l 英国のEU離脱は、移民排斥派が数で優ったからだと報じられていましたから、6月3日に、ジョンソン首相が、香港人に対して「英市民権を獲得する道」を開く方針であることを明らかにしてからは、英国民がどのように反応するか興味を持って眺めてきました。今のところ目立った批判はありません。
l 具体的には、英国海外市民旅券(BNO)を保有する香港人(現在35万人)に認めているビザなしの英国滞在期間を、現行の6カ月から12カ月に延長。現行のBNOでは、英国内での居住や就労が認められていませんが、今後は就労や市民権を認めた特別ビザを発行する方針のようです。対象は300万人にのぼり、英国への移民は20万人になる可能性もあります。【p14~p25】
l 英国では、EU離脱以来、医療・輸送・小売など社会生活に不可欠な分野は移民に依存しているという事実が表面化してきました。ビジネス界を中心に、移民制限を緩めるべきとの声も高まっています。反移民の先鋒だったジョンソン首相が、移民の看護師に助けられる、という皮肉なエピソードもありました。EUを完全に離脱した後の英国はどちらの方向に向かうのでしょうか。
【Timely Report】Vol.720(2020.9.9号)より転載。詳しくは、このURLへ。
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