移民新聞【BLOG】

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タグ:在留

l  岸田内閣が始動しました。108日の所信表明演説では、「新型コロナ対応」「新しい資本主義の実現」「国民を守り抜く、外交・安全保障」という3大テーマのほか、「成長と分配の好循環」や「コロナ後の新しい社会の開拓」という美しい言葉が並びましたが、「外国人」という単語は見当たりません。

l  入管行政に関する箇所は「観光立国復活に向けた観光業支援」ぐらい。さすがに、法務大臣に対する指示の中で、「一定の専門性,技能を有する外国人材を円滑に受け入れるとともに,在留管理を徹底し,技能実習生の失踪などの不適切事案を防止する」「特定技能制度について,技能実習制度の在り方を含めて総合的な検討を行う」「共生社会の実現に必要な環境整備を着実に進める」「観光立国に相応しい入国管理を実現する」などが示されたようですが、岸田首相の主要な関心事ではなさそうです。

l  岸田首相が「書きためてきたノート」の中に、入国の正常化を求める国民の切実な声はゼロだったのでしょう。現在の歪んだ入管行政が「出国」「在留」「入国」の各局面で正常化されるまでには、さらなる歳月が必要なようです。


Timely ReportVol.8432021.10.11号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report



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l  不法残留を知りながら中国人男女2人を工場に派遣して働かせたとして、人材派遣会社社長と名古屋市在住の中国人が入国管理法違反(不法就労助長)の疑いで逮捕されました。両容疑者が共謀して、不法残留した中国人の男女を作業員として、富山県小矢部市にある工場で働かせていたようです。

l  この食品工場は伊藤ハムの子会社が運営。伊藤ハムは、取材に対し、「在留、就労状況は確認していたが不法との認識がなく、このような事態が発覚し大変驚いている。チェック体制をより強化していきたい」と答えましたが、「在留・就労状況を確認していたのに、不法残留がわからなかった」などということはあり得ません。新聞記者ならそこを突っ込むべきでしょう。

l  とはいえ、法律的には、派遣先である工場に在留資格の確認義務はなく、すべての責任を派遣元に押し付けることが可能です。だから、入国管理法に詳しい大手企業では、外国人を正社員としては雇わず、派遣に頼る先も少なくありません。多少高い時給を支払っても、不法就労助長のリスクを負うことがなければ安い買い物。製造業派遣会社は一手にリスクを背負っています。
オフィス, 人, 罪, 非難, いじめ, 群衆, グループ, 仕事, スタッフ
【Timely Report】Vol.291(2018.11.16)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
製造業派遣で資格外活動!!」も参考になります。

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l  929日、大阪入管に収容されていたトルコ人の男性が、複数の職員に押さつけられて肩を骨折したとして賠償を求めていた裁判で、大阪入管が謝罪し、300万円を支払うことで和解が成立しました。極めて異例の出来事です。

l  探ってみると、同月、国連の「恣意的拘禁作業部会」が日本の入管における長期収容について、「日本が国際法の下で負う義務に反していると認める」とし、世界人権宣言と国際法に違反し恣意的であると結論付け、日本政府に対して、必要な措置をとるよう求めたということが背景にあったようです。入管収容分野で、同作業部会が「意見」を出すのは初めてです。

l  国内では強面でなる入管も、さすがにマズイと思ったのか、新しい提案を出してきました。「在留特別許可」については、これまで直接の申請を認めず、退去強制や難民申請の手続における「法務大臣による特別な温情」として位置付けてきましたが、他の手続とは分離して、本人からの「申請制」に改める方向で検討しているようです。一定の要件を満たせば、申請中の就労も認める方針だと言います。単なる緩和ではなく改善に向かうことを願います。

【Timely Report】Vol.732(2020.10.7)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
専門学校は慎重に選びましょう!」も参考になります。

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l  3月8日、群馬県では、関係自治体が「多文化共生・共創県ぐんま」の共同宣言に署名し、多文化共生・共創推進条例の制定を目指すことを公言しました。他の地域でも、外国人を受け入れるための様々な試みが進んでいます。地方になればなるほど、「外国人の力を借りなければ社会が回らなくなっている」という現状を切実に感じているからでしょう。

l  識者からは、「政府が責任をもって外国人支援に取り組む姿勢が伝わってこない」とか「外国人の身になって考える姿勢を徹底してほしい」などという注文が相次ぎ、在留外国人からも「日本は働きやすい国ではない」「受け入れ態勢がほとんどできていない」という声が寄せられていますが、司令塔であるはずの入管庁の動きは鈍いままです。このまま放置すれば、中国が人材輸入国に転じたときに、日本社会を維持していくことは困難になるでしょう。

l  日本が魅力ある受入国になるには、基本的な日本語・日本法・日本史を習得した外国人には内国民待遇を保証することを明記した「在留外国人基本法」を制定して、外国人が安心して日本で暮らせるようにする必要があります。

【Timely Report】Vol.647(2020.5.11号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「入管法違反:またまた派遣会社が摘発される!」も参考になります。
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外国人の新規入国が10月から全世界を対象に再開される見込みです。在留カードの対象となる3ヶ月以上在留する人が主な対象で、1日1000人程度を上限とし、入国後14日間の待機を要請します。観光客の解禁は見送られたものの、留学生の入国は全面的に再開される見込みです。入学生ゼロの惨状に苦しめられてきた学校関係者は胸を撫で下ろしたに違いありません。

無論、良いことばかりではありません。「入国」が正常化していけば、「出国」も正常化に向かうからです。それは、①在留期限の3ヶ月自動延長(7月末で停止)、②6ヶ月の短期滞在付与や、③積極的なアルバイト容認(資格外活動許可)という入管の大盤振る舞いが終わるということを意味します。やや甘めに振れていた在留資格審査も、従前のように厳しくなっていくでしょう。

問題は、その潮流の変化に気付かない在留外国人たち。上記①~③が永遠に続くと信じて、束の間のモラトリアムを満喫している向きが少なくありません。入管は、入管行政の正常化に向けて、その移行を円滑に進めるために、在留外国人に向けたアナウンスを丁寧に行うべきだと思います。

【Timely Report】Vol.730(2020.10.2号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「入国・在留審査要領:コンビニは本当に単純作業?」も参考になります。
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l  「特定技能」で在留する外国人が昨年12月末時点で1621人になりました。昨年9月末(219人)と比べれば7.4倍と急増していますが、初年度の見込み(最大47,000人)と比べれば、大きく出遅れていることは否めません。

l  このため、法務省は、130日に試験の受験資格を拡大したのですが、2月未明、受験資格者の表現を改定し、「在留資格をもって在留する方については一律に受験を認める」としました。①中長期在留者でなく,かつ,過去に日本に中長期在留者として在留した経験がない方、②退学・除籍留学生、③失踪した技能実習生だけでなく、④「特定活動(難民申請)」の在留資格を有する方、⑤技能実習等,当該活動を実施するに当たっての計画の作成が求められる在留資格で現に在留中の方を含めて、受験可にしたのです。つまり、難民申請者も技能実習中の人も受験が可能になりました。

l  もっとも、「試験に合格することができたとしても,そのことをもって『特定技能』の在留資格が付与されることを保証したものではない」と釘を刺していますから、受験は認めるが許可はしないということなのかもしれません。

【Timely Report】Vol.633(2020.4.15号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「特定技能:「技能実習」から受験失踪が続出?」も参考になります。
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l  コロナショックで「人手不足感」が大幅に低下したという報道が相次いでいます。日本商工会議所の調査では、2~3月に「人手不足」との回答が60.5%だったのに対し、7~8月の調査では36.4%で、24.1%ポイントの低下となりました。帝国データバンクの調査(7月)でも、正社員が不足している企業は30.4%と、前年同月と比べて18.1%ポイント減っています。

l  もっとも、日本商工会議所の調査を見ると、介・看護では66.0%が「人手不足」と答えており、建設業も56.9%と依然不足感が強く残っています。また、最大級のダメージを受けているはずの宿泊・飲食業ですら、3社に1社(32.4%:2~3月70.3%)が未だに人手不足と答えています。じつは帝国データバンクの調査では、「飲食店」の人手不足は、今年1月の76.9%から、緊急事態宣言が発出された4月に16.4%まで落ち込んだものの、その後は客足が戻ったこともあり、7月には38.6%にまで回復しました。

l  つまり、どん底の景気でも問題は解消されていません。いずれ景気が回復する際に、再び人手不足が障害として立ちはだかる公算は大きいと思われます。

【Timely Report】Vol.639(2020.4.23号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「入国・在留審査要領:コンビニは本当に単純作業?」も参考になります。
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l  2019年6月末時点の在留外国人数が282.9万人を記録し、過去最多を更新しました。これまでに日本国籍に帰化した外国人は56.0万人(2018年末)で、不法残留者(7月1日時点)が7.9万人いますから、統計が正式に把握しているだけで350万人規模になります。日本国内において、父母のいずれかが外国人の子供は、毎年2万人(2017年1.8万人)前後産まれているので、統計で網羅していない外国人もいると考えれば、広い意味での「移民=外国人と関係の深い在留者」は400万人を軽々と超えています。

l  外国人が増えることについて、6割近くの人が「賛成」しているものの、家族を伴って日本で暮らす外国人が増えることについては、7割近くが慎重です。30人に1人が「移民」なのですから、学校で言えば、「クラスに移民が1人はいる」という計算になります。「日本はいわゆる移民政策をとらない」と強弁するだけで、「移民」に関する議論を拒否できる時代ではありません。

l  安倍政権が「移民基本法」の議論を拒否し続けるとすれば、それは、憲法改正の議論を拒否し続ける野党と同じ低レベルだということです。

【Timely Report】Vol.575(2020.1.23号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管行政:日本人は白鵬の帰化を歓迎する?」も参考になります。

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l  日本に居住する外国人は年金制度に加入しなければならないのですが、年金を受け取るためには10年以上保険料を納める必要があります。納付期間が10年未満で出国する外国人に対しては、保険料の一部を支給する「脱退一時金」の制度が設けられているものの、支給上限は3年分まで。それ以上は保険料を納めても「払い損」になります。そこで、厚労省は、外国人が年金の「払い損」にならないよう制度を見直すと言い出しています。上限を5年に引き上げて、一時金を最大+67%引き上げるというのです。

l  この案は、「上策」ではありません。ほとんどの外国人にとって、年金は「謎」であり、手取り金額しか興味がないので、響かないからです。「脱退一時金」自体知られていませんし、手続が面倒なのでほとんど活用されていません。

l  それよりも、年金をしっかり支払ってきた外国人が、転職せずに同じ企業で在留期間更新を申請した場合、即日許可するという政策のほうが、外国人に響きますし、雇用主にもメリットがあるだけでなく、年金財政にもプラス。「司令塔」たる入管庁は、こういう響く政策を立案して実現すべきなのです。

【Timely Report】Vol.581(2020.1.31号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「移民政策:外国人の社会保険をどうすべきか?」も参考になります。

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l  2019年6月末時点の在留外国人数が282.9万人を記録し、過去最多を更新しました。これまでに日本国籍に帰化した外国人は56.0万人(2018年末)で、不法残留者(71日時点)が7.9万人いますから、統計が正式に把握しているだけで350万人規模になります。日本国内において、父母のいずれかが外国人の子供は、毎年2万人(20171.8万人)前後産まれているので、統計で網羅していない外国人もいると考えれば、広い意味での「移民=外国人と関係の深い在留者」は400万人を軽々と超えています。

l  外国人が増えることについて、6割近くの人が「賛成」しているものの、家族を伴って日本で暮らす外国人が増えることについては、7割近くが慎重です。30人に1人が「移民」なのですから、学校で言えば、「クラスに移民が1人はいる」という計算になります。「日本はいわゆる移民政策をとらない」と強弁するだけで、「移民」に関する議論を拒否できる時代ではありません。

l  安倍政権が「移民基本法」の議論を拒否し続けるとすれば、それは、憲法改正の議論を拒否し続ける野党と同じ低レベルだということです。

【Timely Report】Vol.575(2020.1.23号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管行政:日本人は白鵬の帰化を歓迎する?」も参考になります。

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l  2018年6月末の在留外国人数は263万7251人で,半年前に比べて75,403人増加し、過去最高を記録しました。安倍政権は、この流れをさらに加速させますから、300万人の大台を超えるのは時間の問題です。増えるのはよいとして、問題は受け入れ方でしょう。というのは、これまで日本は、血縁関係のある「日系人」の受け入れにすら失敗しているからです。

l  在日日系社会が直面している現実は甘くはありません。日系人は35歳で孫を持ち、少なからぬ子供たちは学校から落ちこぼれて不良化します。仕事をせずに生活保護にぶら下がる者もおり、子供が多いほど高くもらえる生活保護に甘え、次々と子供を産む悪循環に。じつは、日系人の子供の3~4割は中学校すら卒業していません。これで、日本社会にフィットしてほしいと願っても無理な相談でしょう。その親の在日日系人たちも高齢化を迎えていますが、年金加入期間が足りず、老後の備えが足りない人が大半と言います。

l  いかにきれいごとや見事な論理を振りかざしても、外国人の受け入れは、様々な問題を引き起こします。リアルな難題を直視する勇気が問われます。
パトリオット, フラグ, プライド, 愛国心, ブラジル
【Timely Report】Vol.256(2018.9.27)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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