全国外国人雇用協会【BLOG】

入国管理法に係わる諸問題を解説しつつ、外国人雇用、人手不足、企業経営、日本経済、移民問題、多文化共生、国際情勢など、幅広く『外国人』と『雇用』に関する話題を取り上げます。

タグ:移民

l  中国は、外国人の滞在・居住・永住や難民管理を担当させるため、公安部の下に「国家移民管理局」を新設する方針を示しました。中国在留外国人は84万8500人(2013年)ですから日本の半分程度に過ぎませんが、その段階で「中国で暮らし、働く外国人が増えてきており、移民管理サービスの需要が高まっている」として、「移民局」を設立する先見性には敬服せざるを得ません。その一方、日本は「移民」を否定しているので、先進国であれば当たり前の組織である「移民省」や「移民局」がないのです。

l  何ら根拠なく、「中国には負けていない」と思い込んでいる日本人は少なくありませんが、来日している留学生が26万7042人なのに対して、中国は48万9200人。じつはアジアでは中国が最大の留学目的国。東大(8位)より精華大(2位)や北京大(3位)が人気で欧米での評価も高い。ある商社マンが「驚いたのは日本で発信される情報の“偏り”です。日本のメディアは、等身大の中国をきちんと伝えるべきです」と嘆いていますが、現状を客観視できないのであれば、日本が「後進国」になり下がるのは時間の問題です。
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【Timely Report】Vol.158(2018.5.11)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  5月15日、台湾は「新経済移民法」の草案を公開し、「高い専門性を持つ外国人」のみならず、「中程度の技術水準を持つ外国人」を受け入れ、年間183日以上7年間台湾に居住すれば永住ビザを認めるという方針を示しました。「中程度の技術水準を持つ労働者」は、「技術者や高度プロフェッショナル従業員の補佐、機械操作、組み立てなどに従事する労働者」を意味し、12万人不足しているとされていますが、受け入れる際の月給の下限は上位70%の水準に設定し、41,393台湾元(≒152,300円)とした上で、介護サービス要員については32,000台湾元(≒117,700円)としました。

l  台湾の高齢化率(65歳以上)は14%を超え、アジアの中では日本の次に高く、出生率は1.17と日本(1.44)よりも低いので、少子高齢化が大問題になっています。ただし、人口のピークは2024年と予測されており、現時点でも総人口は僅かながら増加。それでも、台湾が移民政策を打ち出したのは、日本・韓国・中国の少子高齢化を眺め、先手を打たなければ将来に禍根を残すことを理解したから。為政者の危機意識と先見性の高さが窺えます。
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【Timel
y Report】Vol.173(2018.6.1)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「中国が移民管理局を設立!」も参考になります。

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l  米国では、IT技術者らが取得する「H-1Bビザ」の発給が厳格化。サンフランシスコのIT企業では、外国人の従業員を積極的に採用している先は8%にとどまり(他地域24%)、「現時点では外国人労働者の採用が最重要課題と考えていない」とする企業も54%に上りました。外国人雇用を減らしている企業も33%(全米では26%)を占めているため、技術者の4割が米国を去ることを検討。米国経済は大きなダメージを被ると予測されています。

l  EUから離脱する英国では、直近1年間で、EU域内からの移入者(純増分)が5年ぶりに10万人を下回りました。農業の現場では、外国人労働者の英国離れが加速し、運営が困難化。移民流入を規制すれば、生産および雇用の伸び鈍化につながる可能性が高いとする中間報告書が公表されました。

l  日本では、未だに「根拠が希薄な感情論」か「その場しのぎの現実論」ばかりですが、客観的に検討することが必要です。ちなみに、オーストラリアの財務省と内務省は、移民による財政への貢献額が今後50年間で97億豪ドル(約8,067億円)に上るという調査結果を公表しました。

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【Timely Report】Vol.155(2018.5.8)
より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
移民はプラスかマイナスか?」も参考になります。


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l  毎日新聞は、「川口のクルド人」という特集を組み、日本最大のクルド人集住地区である川口市を取り上げ、難民認定を求める彼らの声を代弁しました。「様々な事情を抱え、トルコから逃れて来日したものの、これまで日本政府は1人もトルコ系クルド人を難民として認定してない。故国への強制送還におびえ、収容施設での生活を余儀なくされる者もいる」など、行間からは入管行政に対する批判が滲み出ています。同様のスタンスを採るのが朝日新聞。母国の内戦から逃れ、人道配慮で日本に暮らすシリア男性が妻子を呼び寄せられずに悩んでいる姿を記事にするなど、反入管の立場を鮮明にしています。

l  その対極にあるのが産経新聞。難民に対する恩情を感じさせる記事は少なく、移民についても排斥的な論調が目立ちます。外国人犯罪に関する報道数も際立って多い。どちらのスタンスを取るかは個人の嗜好ですが、入管行政の先行きを予測するという観点からは、産経新聞の購読をお勧めします。というのは、明らかに入管の振り付けと察せられる記事が少なからず見受けられるからです。入管の意向を読むなら、産経を読むべきです
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【Timely Report】Vol.83(2018.1.19)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

l  入国管理法改正案について、自民党の中で激論が戦わされています。1022日に政府案の説明を受けた自民党法務部会では、2325日に業界団体等から意見を聴き、26日には法案を了承する運びだったのですが、移民政策や治安の懸念、受入規模の明示や総量規制の必要などを問う意見が出たため、結論を持ち越し。29日の法務部会では了承されたものの紛糾。

l  マスコミは「自民党劇場」に振り回されている感じです。内部分裂かのごとく報じられていますが、個々の議員たちの見せ場を作り、如何にも法案の中身を揉んでいるように見せるところはさすがに老練。実のところ、議論しているのは、「まずは、ほとんどを省令に委任した改正案を成立させ、その後に党の議論を省令等の実際の運用に反映させる」という決議案をまとめる方針の下で、政府に対する「決議文」をどうまとめるかで争っているだけ。

l  冷徹に見れば、国会軽視も甚だしい茶番なのですが、誰もソコを報じません。ジャーナリストならば、本来は、法案が「スカスカ」であることを問題視すべきなのですが、自民党のほうが役者が上手だということなのでしょう。

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【Timely Report】Vol.279(2018.10.31)
より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
野党は『特定技能』に反対?」も参考になります。


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l  安倍政権は、最長5年の「技能実習」を終えるなどした外国人が、さらに最長で5年就労できるように、「特定技能」という在留資格を新設する方向を打ち出しました。外国人労働者の本格拡大に舵を切ったと見てよいでしょう。じつは、元希望の党の細野豪志衆議院議員は、「政府はおそらく大胆な提案をしてくる。というのは財界が持たなくなっているから。日本社会の底が抜けつつあり、産業が成立しないところも出てきている」と予言していました。

l  しかし、「嘘の塊」である「技能実習」の土台の上に「特定技能」を新設した場合、極めて筋の悪い在留資格になる可能性があります。すでに、「技術移転を通じた国際貢献という建前もかなぐり捨て、労働力確保のためのなりふり構わぬ制度案」とか「10年間、家族の呼び寄せも認めず、その後の永住申請も認めない。労働者の人権保障も多文化共生も考慮しないという移民政策を導入するつもりか」という批判が湧きおこっています。

l  本来であれば、野党が「真っ当な移民政策」を提示して国会で討議するのが議会民主主義のあるべき姿。モリカケだけで終始しないと良いのですが。
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 【Timely Report】Vol.175(2018.6.5)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
『特定技能』で一体どうなる?」も参考になります。


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l  臨時国会が1024日に召集される運びとなり、安倍政権が打ち出した外国人労働者の受け入れ政策に対して、野党から批判の声が挙がり始めました。立憲民主党の枝野幸男代表は、「事実上の移民政策」と批判し、「堂々と受け入れるかを議論せず、なし崩し的にやるのは最悪だ」と主張しています。

l  しかし、立憲民主党は、「国民との約束」の中で、「人種や性などによる違いを尊重し、社会を彩る多様性こそが、その社会を豊かで、活力あるものにするのです。多様性は、強さです。あらゆる差別に反対し、社会の分断を許しません」と謳っています。支援団体である日本労働組合総連合会の手前、明言は難しいのかもしれませんが、「正々堂々と移民政策に踏み込み、共生すべきだ」と安倍総理に迫るのが本来のスタンスのはず。

l  本来の主張に蓋をして、安倍政権の批判だけを展開するのは下策です。折しもドイツでは、極右の急伸に怯んで難民に対する排他的な政策を打ち出したキリスト教社会同盟が、「キリスト教の価値観から逸脱している」として支持者たちの信頼を失いました。野党第一党としての矜持が問われています。
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【Timely Report】Vol.272(2018.10.22)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
『特定技能』で一体どうなる?」も参考になります。


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