全国外国人雇用協会【BLOG】

入国管理法に係わる諸問題を解説しつつ、外国人雇用、人手不足、企業経営、日本経済、移民問題、多文化共生、国際情勢など、幅広く『外国人』と『雇用』に関する話題を取り上げます。

タグ:ハローワーク

l  新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、景気が悪化しているため、不安定な雇用環境にあり、言葉の問題からも声を上げづらい状況にいる外国人労働者たちが「雇用の調整弁」として切られています。工場、語学学校、ホテル、ガイド、免税店などで解雇が増え、ファミレスや居酒屋でアルバイトしていた留学生が仕事を失い、生活に困窮する人々が増えています。

l  新たな仕事を探すにも、多くの人材会社は就職フェアを休止していますし、採用面接に応じる企業自体が少なくなっています。4月の派遣時給は、販売・事務・製造・介護など少なからぬ業種で前年同月割れ。アルバイトの時給も下落が目立ち、5月には多くの業種で前年同月割れする勢いです。

l  日本で働く外国人は166万人いますから、1割強が「コロナ切り」に遭ったら、20万人近い失業者が発生します。ところが彼らは、ハローワークで仕事を探すことのない「見えない失業者」。彼らの存在を勘案すれば、完全失業率はすでに3.0%を超えていると見るべきです。適切な経済政策が講じられないと、リーマンショック時の悲惨な5%台に向かって悪化していきます。

【Timely Report】Vol.676(2020.6.19号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「在留資格:外国人材に美容師は無理?」も参考になります。
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l  「特定技能」の議論に絡めて、「韓国に学ぶべき」と語る人たちは、「韓国のように、ブローカーの関与を排除し国が仕切るべき」と声高に主張します。しかし、韓国においても、外国人労働者の生活環境は厳しいままであり、性的暴行や給料不払など、日本の「技能実習」でお馴染みの光景が、「雇用許可制」の下で繰り広げられています。不法残留者や外国人犯罪が問題視され、外国人労働者に関するトラブルが社会問題化しています。

l  国の関与で問題がなくなるのなら、「特定技能」の外国人に係る転職問題は、ハローワークに任せておけば解決するはず。果たしてそうでしょうか。無料のハローワークがあるのに、有料の人材大手が大儲けしているのはなぜなのか、理解しようとしない人が多すぎます。「労働者を搾取しているから儲けている」という発想から卒業できないのなら、問題は絶対に解決しません。

l  国が関与すればうまく行くという幻想は、現在のベネズエラを指摘するまでもなく、数多くの実例によって打ち砕かれてきました。日本でも、厚労省の統計スキャンダルが発覚したばかり。民間企業を巧みに活かすのが肝心です。

 【Timely Report】Vol.415(2019.5.29号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
特定技能:説明会に出ても分からない?」も参考になります。


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l  20171129日、人気の豚骨ラーメン『一蘭』が、外国人の就労をハローワークに届けていなかったという雇用対策法違反容疑で、道頓堀店別館だけでなく、福岡市の本社に家宅捜索を受けたという事件は、飲食業界に衝撃を与えました。バーラウンジの経営者が「雇ってはいけないのに、雇うのはアウトですね」と一刀両断する一方で、居酒屋の経営者は、「タイムカードを時間内で押して、その後も働いてもらって、給与を別に出すということをやっている店もある」などという例を引きながら、「法律に厳密に従っていては、小規模な店はやっていくのは難しいです」と心情を吐露しています。

l  焼肉店店長は、「昔は不法就労があれば店側は警察に呼ばれて、油を絞られる程度で済んでいました。今はそうはいきません。自分たちも刑罰の対象になりますから」と語り、「外国人労働者は書類をチェックします。学校に行っている外国人は、アルバイトは夜しか来ません。だから除籍になればすぐに分かります。『昼もできます』と言ってきますから」と言います。いずれにしても、自己防衛が不可欠な時代になったことだけは確かです。
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【Timely Report】Vol.93(2018.2.2)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  1年前、外国人の就労をハローワークに届け出ていなかったとして、豚骨ラーメン店「一蘭」の本社や「道頓堀店別館」が家宅捜索されました。そして今年3月には、留学生を「週28時間」を超えて勤務させていた容疑で、社長や店長ら計7人と法人「一蘭」が書類送検され、罰金刑が課されました。

l  その一蘭では、「週28時間」に注意するよう毎月指導しており、全国70店舗の中で問題があったのは道頓堀店だけでした。「週28時間超」の留学生10人の中には、「学校が長期休暇中」と虚偽申請した者もいました。学校によっては休暇時期が違いますし、確認しようとしても答えてもらえなかったこともあったようです。退学や除籍も同様に確認は困難です。また、スタッフ間で勝手にシフト交代したために、結果的に時間超過になったケースも。さらに、ハローワークへの届出については、社会保険労務士から「形骸化している規定で検挙された前例はない」と助言され、一定期間以上の者に限り、届け出る運用に変更したことが仇になったのですから、同情を禁じ得ません。

l  入国管理法等に関する法令遵守の実務は本当に大変なのです。
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【Timely Report】Vol.298(2018.11.28)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
一蘭は同情してもらえるのか?」も参考になります。

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l  2018年9月、豚骨ラーメンチェーン「一蘭」が大阪市内の店で外国人留学生を不法就労させたとして、大阪区検は、法人としての同社と社員4人を入管難民法違反罪で略式起訴しました。大阪簡裁が罰金(30万~50万円)の略式命令を出して決着。ハローワークに届けずに外国人を雇用したとして、雇用対策法違反でも書類送検されましたが、社長が起訴されることはありませんでした。

l  201711月末にガサ入れされて大々的に報道され、今年3月に書類送検。今回の決着に至るまで、ほぼ1年間の歳月が経過しました。罰金自体は大した金額ではありませんが、警察や検察の取り調べを体験した当事者の心労は並大抵のものではなかったと思います。経営基盤が脆弱な会社だったら、摘発が切っ掛けで破綻の道に迷い込んでしまったかもしれません。

l  20173月に書類送検された串カツだるまも元気に営業を続けています。この両社の共通点は、社長が逮捕されなかったこと。初期対応を誤ったために社長が逮捕された会社では、ビジネスが壊滅的になっています。万が一、摘発を受けたとしても、最悪の事態を招かないための事前準備が必要です。
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【Timely Report】Vol.251(2018.9.20)
より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事一蘭は同情してもらえるのか?」も参考になります。

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l  20171129日、豚骨ラーメン店の一蘭が摘発されました。大阪府警は、現場となった道頓堀店だけでなく、福岡市にある本社まで家宅捜索。切っ掛けは、入管難民法違反(資格外活動)容疑で逮捕されたベトナム女性。3月に専門学校を除籍されたので、4月からは働く資格がないのに一蘭で働いていたことになります(留学生のアルバイトは通学が大前提)。だとすると、一蘭には「不法就労助長罪」が問われ得ます。しかし、この場合、「在留カード」を確認するだけでは「不法就労」か否かは分かりません。学校を除籍されたか否かは「在留カード」では分からないので、立件が難しいのです。

l  そこで持ち出されたのが、外国人が就労することをハローワークに届け出ていなかったという「雇用対策法違反」容疑。外国人アルバイトを雇用する際は、雇用した翌月末までにハローワークに届け出なければいけないのですが、一蘭は、期限までに届出をしていなかったというのです。要するに、ハローワークへの届出漏れがあったから、遠く離れた福岡の本社までガサ入れしたというわけ。恐ろしい世の中になったものです。
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【Timely Report】Vol.161(2017.12.5)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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