l 未だに、外国人留学生からパスポートや在留カードを預かって返さないとか、卒業したのに「出席証明書」や「成績証明書」を渡さないという日本語学校が少なくないようです。学校経営が苦しいから、系列の専門学校などで留学生を囲い込みたいというお家事情はわからなくはないのですが、そういう悪質な行為がなくならないようなら、業界自体が壊滅しかねません。
l 来日外国人が日本で生活し、就労して、社会に溶け込むためには、日本語が絶対に必要です。だから、日本語学校は、必要不可欠なインフラであって、一部のジャーナリストが煽り立てるような「日本語学校=諸悪の根源」説は、百害あって一利なしだと思いますが、悪意のある批判に対処するためにも、日本語学校業界自身の自浄作用が問われる時代になっている気がします。
l これから失業問題が表面化しますから、当分の間は、若年労働者の構造的な人手不足など忘れ去られて、外国人の受け入れがポジティブに語られることなどなくなるでしょうが、客観的に見れば、受け入れざるを得ない状態は変わりません。冷静な議論を促すためにも、日本語学校の復権を期待します。
【Timely Report】Vol.802(2021.4.12号)より転載。詳しくは、このURLへ。t
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