全国外国人雇用協会【BLOG】

入国管理法に係わる諸問題を解説しつつ、外国人雇用、人手不足、企業経営、日本経済、移民問題、多文化共生、国際情勢など、幅広く『外国人』と『雇用』に関する話題を取り上げます。

タグ:定員

l  6月6日、東京福祉大学系列の「保育・介護・ビジネス名古屋専門学校」において、定員を大幅に超える留学生を受け入れているという疑いが浮上し、愛知県が立入調査を実施しました。留学生が対象の「国際教養学科(定員240人)」には約2100人(定員の約9倍)、「国際ビジネス情報学科(同80人)」には約800人(同約10倍)を入学させたと報じられています。

l  東京福祉大学並みに批判の対象になっているのが日本語学校。「悪の権化」のように描写する記事が出回り、良心的な運営の日本語学校まで叩かれています。そんな中、日本語学校への締め付けが強まるのは自然な流れ。日本語試験の合格率が7割を3年連続で下回ったり、1年間の入学者の3割以上(現行:5割以上)が不法残留した場合は、留学生受入が不可となります。

l  その中で、雇用主として留意すべき点は、1カ月の出席率が5割を下回った場合、アルバイト先の情報を入管に通報する仕組みができること。学校に通っていない(=主たる活動を行っていない)留学生は、資格外活動を行う権利を失うので、アルバイトは即時「不法就労」になり得ます。要注意です。

【Timely Report】Vol.457(2019.7.29号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
留学ビザは締め上げられる?」も参考になります。

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l  大阪市の観光系専門学校「日中文化芸術専門学校」は、2017年時点で定員(418人)超えの560人が在籍。今年5月には580人に達しました。「主に日本人が対象」「留学生は一部」とし、府の認可を受けて3年前に開校したのですが、蓋を開けると95%が留学生。大阪府が是正を求めても対応が鈍く、業を煮やした大阪入管が「定員超過を認めない」と通告。7月以降に期限切れとなった同校の留学生は資格更新ができなかったと報じられました。

l  この専門学校は、昨秋から一部の行政書士の間で噂になっていました。というのは、この学校の卒業生が「技術・人文知識・国際業務」等への在留資格変更を申請してもことごとく不許可。理由を聞くと、「この学校は学校じゃない。審査に値せず」と公言した審査官もいたほどでした。

l  ただし、ちょっと気になるのは処罰の対象。この学校が罰せられるのは当然だと思いますが、実際に実害を被るのは留学生です。入学前に「定員超過」だと知っていた留学生はさすがにいないでしょうから、間違って筋の悪い学校に入学してしまっただけで、彼らを罰するのはかわいそうな気がします。
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【Timely Report】Vol.257(2018.9.28)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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