移民新聞【BLOG】

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タグ:コンビニ

l  自民党の外国人労働者等特別委員会は、623日に「提言」をとりまとめ、73日に、安倍総理大臣に提言書を手交しました。これを受けて、マスコミは、「特定技能の対象業種に、コンビニエンスストアや産業廃棄物処理を追加するよう求めた」と報じました。しかし、「提言」は、「コンビニエンスストア、運輸、産業廃棄物処理等の分野での外国人労働者の活用について更に議論を深め検討を行う」と記しただけであり、片山さつき委員長も、「業界・担当省庁の中で、人材確保のための努力を全部行ったが、人材がどうしても足りないので、万全の体制で受け入れるという所に至らなかったので継続審議にした」と公言。報道としては、「誤報に近い」と思われます。

l  気になったのは、留学生就職の部分。片山委員長は「特定活動等をうまく使って増やしていく」と総理に明言。「提言」も「本邦大学卒業生等を対象とした幅広い就労活動を認める『特定活動』の活用を促進する」と明記しています。「N1ビザ」の周知徹底に終わることなく、特例的に認めている「特定技能準備ビザ」の継続へと発展した場合には、とても大きな一歩になります。

Vol.696(2020.7.17号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「経済政策:ロボ酒場のレモンサワーは高い?」も参考になります。
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l  「特定技能」を新設した入管法改正は、結局、外国人雇用の雰囲気を盛り上げて、「技能実習」を大幅に増大する結果になりました。201711月に施行された技能実習法では、優良企業(常勤職員41人~50人)の場合、受入可能人数を9人から60人に拡大しただけでなく、就労期間も最長3年から5年に延長。就労可能な職種も81種で、20年間で約20種増えています。

l  「特定技能だと逃げられますが、技能実習だったら、ウチが責任をもって逃げさせません」とセールスする監理団体も少なくありません。監理団体は、「特定技能」を邪魔することに必死です。この間、実習生は、働き手が集まりにくい業界で、地方を中心に就労するケースが激増していますし、様々な現場を支える重要な働き手として認識されています。

l  これに対し、入管庁は「特定技能」の受験資格を4月から大幅緩和します。観光客でも実習生でも失踪者でも、退学や除籍になった留学生でも、受験できるようになります。さらに経済産業省は、コンビニに対して「特定技能」の活用を示唆しました。果たして「特定技能」は巻き返せるでしょうか。

【Timely Report】Vol.639(2020.4.23号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「入国・在留審査要領:コンビニは本当に単純作業?」も参考になります。
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l  外国人留学生がいなければ、コンビニは24時間営業を維持できません。全国のコンビニでは、留学生が4万人働いており、東京の深夜帯だと67割の店舗で外国人が就業しています。本来、留学生は「勉強」が本文であり、「就労」することは不可。アルバイトは「裏口=資格外活動」で特別に認めるという建付けです。世界に通用する日本の製造業を代表するのがトヨタなら、日本の非製造業を代表するのはコンビニ。しかし、そのコンビニを支えているのが、「裏口入学の留学生」だとすれば悲しい限りです。

l  日本のコンビニは、公共料金支払も、小包も、カフェも、チケットもある世界的に珍しい小売りの形態。コンビニが実践している「単品管理」は、欧米のビジネススクールが取り上げるほどの高度なマネジメント手法でもあります。そもそも立法当時、「人文知識」という在留資格は、日本人の大学卒が就労するような仕事という捉え方でした。「販売=単純作業」という紋切り型の解釈を止め、以前のように「技術・人文知識・国際業務」でコンビニの就労を認めることこそ、入管に求められていることではないでしょうか。
建物, 暗い, 泊, 利便性, ストア, ショップ
【Timely Report】Vol.197(2018.7.5)
より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
外国人に美容師は無理?」も参考になります。

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l  未だに現実を直視することなく、「外国人など受け入れなくとも何とかなる」という勇ましい精神論を唱える方々を時折見掛けます。しかし、日本人の暮らしや食べ物そして多くの産業は、外国人に依存して成り立っている ―― これは、将来のお話ではなく、現在の事実です。食卓に上る葉物野菜、牡蠣、鰹節のカツオという和食を支えているのは実習生たち。そして、ホテルやコンビニ、飲食店という日本が世界に誇る「おもてなし」を担っているのは留学生たち。私たち日本人の暮らしは、もはや外国人なしには成り立ちません。

l  地方から若者を吸い上げる現象は、「東京一極集中」と呼ばれますが、じつは、東京でも、2030代の若者はこの5年間で5%(204000人)も減少しています。その減少を和らげているのが、若年層の外国人の受入。東京都における20代から30代の若者の13人に1人は外国人。東京ですら、外国人を受け入れなければ、若者は減少する一方なのです。若者を必要とする職場では、89割が外国人という風景も珍しくありません。彼らがいなければ、日本人の生活を支える様々な分野で大きな障害が起こります。

【Timely Report】Vol.583(2020.2.4号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「経済政策:外国人が日本を支えている?」も参考になります。

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l  最近、新聞記事のクオリティが落ちている感じがします。入管法に関して言えば、答えありきで飛ばし記事を掲載したり、自紙の主張に合わせるために事実の一部を誇張して批判するなど、信憑性に欠ける記事が少なくないのです。直近で言えば、「特定活動にコンビニが入る」という記事はその典型でしょうし、出入国管理政策懇談会の下に組織された「収容・送還に関する専門部会」の「提言」に関する報道もその匂いがします。

l  大手新聞では、「退去拒否に罰則」とか「拒否すれば刑事罰」という見出しが躍り、「入管が悪いことを企んでいる」というイメージを醸成していますが、「提言」は、「保護対象の明確化による的確な庇護」「手続の明確化を通じた適正・迅速な難民認定」「認定判断の明確化を通じた透明性の向上」「認定に携わる者の専門性の向上」を盛り込んでおり、評価できる点も少なくありません。「『入管=悪』の前提で特定の事例を取り上げて批判だけしても入管は耳をかさず、事態は変わらない。もっと広い視点から政策論争をすべき」(元UNHCR駐日代表)という声に耳を傾けるべきではないでしょうか。

Vol.698(2020.7.21号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  自民党は、外国人労働者の受け入れに関する提言を近くまとめ、「特定技能」の対象業種にコンビニを追加するよう求めるようです。政府が7月にまとめる「骨太の方針」に反映させ、実現化する構えです。

l  鳴り物入りで始まった「特定技能」は、最大見込みの1割にも到達せず、叩き潰されるはずだった「技能実習」は、内包する諸問題を解決する素振りも見せずに躍進中。そんな中、「特定技能」の不振を挽回するために、コンビニを追加するというのは、タイムリーに見えて、なかなかにトリッキーです。

l  「特定技能」が増えないのは、「技能実習」の諸問題を解決するために規制で雁字搦めにしておきながら、肝心の「技能実習」には同等の規制を導入しないという非合理な政策が原因。ここにメスを入れないで、対象業種を増やすというのは、業界の要望に応える形で貸しを作り、利得にあやかろうとする伝統的な政治手法そのもの。当初17職種でスタートした「技能実習」が82職種にまで拡大した歴史を再現しようというのでしょう。権益争いばかりで、筋の良い制度を創ろうという意思がない政治家には困り果てます。

Vol.687(2020.7.6号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「経済政策:ロボ酒場のレモンサワーは高い?」も参考になります。
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l  7月12日、スマートフォン決済サービス「セブンペイ」の不正利用事件で、他人のアカウントを使って商品を購入したとして、セブンイレブン店員の中国人留学生が逮捕されました。7月4日の深夜、東京都千代田区内にあるアルバイト先のセブンイレブン店舗で、都内に住む40代男性のセブンペイのアカウントを使い、計約3万円分の電子タバコ等を購入し、客に販売したように装ったという疑いです。中国人の友人から3日、中国のSNS「微信」を通じ、「お金をあげるからセブンペイでたばこを買うのを手伝って」と連絡があり、IDとパスワードが送られてきたといいます。味方であるはずの社員に背後から撃たれたケースと言ってよいでしょう。

l  ただし、外国人社員だけではありません。日本人社員に背後から撃たれるケースもあります。あるコンビニでは、留学生アルバイトのシフトが増えて、勤務時間が長くなったことを知った日本人社員が、夕方用と深夜用に名札を分けて、28時間越えをバレないようにしていることを突き止めて、入管に通報しました。「悪事千里を走る」と言いますが、悪いことはできません。

【Timely Report】Vol.497(2019.9.26号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「ブローカーには絶対に近寄るな!」も参考になります。

外国人と入管の関係に興味のある方は ➡ 全国外国人雇用協会 へ
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l  コンビニの外国人店員の拙い日本語が話のネタになっています。タレントの中居正広が冠番組で、「『お釣り千円で』って言ったら、『ずりせんですか? ちょっとすいません。店長さん、店長さん。ずりせん。ずりせん。なんですか?』って言ってた」と発言したことが「差別」とされ、話題になりました。

l  一方、ある芸人が、新宿のファミリーマートで、「特定のお客様から人種差別と言わざるを得ない発言がありました。今後このようなことがあれば、差別として強力に抗議いたします。またそのような方の来店は拒絶いたします」と書いた貼り紙をSNSにアップしたら、「バイトテロしてる日本人より頑張って仕事してる外国人を応援したい」「近くのコンビニで、外国人店員にいちいちイントネーションを指摘するおじさんがいる。本当に腹立つ」などと大反響。おそらく類似の事件が至る所で起きているのでしょう。

l  書店に行けば、ヘイト本が並び、ベストセラーにも外国人排斥を高らかに主張する書籍がランクインしています。入管法改正で受け入れる外国人は増えるのでしょうが、外国人を受け入れる心の準備はできているのでしょうか。

【Timely Report】Vol.385(2019.4.9号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法は移民を受容しない!」も参考になります。

外国人と入管の関係に興味のある方は ➡ 
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l  「法務省、コンビニの外国人雇用を緩和」(日経ビジネス)という記事のタイトルを見て小躍りしました。「大手コンビニの一部による熱意ある陳情が功を奏して、『技術・人文知識・国際業務』の業務範囲に関する解釈が緩和されたのかも?」と期待したからです。当記事は、「コンビニなど小売業で急増する外国人店員の大半は・・・留学生だ。法務省は留学生を引き続き正規採用したいという業界の声に応え、今春に告示改正と呼ばれる手続きを取る」と指摘し、「入国管理法改正で恩恵がなかった職種に、告示改正で救いの手を差し伸べる」という法務省関係者の証言を紹介しています。

l  ところが読み進むと、「(国が求める専門性とコンビニが求める単純労働)のねじれを解消するために苦心した結果、法改正で対象にしなかった業種を告示改正で救済する。歯止めを利かせるため告示改正による特定活動も一定の専門性を求める」としてN1が必要とあり、糠喜びに終わりました。新ネタではなく、朝日新聞が報じた「本邦大学卒業者等」の話だからです。名門誌で書くなら、良く取材した上で、誤解を招かない記事にしてほしいものです。

【Timely Report】Vol.376(2019.3.27)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
専門学校は慎重に選びましょう!」も参考になります。

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l  愛知県の青果卸会社が技能実習生の雇用において、偽装請負を行っていたという疑惑が報じられました。関連会社の農業生産法人に雇用されて、北海道の農家などで農作業に従事しているベトナム人技能実習生21人が解雇された問題から発覚。担当役員が、「(青果卸会社では)実習生に教えるような社員はいなかった」と本当に証言しているのであれば、「技能実習」という建前が崩れてしまうので、在留資格等不正取得罪に該当することになります。

l  かなりあからさまな入管法違反ですが、この手の違反は、大手企業でも横行しています。典型的なのは、今回発覚した偽装請負パターンと派遣パターン。大量の人数が捌けて巨額のビジネスになるので、この2種類が両横綱と言ってよいでしょう。そんなことは業界では常識で、入管も当然知っています。実際、有名なコンビニの弁当工場や総菜工場はそういう輩たちの巣窟です。

l  ところが、不思議なのは、そういう有名どころに限って、あまり摘発されていないという事実です。入管が大手企業と癒着しているとは思いませんが、圧力を掛けてくる政治家の方でもいるのでしょうか・・・。
田舎, 収穫, 農業, ファーム, 自然, フィールド, 夏, 風景, 農村
【Timely Report】Vol.343(2019.2.7)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
製造業派遣で資格外活動!!」も参考になります。

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1.       入国管理法を学び、技能実習の実態を知れば、この制度が筋悪であるということは誰でもわかります。だから、良心ある人たちは、「人材不足を補うためのものではない」と嘘をつき、コンビニの店舗運営を技能実習の対象とすることに反対します。ある弁護士は、「技能実習制度には根本的な欠陥があり、多くの人権侵害事件を引き起こしている」と非難し、「コンビニ店舗運営の社員教育のためなら企業内転勤や研修の制度を使うべきだし、留学生のアルバイトを卒業後に雇用するという方法もある」と指摘しています。

2.       ところが、各政党の公約を見ると、「技能実習生による安易な受け入れ拡大に反対し、制度の廃止を含めた根本からの見直しを求めます」という正論を吐いているのは日本共産党だけでした。他党は、技能実習生が多く働いている産業における担い手不足の解消を声高に主張しましたが、技能実習制度には一言も触れていません。厚顔無恥にシラを切って拡大し続けたなら、真っ黒な技能実習制度が白く変わるとでも思っているのでしょうか。「黒転白」は、中国人の悪弊ではなく、日本人の悪弊なのかもしれません。
道路標識, 注目, シールド, 手, 停止, 登録停止, 遠く, 十分な
【Timely Report】Vol.46(2017.11.1)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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技能実習の膨張が歪みを生む!」も参考になります。

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1.       日本フランチャイズチェーン協会が、「外国人技能実習制度」の対象職種にコンビニの店舗運営を加えるよう厚生労働省に申請するようです。申請に際して、協会は、「人手不足が理由ではありません。コンビニは24時間365日稼働しており、特定の曜日や時間帯しか働けない人でもシフトに入りやすくなっています。業務内容はマニュアル化されて単純になっているため、誰でもすぐに慣れることができます」と真っ赤な嘘をつきました。

2.       「技能実習」については、販売職でも動きがあります。人手不足に焦る気持ちは分かりますが、極めて筋が悪い戦略です。正々堂々と「分厚いマニュアルをマスターするのは大変なんだ!」と入管を説得し、「技術・人文知識・国際業務」を勝ち取った企業の努力を無にする悪手でもあります。

3.       この点、際立っているのが、外国人従業員100人を目指す日の丸交通。乗務員だけでは単純労働とみなされるため、観光業務に従事する高度人材として、「国際業務」という在留資格を取得させた上で、乗務以外の部門への配置も検討するといいます。参考にするのであれば、断然こちらです。
建物, 暗い, 泊, 利便性, ストア, ショップ
【Timely Report】Vol.30(2017.9.22)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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コンビニは本当に単純作業?」も参考になります。

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l  実習先からいなくなる技能実習生が急増しています。2017年前半の半年間で3205人が失踪し、史上最大規模になる勢いです。法務省幹部は、「遺憾だ。分析しないと何が原因か示せない」と洩らしたそうですが、技能実習という制度自体が「筋の悪い偽装」なのですから、問題が生じるのは当たり前。本来であれば、「筋の悪い偽装」であることを認めた上で、入管制度の改革を打ち出すべきですが、そういう気配は一向に見られません。

l  ところが、この「筋の悪い偽装」に今頃になって参戦を表明したのが、コンビニ業界。コンビニが加盟する日本フランチャイズチェーン協会は、技能実習制度にコンビニ業務を加えるべく申請すると報じられています。本当に愚かです。技能実習の対象業務は、実態上「単純作業」ですから、審査の現場では、「技能実習の対象業務=単純作業=技術・人文知識・国際業務の対象ではない」という感覚が支配的。この話がマスコミに出てからは、コンビニ店の申請で「技術・人文知識・国際業務」の許可が出にくくなりました。自分で自分の首を絞めているのです。他業界が真似をしないことを望みます。
建物, 暗い, 泊, 利便性, ストア, ショップ
【Timely Report】Vol.79(2018.1.15)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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コンビニは本当に単純作業?」も参考になります。

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l  入国管理法の表面しか眺めていない論者は、「特定技能」に、「外食」が入り、「コンビニ」が外れたことをもって、「外食の勝ち・コンビニの負け」という短絡的な記事を書いていますが、入管行政の現場はもう少し複雑です。

l  外食業界を所管する農林水産省は、「受け入れるのは店長・チーフレベルの人材」と宣って、ハードルを上げているらしく、外食業の業界団体「日本フードサービス協会」はそれに盲従して、愚かにも「アルバイトのような存在ではなく、一定レベル以上の人材を集めていく」などと公言し、「店長レベルの能力を持つ人材を求めていく方針」と報じられています。

l  外食業界は自殺する気でしょうか。「店長業務」ならば、本来「技術・人文知識・国際業務」でカバーできる領域であり、かつては店長候補やアルバイト管理で「人文知識」や「国際業務」の許可が出ていました。しかし、最近は、上記の議論の煽りを受けて許可が難しくなっています。「特定技能=店長業務」になれば、まずます「技術・人文知識・国際業務」では許可が出ません。今からでも遅くないので、「特定技能」から脱退したほうがよいと思います。
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【Timely Report】Vol.297(2018.11.27)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
野党は『特定技能』に反対?」も参考になります。


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