全国外国人雇用協会【BLOG】

入国管理法に係わる諸問題を解説しつつ、外国人雇用、人手不足、企業経営、日本経済、移民問題、多文化共生、国際情勢など、幅広く『外国人』と『雇用』に関する話題を取り上げます。

タグ:自民党

l  自民党が108日に公表した「自民党政策BANK 2021」は、今回の衆議院議員総選挙における選挙公約ですが、入管行政については「外国人の適正な出入国・在留管理を徹底しつつ、一元的相談窓口の設置など、多文化共生の実現に向けた受入れ環境を整備するとともに、技能実習制度及び特定技能制度の活用を促進し、中小企業・小規模事業者等の人手不足に対応します」という箇所のみで、ほとんど興味がないことが窺い知れます。

l  子細に見ても、「新規就農者の確保を推進するため・・・外国人材の確保と受入れを支援します」「本格的なインバウンドの回復に備え・・・戦略的な訪日プロモーション等に取り組みます」「日本に何度も来ていただける安心で魅力的なIRを創り上げます」という表記しかなく、政策として認識されているのは「技能実習の復活」と「観光振興」しかないと見てよいでしょう。

l  そうした中「留学」については冷淡です。「留学生」という言葉が一切なく、「特に問題のある大学には厳しく対応する制度導入等、大学改革に取り組みます」と明記。留学生関連業界には、厳冬の時代が到来したと見るべきです。

Timely ReportVol.8442021.10.18号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report



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l  929日、自民党総裁選において、岸田文雄・前政務調査会長が新総裁に選出されました。岸田氏は、104日に第100代の総理大臣に就任する見通しです。岸田新総裁は、「年内に数十兆円規模の経済対策を策定することによって、多くの国民の皆さんに、ともにコロナ対策に協力していただける雰囲気をつくっていきたい」と述べ、経済政策については、「新しい資本主義を構築していきたいと思う。今こそ成長と分配の好循環を実現し、できるだけ幅広い国民の所得、給料を引き上げる」と表明しました。

l  残念ながら、移民政策や外国人の受入れあるいは共存に関する言及は、全くありませんし、政調会長であったときも「特定技能の導入」という大掛かりな制度改編だったにもかかわらず、踏み込んだ発言は一切出ませんでした。

l  入管行政において、現在求められているのは、「入国」と「出国」の正常化。ルールに基づいた平常時の在留資格政策に戻ることです。しかし、残念ながら、総裁選でほとんど触れられることがなかったこの課題に、岸田新総裁が早期に踏み込む可能性は、かなり低いと見込むしかないのかもしれません。

Timely ReportVol.8392021.9.30号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report



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l  自民党の外国人労働者等特別委員会は、623日に「提言」をとりまとめ、73日に、安倍総理大臣に提言書を手交しました。これを受けて、マスコミは、「特定技能の対象業種に、コンビニエンスストアや産業廃棄物処理を追加するよう求めた」と報じました。しかし、「提言」は、「コンビニエンスストア、運輸、産業廃棄物処理等の分野での外国人労働者の活用について更に議論を深め検討を行う」と記しただけであり、片山さつき委員長も、「業界・担当省庁の中で、人材確保のための努力を全部行ったが、人材がどうしても足りないので、万全の体制で受け入れるという所に至らなかったので継続審議にした」と公言。報道としては、「誤報に近い」と思われます。

l  気になったのは、留学生就職の部分。片山委員長は「特定活動等をうまく使って増やしていく」と総理に明言。「提言」も「本邦大学卒業生等を対象とした幅広い就労活動を認める『特定活動』の活用を促進する」と明記しています。「N1ビザ」の周知徹底に終わることなく、特例的に認めている「特定技能準備ビザ」の継続へと発展した場合には、とても大きな一歩になります。

Vol.696(2020.7.17号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「経済政策:ロボ酒場のレモンサワーは高い?」も参考になります。
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l  「特定技能」の外国人は、制度開始から2年経過した今年3月末時点で22,567人にとどまっていて、当初の見込み(最大47,000人)を大きく下回っています。このうち、国内で「技能実習」や「留学」などから変更した人は17,299人と、全体のおよそ77%を占めた一方、海外で「特定技能」の試験に合格するなどして、新たに入国した人は5,268人にとどまっています。

l  国籍別では、ベトナムが14,147人で6割を超えました。分野別では、飲食料品製造業8,104人(35.9%)、農業3,359人(14.9%)、建設2,116人(9.4%)、産業機械製造業1,937人(8.6%)、介護1,705人(7.6%)となっています。

l  528日、自民党の外国人労働者等特別委員会は、「在留外国人の支援強化を柱とする政府への提言(案)」について議論しました。提言(案)には、「コンビニ、スーパーマーケット、運輸、産業廃棄物処理の各分野で、特定技能外国人の参入、技能実習制度の対象職種への追加を含めて検討」と書かれています。「技能実習」と同様に、「特定技能」でも政治的な利権と絡んで多種多様な業界にどんどん拡大していくと思われます。

Timely ReportVol.8172021.6.7号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  新型肺炎に関し、入管法第5条に「指定感染症にかかった人については上陸をすることができない」とあることについて、長尾敬自民党議員が法務省に確認をしたところ、「法律には書いてあるが、これが実際に運用された事は無い」という回答を得ました。自民党の対策会議において、参加議員から「感染が疑わしい外国人が空港に到着した際に入国拒否はできないのか」と質されたとき、法務省は「感染が分かった場合は入国拒否できるが、武漢を経由するなど疑わしい場合は拒否できない」と説明していました。

l  これは真っ赤な嘘。立証責任は外国人にあるので、「感染していないことを証明しろ」というだけで拒否できます。実際入管は、不法就労の懸念があったり、政府方針に反対する外国人は、疑わしいだけで入国を拒否してきました。安倍首相が肚を括って、「入国しようとする者が感染症である場合には入国を拒否する」とし、「感染者と確認できない場合でも入国管理を強化するため、運用を速やかに検討する」と表明したからよかったものの、「検討する」なので安心できません。それにしても入管の対応には驚かされます。

【Timely Report】Vol.621(2020.3.30号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「入管行政:新型肺炎患者は入国拒否する?」も参考になります。
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l  「特定技能」は相変わらず冴えませんが、新設された「特定活動(特定技能準備)」の評判はとても良いようです。ある人材会社は、この特定活動を使って、兵庫県の皮革会社で働いていたベトナム人実習生を、北海道の畜産農家に紹介。受入企業からも実習生からも大変感謝されたと報告しています。

l  この「特定活動」の良さは、「特定技能」に比べて実務が簡便なこと。まず、「特定技能」で必須とされる日本語と技能の評価試験の合格証がなくとも、「特定活動」の期間中に合格すればよい。しかも登録支援機関が不要。さらに、受入企業に対して大量で雑多な書面が求められないという点が秀逸です。

l  入管が「特定技能」を本気で根付かせたいのであれば、この「特定活動」を臨時異例の対策で終わらせるのではなく、正式に「特定技能0号」として、入管法上に位置付けるべきです。自由民主党の外国人労働者等特別委員会は、「技能実習生等の雇用維持支援措置を引き続き着実に実施する」「幅広い就労活動を認める『特定活動』の活用を促進する」と提言しています。「特定技能0号」を新設する舞台は整っているように思うのですが・・・。

Vol.706(2020.8.5号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「入管行政:「特定活動」で留学生を雇用する!」も参考になります。
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l  自民党は、外国人労働者の受け入れに関する提言を近くまとめ、「特定技能」の対象業種にコンビニを追加するよう求めるようです。政府が7月にまとめる「骨太の方針」に反映させ、実現化する構えです。

l  鳴り物入りで始まった「特定技能」は、最大見込みの1割にも到達せず、叩き潰されるはずだった「技能実習」は、内包する諸問題を解決する素振りも見せずに躍進中。そんな中、「特定技能」の不振を挽回するために、コンビニを追加するというのは、タイムリーに見えて、なかなかにトリッキーです。

l  「特定技能」が増えないのは、「技能実習」の諸問題を解決するために規制で雁字搦めにしておきながら、肝心の「技能実習」には同等の規制を導入しないという非合理な政策が原因。ここにメスを入れないで、対象業種を増やすというのは、業界の要望に応える形で貸しを作り、利得にあやかろうとする伝統的な政治手法そのもの。当初17職種でスタートした「技能実習」が82職種にまで拡大した歴史を再現しようというのでしょう。権益争いばかりで、筋の良い制度を創ろうという意思がない政治家には困り果てます。

Vol.687(2020.7.6号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  4月18日、自民党の萩生田幹事長代行は、10月の消費税増税に関し、景気次第で延期もあり得るとの考えを示しました。「景気はちょっと落ちている。6月の日銀短観で、この先は危ないと見えてきたら、崖に向かってみんなを連れて行くわけにはいかない。違う展開はある」と述べたのです。この発言を巡って永田町は大騒ぎ。菅官房長官は、「リーマン・ショック級の出来事が起こらない限り引き上げる予定だ」と火消しに回り、日本商工会議所の三村明夫会頭は「信じられない」と批判しました。

l  一方、米経済紙WSJは、「安倍首相の増税は自分で自分の首を絞めることになるだろう」「安倍氏は今や、第二の矢を自身の足元に放つリスクを冒している」「日本には今一度、誤った増税を棚上げする余地がある」と増税延期を推奨しています。日本経済の現状が脆弱なことを見抜いているからです。

l  現場で景気を実感している経営者に聞いたら、荻生田氏を支持する声が圧倒的なのではないでしょうか。年金や介護のために消費税増税に賛成する人たちですら、あまりにも複雑でわかりにくい軽減税率に呆れているからです。

【Timely Report】Vol.417(2019.5.31号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
観光頼みには限界あり!」も参考になります。

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l  入国管理法改正案は衆議院を通過しました。自民党議員ですら「いくらでも問題点は出てくる」と自白するスカスカの内容です。山下法務大臣は、特定技能1号で求められる「相当程度の知識または経験」を、「監督者の指示を理解し、正確に業務を遂行することができる、自らの判断で業務を遂行できる能力」としましたが、具体的な説明を求められると、「所管省庁が緊密に連絡を取り合った上で今後決めていく」とかわしました。経団連が求める「判断基準の明確化」や「プロセスの透明化」は無視された形です。

l  幅広い裁量権を現場で振り回している入管に詳細の決定を委ねれば、政省令もスカスカになることは目に見えています。官邸の指示で新設した「経営・管理(4ヶ月)」すら運用で葬り去ってしまう兵たちです。政治圧力で「特定技能」が新設されれば、その一方「留学」や「技術・人文知識・国際業務」「経営・管理」の解釈を厳格化して、受け入れを勝手に絞り始めるでしょう。その兆候は、審査の現場に既に表れています。入管審査の実態を無視した議論を続けても現状改善には何ら役立ちません。改悪に終わる可能性大です。
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【Timely Report】Vol.301(2018.12.3)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
野党は『特定技能』に反対?」も参考になります。


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l  入国管理法改正案について、自民党の中で激論が戦わされています。1022日に政府案の説明を受けた自民党法務部会では、2325日に業界団体等から意見を聴き、26日には法案を了承する運びだったのですが、移民政策や治安の懸念、受入規模の明示や総量規制の必要などを問う意見が出たため、結論を持ち越し。29日の法務部会では了承されたものの紛糾。

l  マスコミは「自民党劇場」に振り回されている感じです。内部分裂かのごとく報じられていますが、個々の議員たちの見せ場を作り、如何にも法案の中身を揉んでいるように見せるところはさすがに老練。実のところ、議論しているのは、「まずは、ほとんどを省令に委任した改正案を成立させ、その後に党の議論を省令等の実際の運用に反映させる」という決議案をまとめる方針の下で、政府に対する「決議文」をどうまとめるかで争っているだけ。

l  冷徹に見れば、国会軽視も甚だしい茶番なのですが、誰もソコを報じません。ジャーナリストならば、本来は、法案が「スカスカ」であることを問題視すべきなのですが、自民党のほうが役者が上手だということなのでしょう。

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【Timely Report】Vol.279(2018.10.31)
より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


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野党は『特定技能』に反対?」も参考になります。


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l  1012日、新しい在留資格の骨子が公表されました。対象となるのは、「不足する人材の確保を図るべき産業上の分野」とされています。候補に挙がっているのは、農業、介護、飲食料品製造業、建設、造船・舶用工業、宿泊、外食、漁業、ビルクリーニング、素形材産業、産業機械製造、電子・電気機器関連産業、自動車整備、航空の14分野と言われていますが、これら以外の業界は黙っていません。自民党も、来年度は、統一地方選(4月)や参院選(7月)がありますから、業界からの要望を無下にはできないでしょう。

l  法務省は、年内にも省令で対象分野を決める見通しで、「公的な指標などを用いて人手不足の程度を調べる」と語りますが、まずは、政治主導で対象となる業界が決定され、その業界が対象となるように、有効求人倍率などの指標が選択されると見るべき。各業界は、今回落ちたとしても、次回の選抜で選ばれるように、自分の業界に有利な線引きを勝ち取ろうと鎬を削ります。

l  今回、「特定技能」に選ばれる業界の顔触れを見れば、どの業界が自民党に強いのか、自民党がどこを向いているのかがわかります。
アップル, テレビを見て, テレビ, 画面, モニター, Dollar, ユーロ
【Timely Report】Vol.270(2018.10.18)
より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
『特定技能』で一体どうなる?」も参考になります。


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