の違法派遣と比べると、あまりにもストレートな入管法違反で呆気にとられます。

l  ただし、だからこそ、外国人派遣の闇は深い。多くの関係者は、最初は違法と知りつつも、求人企業の圧倒的なニーズに寄り切られて手を染めていく。規模を拡大すれば日銭が加速して積み上がるビジネスだけに、一度美味しさを知ったら止められない。早晩、感覚が麻痺して「人がいないんだから仕方ない」と正当化。ホワイトな派遣に見せ掛ける努力すら放棄し、単なるルーティーンと化せば、ブラックとグレーの違いすらわからなくなる。それにしても、在留カードを持たない外国人を派遣するようになったら終わりです。


Vol.697(2020.7.20号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「経済政策:ロボ酒場のレモンサワーは高い?」も参考になります。
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l  1118日に、不法就労助長の疑いで人材派遣会社「ソシアリンク」の千葉営業所長ら5人が逮捕された事件は、あっという間に風化しようとしています。実際、「ソシアリンク」で検索しても、出てくるのはNHKの記事だけで、クリックしても「お探しのページは見つかりませんでした」と表示されるだけ。「ソシアリンク」の親会社である「わらべや日洋ホールディングス」に至っては、検索したところで、入管法違反事件の気配すら出てきません。

l  3年前の「ラーメン一蘭」の事件。留学生が週28時間以上働いていたことが問題視され、家宅捜索だけで全メディアが大騒ぎ。時間が超過したのも、除籍・退学なのに「学校が長期休暇中」と嘘をつかれ、会社側のチェックが難しかったという背景がありましたし、会社側の逮捕者も出ていません。

l  一蘭と比べれば、「ソシアリンク」は千倍以上悪質。技能実習で不法在留というのですから、在留カードを確認するだけで防げたはず。確信犯であるとしか思われません。それがこのヌルい扱い。やはりメディアも警察も入管も大企業には甘いのでしょう。これで不法就労がなくなるわけがありません。

【Timely Report】Vol.754(2020.11.30号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  98日、「技術・人文知識・国際業務」のベトナム人を、単純労働の現場に派遣した京都市在住のベトナム人が、入管法違反(不法就労斡旋)容疑で逮捕されました。容疑者は母国で日本語学校を経営。日本で働きたい若者らを送り出して、人手不足の現場に派遣させ、1人当たり50万円超の手数料を徴収していた模様です。人材派遣会社の役員にベトナム人を紹介して、派遣会社からも1人10万円程度の手数料を受け取っていたと言います。【p4

l  違法の外国人派遣が大手を振って闊歩しています。今回のような資格外活動ですらない、不法残留者や在留カードを持たない外国人ですら、「派遣」という形態だと、派遣先が責任を問われることはほとんどありません。だから、大手企業は「派遣」にこだわります。そして、大手の顧客からのニーズが極めて高いので、派遣会社は多少リスクがあっても、違法派遣に手を染めます。

l  当局が本気で違法派遣を撲滅したいのなら、派遣先の大手企業を摘発すべき。違法派遣を成立させている黒幕は、派遣先の大手企業。その掌の上で踊らされているだけの派遣業者をいくら摘発したところで、事態は改善しません。

【Timely Report】Vol.721(2020.9.11号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「製造業派遣は実刑になるのか?」も参考になります。

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