全国外国人雇用協会【BLOG】

入国管理法に係わる諸問題を解説しつつ、外国人雇用、人手不足、企業経営、日本経済、移民問題、多文化共生、国際情勢など、幅広く『外国人』と『雇用』に関する話題を取り上げます。

タグ:経営・管理

l  98日、外国人起業活動促進事業における茨城県内第1号として、つくばで再使用型有人ロケット開発を目指すオーストリア人に確認証明書が交付されました。いわゆる「スタートアップビザ」です。入管に申請して認められれば、起業準備として1年の在留資格を得ることができます。

l  「経営・管理」に在留資格を変更する場合、500万円以上の資本金や事業所の確保が必要になることがネックになっていました。「スタートアップビザ」は、その負担を軽減し、外国人の起業を促進する試みです。方向性自体は間違っていませんし、確認証明書が出たことはおめでたいことだと思います。

l  しかし、「有人ロケット開発」に真剣に挑戦するのであれば、資本金は500万円どころか500億円でも足りないかもしれません。オーストリアで宇宙航空エンジニアリング会社を経営していると自称する経営者が、500万円程度を拠出できなくて、事業所を構える余裕もないというのは不可思議です。初めから「経営・管理」に挑戦すればいい。それとも、「スタートアップビザ」第1号になることで新聞記事になることを狙った作戦なのでしょうか。

【Timely Report】Vol.723(2020.9.17号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「移民政策:外国人の社会保険をどうすべきか?」も参考になります。

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移民に関する国際情勢を知りたい方は ➡ 移民総研 へ

l  730日、架空の税務書類を作成し、中国籍の女らが不正に在留資格を更新するのを助けたとして、入管法違反の疑いで、税理士事務所の社長と事務員が書類送検されました。不正更新を容易にする行為で税理士を摘発するのは初めてです。在留資格「経営・管理」の更新時に、実際にはしていないのに会社経営しているように装った税務書類を作っていたという疑いです。報酬は1件当たり5万円で、約800万円を得ていたとみられています。社長は「でたらめな書類を事務員に作成させていた」と供述しています。

l  一部には、営利目的在留資格等不正取得助長罪(入管法第74条の6)が初めて適用されたことを示唆する記事もありますので、今後は要注目です。

l  その一方、「経営・管理ビザが悪用されるのは、取得が比較的容易なためだ。技能ビザは職歴の証明が必要で、取得のハードルは高い。これに対し、経営・管理ビザでは職歴の証明は要らず、雇用主の監督もない」という文章を読むと、新聞記者は裏を取ることなく、当局の言うがまま記事を書いていることがよくわかります。「経営・管理」の許可が難しいのは現場の常識ですから。

【Timel
y Report】Vol.506(2019.10.9号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「ブローカーには絶対に近寄るな!」も参考になります。

外国人と入管の関係に興味のある方は ➡ 全国外国人雇用協会 へ
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l  政府は、留学生の起業希望者に「特定活動」の在留資格を与え、最長1年の滞在延長を認める方針です。日本で学んだ知識や経験をもとに、世界に羽ばたくビジネスを日本で創業したり、日本に残って出身国との橋渡し役になることを期待していると言いますが、うまくいくでしょうか。お役所仕事なら、「外国人起業活動管理支援計画」を策定するように、ペーパーワークでよいのですが、本当の「起業」は、予想外の災いと戦い続ける「試練」です。

l  「起業」において、当初計画の通りに成功する事例など皆無。「起業家」とは、死に物狂いで毎日を凌いでいるうちに、全く想定していなかったビジネスチャンスに巡り合い、必死に食らい付きながら巧みに収益化し、事後的に美しいビジネスモデルに仕上げることができる人のこと。綺麗に見える事業計画書ほど誰でも思い付くモデルなので、失敗するのが関の山。本当なら、起業したい外国人には、全員「経営・管理」を与えて、半年後か1年後の実態を精査するのが正しいアプローチ。事業計画書でビジネスの成否などわからないからです。そんなことを言っても無駄でしょうが・・・。
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【Timely Report】Vol.349(2019.2.18)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
私は『知らなかった』は有罪です!」も参考になります。

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l  入国管理法改正案は衆議院を通過しました。自民党議員ですら「いくらでも問題点は出てくる」と自白するスカスカの内容です。山下法務大臣は、特定技能1号で求められる「相当程度の知識または経験」を、「監督者の指示を理解し、正確に業務を遂行することができる、自らの判断で業務を遂行できる能力」としましたが、具体的な説明を求められると、「所管省庁が緊密に連絡を取り合った上で今後決めていく」とかわしました。経団連が求める「判断基準の明確化」や「プロセスの透明化」は無視された形です。

l  幅広い裁量権を現場で振り回している入管に詳細の決定を委ねれば、政省令もスカスカになることは目に見えています。官邸の指示で新設した「経営・管理(4ヶ月)」すら運用で葬り去ってしまう兵たちです。政治圧力で「特定技能」が新設されれば、その一方「留学」や「技術・人文知識・国際業務」「経営・管理」の解釈を厳格化して、受け入れを勝手に絞り始めるでしょう。その兆候は、審査の現場に既に表れています。入管審査の実態を無視した議論を続けても現状改善には何ら役立ちません。改悪に終わる可能性大です。
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【Timely Report】Vol.301(2018.12.3)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
野党は『特定技能』に反対?」も参考になります。


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