ll  世の中の実態を知ることなく、教科書的に机上の理論ばかり勉強していると、有象無象の現実に対処できなくなることが往々にして起こります。外国人を雇用している250社に対して助言を行っていると公称しているある弁護士は、「外国人雇用においてはジョブ型の雇用を行わなければなりません」と断言していますが、本当に「ジョブ型」の人事を理解しているのか、「ジョブ型」を導入している日本企業に出遭ったことがあるのか心配になります。

l  人に仕事を付けるのが「メンバーシップ型」で、初めに仕事ありきで仕事に人を付けるのが「ジョブ型」。レストランで言えば、接客と調理と掃除というジョブがあり、それぞれ接客係と調理係と掃除係を雇うのがジョブ型。接客係は絶対に調理も掃除もしません。この点、日本企業が採用しているのは「メンバーシップ型」だから、接客係でも調理や掃除を手伝います。本格的な「ジョブ型」を導入している日本企業は、ほとんどありません。

l  入管ですら、その現実を無視できないから、「技術・人文知識・国際業務」の現場研修を認めています。実態を無視した助言は百害あって一利なしです。


【Timely Report】Vol.7392020.10.23より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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