全国外国人雇用協会【BLOG】

入国管理法に係わる諸問題を解説しつつ、外国人雇用、人手不足、企業経営、日本経済、移民問題、多文化共生、国際情勢など、幅広く『外国人』と『雇用』に関する話題を取り上げます。

カテゴリ: 入管法違反

l  108日、入管庁と厚労省は、千葉と埼玉にある2つの監理団体が、ベトナムの人材送り出し機関との間で不適切な覚書を交わしていたとして、それぞれ監理団体としての許可を取り消しました。送り出し機関からキャッシュバックなどを約束していたというものです。ただ、2つの監理団体は、実際の実習生受け入れに至っていなかったようですので、許可を取り消したところで問題がなかったから処分できたという背景もありそうです。

l  気になるのは、大手監理団体のフレンドニッポンです。本件のようにあからさまなことまではやっていないのかもしれませんが、「日立が研修計画と異なる作業をやらせた」という内容で苦情を言ってきた実習生をなだめていたという報道もあります。これが事実なら、監理団体としては失格でしょう。

l  調理を学びに来た実習生に化粧品の容器詰めをさせた会社役員は入管法違反で逮捕。配電盤の組立を学びに来た実習生に新幹線の窓枠をはめる仕事をさせた日立は改善命令止まりで、フレンドニッポンはお咎めなし。同団体は大手で稼働中という事情はわかりますが、放置で本当によいのでしょうか。

【Timely Report】Vol.564(2020.1.7号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法違反:フレンドニッポンはお咎めなし?」も参考になります。


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l  上野宏史前政務官が、人材派遣会社ネオキャリアが申請する外国人労働者の在留資格を巡って法務省に口利きしたという報道がありました。それに対して、ネオキャリアは、「人材派遣会社は、“口利き”について、『依頼した事実はない』と取材に回答」(テレ朝)とか「人材派遣会社は、『口利きの依頼、金銭のやりとりはない』と否定」(TBS)などと、全面的に否定しています。

l  しかし、週刊文春は、「上野事務所にはネオ社から在留資格申請中の外国人187人分のリストが送付されており、それに基づいて法務省に問い合わせを行っていたことも判明した」と指摘しており、明らかな矛盾があります。しかも週刊文春は、「人材派遣会社ネオキャリアは、全国の飲食店やドラッグストアなどに外国人を派遣している」と明記しています。

l  もし週刊文春の報道が正しいとすれば、ネオキャリアが入管法違反を犯している公算は大きくなります。というのは、依頼した187人の在留資格取得(認定申請である可能性大)が、派遣しても問題のない「定住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」であるということは考え難いからです。

【Timel
y Report】Vol.535(2019.11.20号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法違反:政治家の口利きでビザを許可する?」も参考になります。


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l  8月下旬に、上野宏史前政務官が、ネオキャリアが申請する外国人労働者の在留資格を巡って法務省に口利きしたという週刊誌の報道があったものの、当事者として巻き込まれてしまった法務省が情報を全然流してくれないため、マスコミ各社は、ネオ社を追及することができませんでした。

l  報道によれば、ネオ社は、申請した外国人の一覧を上野氏側に送付したことを認めていますし、上野議員もネオ社の申請状況を法務省に確認したと説明していますから、ネオ社が飲食店やドラッグストア向けの派遣社員に関して、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格認定を申請していたことは事実である可能性が高く、入管法違反の公算大なのですが、常日頃、大本営発表を垂れ流すだけのマスコミが、自らの力で立件するのは無理だったのでしょう。

l  そんな中、関西電力の金品受領事件が浮上しました。何しろ金額が大きいし、小判まで出てくるという破格の面白さ。これで、ネオ社の入管法違反疑惑件はお蔵入りになる公算が濃くなりました。ネオ社の逃げ切り勝ちです。本当に運がお強い。ネオ社は、関西電力に感謝状を贈るべきだと思います。

【Timel
y Report】Vol.561(2019.12.26号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「上野政務官とネオキャリア:派遣先もヤバい!」も参考になります。


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l  毎年6月は「不法就労外国人対策キャンペーン月間」として、入管法違反が集中的に摘発されます。今年も関連記事が紙面を賑わしました。中でも驚いたのは、偽造在留カードを所持していた不法残留者を大阪入管の要請で雇った人材派遣会社の中国人社長が、兵庫県警に逮捕された事件です。しかしながら、皆さんの周りでも、類似の事件は十分に起こり得ます。

l  先日、弊協会会員の親族Aが、短期滞在で来日していた友人Bに、家業を手伝ってもらっていたところ、Bが傷害事件を起こして、警察に逮捕されてしまいました。警察が調べたら、Bが不法残留であることが判明したため、Aは警察署に呼び出されました。何と驚いたことに、任意の取り調べで、ABの手伝いに対して金銭を渡していなかった事実を知った警官が、「それは良くない。すぐに給料を支払ったほうがよい」と指導したというのです。

l  金銭を支払ったら、不法就労助長罪が成立します。Aの親族である会員から連絡を受けた弊協会は弁護士を紹介しましたが、Aはもう少しで警察に騙されるところでした。悪質な警官が出てくるのは、映画だけではないのです。

【Timely Report】Vol.479(2019.8.29号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事当局の言うことを軽々に信じるな!」も参考になります。

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l  厚生労働省政務官の上野宏史衆議院議員が、人材派遣会社「ネオキャリア」が申請する外国人労働者の在留資格を巡り、法務省に口利きし、その見返りに金銭を求めていたというスキャンダルが発覚しました。非難の矛先は上野政務官に向かっているようですが、入管法の観点から見ると、もっとヤバいのは「ネオキャリア」。報道内容が正しいとすれば、全国の飲食店やドラッグストアなどに派遣する外国人187名について、在留資格「技術・人文知識・国際業務」を取得できるように依頼していた可能性があるからです。

l  外国人観光客が対象の免税店への派遣であればともかくとして、飲食店やドラッグストアに、「技術・人文知識・国際業務」の外国人を派遣することは、かなり高い確率で入管法違反に相当します。つまり、「ネオキャリア」の関係者が不法就労助長罪で大勢検挙されてもおかしくない大事件なのです。

l  マスコミは、上野政務官の斡旋利得に喰い付いているようですが、本当の意味で問題なのは「ネオキャリア」の不法就労助長罪。果たして入管は、事の重大性に気付いているでしょうか。それとも今回も見逃しでしょうか。

【Timely Report】Vol.527(2019.11.8号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「製造業派遣は実刑になるのか?」も参考になります。

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l  上野宏史議員の口利き疑惑が報じられてから、新聞の切り口は「斡旋利得罪」の一本槍。確かに「斡旋利得処罰法」は、国会議員が、特定の者に対する行政庁の処分に関し、①請託を受けて、②その権限に基づく影響力を行使して、③公務員にその職務上の行為をさせるように斡旋をしたことの報酬として財産上の利益を収受したときは、3年以下の懲役に処することとしています。

l  しかし、①請託については、議員・ネオ社・法務省の全員が認めていませんし、②権限に基づく影響力というのも難しく、③金銭の授受は議員とネオ社が否定していますから、上野議員が「違法な口利きも金銭を受け取った事実もない」とし、審査状況を法務省に照会しただけと言い張れば、立件は困難。

l  この間、ネオ社の入管法違反はどこも追及せず。要するに、当事者の法務省が「個別の事案にはお答えできない」の一点張りで、情報が取れないので何も書けない。いつも入管のレクだけで記事を書いているのがバレバレ。条文を読まず、実態も知らずに、大本営発表を垂れ流すばかりだから、本当の取材が何もできない。新聞に入管法を語る資格はないと思います。

【Timely Report】Vol.545(2019.12.4号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法違反:政治家の口利きでビザを許可する?」も参考になります。


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l  730日、架空の税務書類を作成し、中国籍の女らが不正に在留資格を更新するのを助けたとして、入管法違反の疑いで、税理士事務所の社長と事務員が書類送検されました。不正更新を容易にする行為で税理士を摘発するのは初めてです。在留資格「経営・管理」の更新時に、実際にはしていないのに会社経営しているように装った税務書類を作っていたという疑いです。報酬は1件当たり5万円で、約800万円を得ていたとみられています。社長は「でたらめな書類を事務員に作成させていた」と供述しています。

l  一部には、営利目的在留資格等不正取得助長罪(入管法第74条の6)が初めて適用されたことを示唆する記事もありますので、今後は要注目です。

l  その一方、「経営・管理ビザが悪用されるのは、取得が比較的容易なためだ。技能ビザは職歴の証明が必要で、取得のハードルは高い。これに対し、経営・管理ビザでは職歴の証明は要らず、雇用主の監督もない」という文章を読むと、新聞記者は裏を取ることなく、当局の言うがまま記事を書いていることがよくわかります。「経営・管理」の許可が難しいのは現場の常識ですから。

【Timel
y Report】Vol.506(2019.10.9号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「ブローカーには絶対に近寄るな!」も参考になります。

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l  96日、入管庁は、配電盤等を作る「電気機器組み立て」の技能習得のため働いている実習生に、新幹線の窓枠を作る作業等をさせたとして、日立に対し改善命令を出しました。「資格外活動違反」ではなく、「計画外作業指示」という解釈にして減刑した感じです。そもそも技能実習制度は、「技能実習は国際貢献だ」(技能実習法第1条)という真っ赤な嘘を土台にして、「修得等をさせる技能等が、技能実習生の本国において修得等が困難なものであること」(技能実習法第9条第1号)という大嘘までついて、しかも、「同一の作業の反復のみによって修得等できるものではないこと」(技能実習法施行規則第10条第2項第1号イ)という空想までトッピングした筋悪制度。

l  日立は、今回、その「真っ赤な嘘」と「大嘘」と「空想」で創り上げた大きな枠組すら大きく逸脱してしまいました。その日立に対してすら、改善命令程度なのなら、留学生アルバイトを週28時間超働かせてしまったラーメン一蘭に対しても、「資格外活動違反」ではなく「時間外作業指示」と解釈して減刑し、警察から「厳重注意」すればよかっただけなのでは・・・。

【Timely Report】Vol.541(2019.11.28号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法違反:日立だったら送検されない?」も参考になります。


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l  週刊文春が公表している「ネオキャリアが上野議員に持ち込んだ申請リスト」の写真を拡大して凝視すると、「申請日」「申請局(入管)」「申請No」「就労先企業名」「氏名」「国籍」の欄があり、「就労先企業名」が入っています。

l  在留資格認定証明書の交付申請には、①ネオキャリアの社員として申請するケースと、②派遣元企業として派遣先の業務内容とともに申請する場合があり得るのですが、「就労先企業」を派遣先として明記して申請するとき(②)は、よほど特殊なケースでない限り、「技術」や「人文知識」は難しく、「国際業務(翻訳・通訳)」で申請しているものと推察されます。

l  週刊文春の報道が正しいとすれば、187人が派遣される先の多くは、飲食店かドラッグストアという公算大。そうなると、入管法違反(資格外活動)の疑いが強まります。飲食店が自ら正社員として「技術・人文知識・国際業務」の外国人を雇う場合には「現場研修」が認められますが、ネオキャリアからの派遣社員の場合、「現場研修」が認められにくく、「翻訳・通訳」しかできないからです。ネオキャリアの申請は、①・②のどちらなのでしょうか。

【Timely Report】Vol.540(2019.11.27号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法違反:政治家の口利きでビザを許可する?」も参考になります。


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l  821日、国際交流基金と日本国際教育支援協会が主催している「日本語能力試験」の認定書を偽造したとして、名古屋税関の通報を切っ掛けとして、インドネシア人とベトナム人が有印公文書偽造の疑いで逮捕されました。2人の他にベトナム人8人分の認定書が見つかっており、偽造が広範化している疑いもあります。容疑者は、「フェイスブックを通じて氏名と住所、顔写真を送り、代金として1万1000円~1万5000円を指定の口座に振り込んだ」と供述しており、認定書は中国から国際郵便で送られてきたようです。

l  「特定技能」には「N4」以上が必要とされるほか、「特定活動(本邦大学卒)」でも「N1」が要求されるため、今後、「日本語能力試験」の認定書の価値は上がると思われます。特に「特定活動(本邦大学卒)」の場合、資格外活動のリスクが小さいので、今後ニーズが高くなると考えられるほか、「在留カード」と比べれば、偽造が発覚する可能性も低いと見込まれます。

l  3月にも大阪税関の通報が発端となって、認定証明書を偽造した疑いでベトナム人が捕まりましたが、今後は日本中で偽造が蔓延する可能性があります。

【Timel
y Report】Vol.532(2019.11.15号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「
入管法違反:認定証明書の偽造が始まる?」も参考になります。

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l  828日、人材派遣会社ネオキャリアが申請する外国人労働者の在留資格を巡って法務省に口利きしたという報道を受けて、上野宏史衆議院議員が、厚生労働省政務官の職を辞しました。非難の矛先は上野議員に向かっていますが、政治家から要望があったとしても、法務官僚は「適切に処理しておきます」と言うだけで、指示を実際に現場に下すことはないでしょうし、入管実務の実態としても、上から言われたからと言って、現場が早く処理することは考え難いところ。法務官僚に迫ったところで、「政務官からは、法律に基づいて適切に処理するように依頼はあったが、特別な対処をお願いされたことはない」と答えるだけですから、それ以上の追及は困難です。

l  一方、もしネオキャリアが、「技術・人文知識・国際業務」が許可された自社の社員を、顧客である飲食店やドラッグストアに派遣していたとすれば、入管法違反の可能性が濃くなります。また同様に、派遣先である飲食店やドラッグストアも、不法就労助長罪を問われる可能性が出てきます。政務官辞任で終幕となるのか、ネオキャリアまで矛先が向かうのか、目が離せません。

【Timel
y Report】Vol.530(2019.11.13号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「
入管法違反:政治家の口利きでビザを許可する?」も参考になります。

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l  厚生労働省政務官の上野宏史衆議院議員が、人材派遣会社「ネオキャリア」が申請する外国人労働者の在留資格を巡り、法務省に口利きし、その見返りに金銭を求めていたというスキャンダルが発覚しました。非難の矛先は上野政務官に向かっていますが、入管法の観点から見ると、問題がありそうなのは「ネオキャリア」です。もしも、報道された内容が正しいとすれば、全国の飲食店やドラッグストアなどに派遣する外国人187名について、在留資格「技術・人文知識・国際業務」を取得できるように依頼して上野政務官に依頼していたのではないかという疑いが残るからです。在留資格「技術・人文知識・国際業務」で自社の社員として許可された外国人を、飲食店やドラッグストアに派遣していたのではないかという疑いのほうが大問題です。

l 外国人観光客が対象の免税店への派遣であればともかくとして、飲食店やドラッグストアに、「技術・人文知識・国際業務」の外国人を派遣していたとすれば、かなりの高い確率で入管法違反に相当します。雇用した飲食店が、自分の店舗で「現場研修」として業務に就かせることは合法ですが、自社社員を派遣して、別会社である飲食店で就業する場合、「研修計画」などが事前に整備されて、復帰期限が明示されており、本人に対して研修である旨が明確に通知されていない場合、違法である可能性が極めて高くなります。つまり、これは、「ネオキャリア」の関係者が不法就労助長罪で検挙されてもおかしくない大事件なのです。マスコミは、上野政務官の斡旋利得に喰い付いているようですが、本当の意味で問題なのは「ネオキャリア」の不法就労助長罪なのです。

l   じつは、ネオキャリアと同様に、不法就労助長罪を問われかねないのが、派遣先である飲食店やドラッグストアです。というのは、3年以下の懲役等という厳しい罰則を定めた入国管理法第73条の2は、「事業活動に関し、外国人に不法就労活動をさせた者」や「外国人に不法就労活動をさせるためにこれを自己の支配下に置いた者」についても、「知らないことを理由として、同項の規定による処罰を免れることができない」と明記しているからです。これまでは、派遣労働者や派遣元ばかりが検挙されてきましたが、入管法上は「派遣先なら大丈夫」ということにはなりません。

l  というのも、昨年12月初、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で入国させたベトナム人3人を東北地方の工事現場に派遣し、資格外の単純労働をさせたとして、入国管理法違反(不法就労助長・斡旋)の疑いで、派遣労働者のほかに、東京都の人材派遣会社社長(派遣元)が検挙された際に、建設会社社長(派遣先)も逮捕された事例があるからです。従来の類似案件では、「派遣労働者」と「派遣元」だけが捕まっていましたが、この事件では「派遣先」である建設会社社長も逮捕されました。派遣先だからと言って、安心できなくなっているのです。

l  従来、「派遣先」は、自分の現場で外国人労働者が摘発された場合であっても、「外国人労働者のチェックは、すべて派遣元に任せていた」と言えば、それだけで許されてきましたが、大手の派遣会社が大手を振って、しかも、大人数を派遣していたとなれば、話は別です。「一罰百戒」の効果を狙うために、派遣先の有名企業や大企業が狙われる可能性すらあります。

l  いずれにしても、「君子危うきに近寄らず」が正解のようです。



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l  技能実習制度に絡んで、悪質ブローカーを糾弾する記事が絶えません。実習生たちの「奴隷労働」を産んでいるのは、200010000ドルなどの手数料を吹っ掛けるブローカーたちだと言うのです。確かに、監理団体が、途上国で実習生を集める送り出し機関から違法な謝礼を受け取るケースは、枚挙にいとまがないようですし、そうした環境の中で、「差し引き支給額マイナス20175円」と書かれた給与明細書に代表されるような惨状もあるようです。

l  仕事は「内装」のはずだったのに、建築現場での運搬作業や解体作業だったとか、田植えをやらされたなどの声も上がっています。しかし、仕事は「電子機器組み立て」のはずだったのに、洗濯機のふたにプラスチック製部品を取り付ける作業しかさせなかった日立やフレンドニッポンは、お咎めなしなのですから、この事例だけを責め立てても意味はありません。

l  フレンドニッポンの提携会社は、フィリピン当局に処分されましたが、そのニュースを報道したのは地方紙1紙だけ。法令に違反した大企業と大手監理団体を排除できない以上、「悪質業者を排除する」などというのは戯言です。

【Timely Report】Vol.529(2019.11.12号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  厚生労働省政務官の上野宏史衆議院議員が、人材派遣会社「ネオキャリア」が申請する外国人労働者の在留資格を巡り、法務省に口利きして、その見返りに金銭を求めていたというスキャンダルが発覚。本日、上野宏史衆議院議員が政務官を辞任したとが報じられました。。

l  非難の矛先は上野議員に向かっているようですが、「斡旋利得罪」の適用は、かなり難しいと思われます。というのは、政治家からの要望があったとしても、法務省官僚は「適切に処理しておきます」と言うだけで、現場にその指示を実際に下すことはないでしょうし、入管実務の実態としても、上から言われたからと言って、現場が早く処理することは考え難いからです。いずれにせよ、法務省官僚は、「政務官からは、法律に基づいて適切に処理するように依頼はあったが、特別な対処をお願いされたことはない」と答えるだけでしょうから、それ以上の追及は困難です

l その一方、入管法の観点から見ると、問題がありそうなのは「ネオキャリア」です。もしも、報道された内容が正しいとするならば、全国の飲食店やドラッグストアなどに派遣する外国人187名について、在留資格「技術・人文知識・国際業務」を取得できるように上野政務官に依頼していたのではないかという疑いが残るからです。仮に上野政務官に依頼していたとしても、先ほど述べたように、「斡旋利得罪」という線を立証することはかなり困難だと思われますが、問題はそこではなくて、在留資格「技術・人文知識・国際業務」で自社の社員として許可された外国人を、飲食店やドラッグストアに派遣していたのではないかという疑いのほうです。

l   外国人観光客が対象の免税店への派遣であればともかくとして、飲食店やドラッグストアに、「技術・人文知識・国際業務」の外国人を派遣していたとすれば、かなりの高い確率で入管法違反に相当します。雇用した飲食店が、自分の店舗で「現場研修」として業務に就かせることは合法ですが、派遣社員が飲食店で就業する場合、「研修計画」などが事前に整備されて、復帰期限が明示されており、本人に対して明確に通知されていない場合、違法である可能性が極めて高くなります。つまり、これは、「ネオキャリア」の関係者が不法就労助長罪で検挙されてもおかしくない大事件なのです。マスコミは、上野政務官の斡旋利得に喰い付いているようですが、本当の意味で問題なのは「ネオキャリア」の不法就労助長罪なのです。

l  しかも、報道に対してネオキャリアは、人材派遣会社は、“口利き”について、『依頼した事実はない』と取材に回答」(テレ朝)とか「人材派遣会社は、『口利きの依頼、金銭のやりとりはない』と否定」(TBS)などと、全面的に否定しています。しかし、週刊文春は、「上野事務所にはネオ社から在留資格申請中の外国人187人分のリストが送付されており、それに基づいて法務省に問い合わせを行っていたことも判明した」と明言していますから、明らかな矛盾があります。この事件は今後の展開から目が離せません。



BLOG記事「入管法違反:政治家の口利きでビザを許可する?」も参考になります。

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l  86日、工事現場で中国人男性を不法就労させたとして、解体業者の社長ら3人が逮捕されました。東京や埼玉などの解体工事現場5か所で調理師の資格しかない中国人の男を違法に働かせた疑いがもたれています。これまでに1億2000万円以上を売り上げたといいますから、なかなかの商売上手。

l  取り調べに対して、「永住者だと思っていた」として否認した容疑者もいるようですが、在留カードを見れば、在留資格「技能」と明記されていますから、その抗弁は通りません。本件の場合、調理師以外の活動は「資格外活動」に相当しますから、解体工事現場では説明がつきません。

l  そのほか、中国人留学生が「7pay」の不正使用事件に加担したり、就労ビザの中国人が白タクを行うケースなども報じられていますが、これらも、厳密にいえば、入管法上「資格外活動」に相当する可能性大。その犯罪行為が、雇用契約の下での活動ではなく、事業活動であると認定されれば、「経営・管理」の在留資格を持たない外国人は、「資格外活動」に問われます。在留資格には、「活動」の制約が設けられているという認識を持ちましょう。
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【Timely Report】Vol.516(2019.10.24号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「製造業派遣は実刑になるのか?」も参考になります。

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l  技能実習生を最低賃金未満で働かせていたとして、岐阜市で婦人服製造業を営む女性社長が5月下旬、最低賃金法違反と労働基準法違反の疑いで、岐阜労基署に逮捕されました。岐阜県の最低賃金(時給800円)を下回る時給405円しか支払わなかった疑いなどが持たれています。実習生たちから相談を受けた労基署は、20189月に是正勧告を出しましたが、社長は、改善しないばかりか、虚偽報告を行ったようです。

l  じつは、労基署は、警察と同様に「逮捕権」を持っています。これまでは、あまり実行されてこなかったのですが、最近、悪質な事例に関連して散見されるようになってきています。書類送検も珍しくはなく、約4割が起訴されています(2016年:送検890件・起訴364件・罰金362件・懲役2件)。

l  外国人関連では、実習生が圧倒的ですが、いずれ実習生以外でも、労基署が絡んでくると思われます。来年4月からは、中小企業にも刑事罰のある残業規制が導入されることもあり、逮捕権限に目覚めた労基署は、さらに強面になっていく可能性大。入管だけでなく、労基署にも注意が必要です。
警官, 女性警察官, 同僚, おかしい, フィギュア, 警察, 面白い【Timely Report】Vol.515(2019.10.23号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


  BLOG記事「製造業派遣は実刑になるのか?」も参考になります。

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l  717日、埼玉県川越市に本拠を持ち、食品製造業の業務請負・人材派遣・人材紹介に特化して営業していたASIA株式会社(代表取締役リン・ヴァン・ジュン)に関して、厚生労働省は労働者派遣事業の許可を取り消しました。20183月に創業した同社は、食品メーカーに絞って、人材派遣や人材紹介のサービスを行ってきましたが、1年半足らずで、正社員25人・登録スタッフ450人にまで急成長。12社以上の顧客に対して、日々120人以上のスタッフを派遣していたと言うのですから、まずまずの規模です。

l  同社の労働者派遣事業の許可が取り消されたのは、不法就労助長罪(入管法第73条の2第1項)によって罰金の刑に処せられたため。厚労省のプレスリリース以外では記事が報じられていないため、詳細は分かりませんが、不法残留者か、在留資格「技術・人文知識・国際業務」を所持している外国人を食品メーカーに派遣していたのを摘発されたのだろうと推測されます。

l  以前より申し上げているとおり、一部の例外的な事例を除き、「製造業派遣」は明白な入管法違反です。「君子危うきに近寄らず」をお勧めいたします。

【Timely Report】Vol.527(2019.11.8号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  712日、27年間に亘り国内に不法に滞在し続けたとして、入管法違反罪に問われたシンガポール国籍の女性に対して、熊本地裁は、懲役26月、執行猶予5年(求刑懲役26月)の判決を言い渡しました。19923月に入国し、同6月までの在留期限を過ぎても国内に滞在し続けたといいます。2007年頃から、内縁の夫と熊本県湯前町で10年以上暮らし、地域住民からは「マユミちゃん」と呼ばれていました。入管法では、1年以上の懲役または禁錮刑の有罪判決を受けた者は原則、執行猶予が付いた場合でも再入国ができなくなりますから、今後は、特別在留許可の是非が焦点になります。

l  不法残留には、時効がありません。というのは、犯罪を日々積み重ねていると解釈されるからです。したがって、不法残留の期間が1年でも、10年でも、30年でも、違法状態であることに変わりありません。その一方、不法残留後の就労は,在留資格の存在を前提とする入管法70条第1項4号の資格外活動罪に該当しないため,就労の事実そのものを犯罪視することはできません。本人が問われる罪は、不法残留のみということになります。

【Timely Report】Vol.500(2019.10.1号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「
不法滞在幇助罪で逆転無罪!」も参考になります。

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l  7月12日、スマートフォン決済サービス「セブンペイ」の不正利用事件で、他人のアカウントを使って商品を購入したとして、セブンイレブン店員の中国人留学生が逮捕されました。7月4日の深夜、東京都千代田区内にあるアルバイト先のセブンイレブン店舗で、都内に住む40代男性のセブンペイのアカウントを使い、計約3万円分の電子タバコ等を購入し、客に販売したように装ったという疑いです。中国人の友人から3日、中国のSNS「微信」を通じ、「お金をあげるからセブンペイでたばこを買うのを手伝って」と連絡があり、IDとパスワードが送られてきたといいます。味方であるはずの社員に背後から撃たれたケースと言ってよいでしょう。

l  ただし、外国人社員だけではありません。日本人社員に背後から撃たれるケースもあります。あるコンビニでは、留学生アルバイトのシフトが増えて、勤務時間が長くなったことを知った日本人社員が、夕方用と深夜用に名札を分けて、28時間越えをバレないようにしていることを突き止めて、入管に通報しました。「悪事千里を走る」と言いますが、悪いことはできません。

【Timely Report】Vol.497(2019.9.26号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「ブローカーには絶対に近寄るな!」も参考になります。

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l  415日、専門職の在留資格で入国させたベトナム人を工事現場に派遣し資格外の単純労働をさせたとして、入管難民法違反(不法就労助長)の罪に問われた事件の判決があり、懲役1年の実刑・罰金100万円が言い渡されました。被告は起訴内容を否認しましたが、裁判長は、斡旋した人材派遣会社役員とのメールのやりとりなどから「不法就労するという認識があったと強く推認される」として退け、「外国人の適正な管理を害する犯行で悪質性は軽視できない」と指摘しました。問われたのは、人材派遣会社役員と建設会社元役員と共謀して昨年2~8月、在留資格「技術・人文知識・国際業務」でベトナム人3人を入国させ、資格外の土木作業員として就労させた罪です。

l  「たった3人」と言うと怒られそうですが、この判決が厳格に適用されるのであれば、「技術・人文知識・国際業務」の外国人を工場等に10人以上派遣している大手業者は、実刑を免れないという話になります。派遣した就業場所が土木作業の現場か工場のラインかという違いはあるにせよ、「外国人の適正な管理を害する犯行」であることに違いはないからです。

【Timely Report】Vol.416(2019.5.30号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「取り調べの罠に気を付けましょう!」も参考になります。

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