移民新聞【BLOG】

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l  2019年にノーベル経済学賞を受賞した米MITのアビジット・バナジー教授は、「人は移民に対してネガティブな印象を抱く。だが、移民が来ることで得られる様々なメリットについては考えようとしない」と指摘します。米国では、「移民がより安い賃金で仕事を請け負う結果として、米国民の賃金が押し下げられる可能性」に関する研究が盛んなのですが、米国民の賃金に対してマイナス影響が生じるという明白な結果は出ていません。

l  1960年代、メキシコからカリフォルニアへの移民を禁じる法律が制定されたとき、移民に代わって農場でフルーツを摘む米国人はいませんでした。そこにいた労働者の賃金も雇用も増えませんでした。農園主は、機械化の難しい作物を機械化しやすい作物へと転換し、作業の機械化が進んだだけでした。

l  バナジー教授は、「移民は、現地の人の嫌がる仕事に携わってくれるし、生産性は高まり、あらゆる需要を増やす」と説きますが、日本で、彼の主張に耳を傾ける人は少ないでしょう。来春にかけて失業問題が浮上してきたときに、冷静な議論が展開されることを期待することは難しいかもしれません。

【Timely Report】Vol.510(2019.10.16号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「
不法滞在幇助罪で逆転勝訴!」も参考になります。

外国人と入管の関係に興味のある方は ➡ 全国外国人雇用協会 へ
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1.       法律や行政に嘘やインチキがあると、「法」は信頼を失い、法治国家は適正に機能しません。その意味で日本は失格です。というのは、法律と行政に大きな3つの嘘があるからです。まずは「自衛隊は軍隊ではない」という嘘。次に「パチンコは博打ではない」という嘘。最後に「技能実習は単純労働ではない」という嘘です。国の骨格を為す憲法においても、国の規律を示す刑法においても、ビザを司る入国管理法においても明らかな嘘があるのです。

2.       「出入国管理及び難民認定法第7条第1項第2号の基準を定める省令」は、「技能実習」について、「申請人が修得しようとする技能、技術又は知識(以下「技能等」という。)が同一の作業の反復のみによって修得できるものではないこと」「申請人が住所を有する地域において修得することが不可能又は困難である技能等を修得しようとすること」と明記しています。ところが実態は、同一作業の反復で修得できる単純作業ばかりで、母国でも体験できる技能が多い。その事実を誤魔化すために、形ばかりの試験制度を創設して、受検料でさらに搾取しようとするのですから呆れかえります。
正義, 像, 女性は正義, ギリシャ神話, ローマンの女神, 女神の法, 法
【Timely Report】Vol.22(2017.9.14)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
技能実習機構は無能なのか?」も参考になります。

外国人と経済の関係に興味のある方は ➡ 外国人経済研究所 へ
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l  「技能実習」の延長線上に「特定技能」を設計した時点から危ぶまれていたことではありますが、法案審議の中で「技能実習」の筋悪さが際立ってきました。しかし、不可思議なのは、「技能実習」における労働基準法違反は責め立てるのに、「技能実習法(外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律)」違反を咎める声がないということです。

l  技能実習法第9条第1号は「修得等をさせる技能等が、技能実習生の本国において修得等が困難なものであること」と明記しています。また、技能実習法施行規則第10条第2項第1号のイは、「同一の作業の反復のみによって修得等できるものではないこと」を「技能実習の内容」の要件にしています。

l  しかし、「技能実習」のほとんどは、同一の作業の反復のみによって修得できる技能であり、母国でも修得可能な代物。試験制度によって誤魔化してはいますが、インチキな実態は関係者全員が熟知しています。法務省からすれば、「それは所管官庁に聞いてくれ」という逃げの一手なのでしょうが、こんなあからさまな法令違反を黙認しながら「法務省」とは恐れ入る限りです。
ルール, 圧力, スタンプ, 文句を言わない, 由来します, カスタム, 伝統
【Timely Report】Vol.305(2018.12.7)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
技能実習の膨張が歪みを生む!!」も参考になります。

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