全国外国人雇用協会【BLOG】

入国管理法に係わる諸問題を解説しつつ、外国人雇用、人手不足、企業経営、日本経済、移民問題、多文化共生、国際情勢など、幅広く『外国人』と『雇用』に関する話題を取り上げます。

タグ:受益者

l  昨年1129日の参議院法務委員会で、山下法務大臣は、受け入れる外国人労働者に関する日本語教育や研修などの費用について、「外国人に直接、間接に不当に負担させてはならないと法務省令で規定する」と断言しました。実際、公表された省令では、「一号特定技能外国人支援に要する費用について,直接又は間接に当該外国人に負担させない」と明記されています。

l  マスコミにおいても「利益得るのは企業、なら責任を」とか、「外国人労働者を雇う企業に行政コストを負担させるべき」などという論調が目につきます。確かに「受益者負担=利益を得た者が負担すべき」という大義名分を持ち出されると、「それもそうかな」という感じもします。

l  ただ解せないのは、「受益者負担」を叫ぶ論者の一人は大学教授なのですが、外国人留学生の大量流入で利益を得た大学等の「受益者負担」について全く触れていない点。外国人留学生を受け入れた学校は、直接、入学金や学費をもらっているのですから、真っ先に「受益者負担」を負うべき立場でしょう。大学が先頭を切って「受益者負担」を申し出れば、企業も応じるのでは?

【Timely Report】Vol.365(2019.3.12)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


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l  外国人労働者の受入れを拡大する改正入管法に関連し、年末までに、「外国人の受け入れ共生のための総合的対応策」が策定されることになっています。識者たちからは、「基本は“生活者”として受け入れていくことを考えるべき」「『人』として受け入れ、長期的視野に根ざした共生施策の充実を図る」「外国人労働者を仲間として受け入れ、その人権を最大限に尊重する多文化共生社会を創っていく」などの意見が寄せられていますが、受け入れるためのコストを誰が担うのかという点については、国に期待する声が多いようです。

l  しかし、注意深く、政府答弁を聴き返すと、「受益者が負担する」、すなわち、労働力を必要とする受入企業にすべて負担させたいという気持ちが滲み出ています。「技能実習」の仕組みと同様に、「受入れ機関(=受入企業)」と「登録支援機関(=技能実習における監理団体の役割)」の2者に、すべてのコストと責任を押し付けたいという思惑がひしひしと伝わってきます。最終案を見てみないと何とも言えませんが、思いのほかコストや責任が企業に降りかかってくるのであれば、ぬか喜びに終わってしまうのかもしれません。
アプリケーション, お金, 貨幣電卓, 電卓, 計算, 賞, コスト, テーブル

【Timely Report】Vol.315(2018.12.21)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


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