一般社団法人 全国外国人雇用協会【BLOG】

入国管理法に係わる諸問題を解説しつつ、外国人雇用、人手不足、企業経営、日本経済、移民問題、多文化共生、国際情勢など、幅広く『外国人』と『雇用』に関する話題を取り上げます。

カテゴリ: 入管行政

l  1月26日、大坂なおみ選手がテニスの全豪オープンで優勝しました。「日本人初の全豪OP優勝」「日本人初の世界ランキング1位」「東京五輪金メダル有力候補だ」などマスコミは大騒ぎ。大坂選手が「謙虚」で「抹茶アイスが好き」であり、「朝ごはんに、コンビニのおにぎりを食べたこと」などから、「彼女は日本人だ」という共通認識が醸成されてきたのかもしれませんが、日米の二重国籍である彼女はハイチ人の誇りでもあります。日本の国籍法によれば、彼女は22歳になる今年秋までに、日米いずれかの国籍を選択しなければならないのですが、彼女が、米国籍を選択した場合に、「裏切者」などという心ない批判が彼女を襲いそうで心配です。

l  ノーベル物理学賞を受賞した中村修二氏や南部陽一郎氏、あるいは、ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ氏は、米国籍や英国籍であるにもかかわらず、「日本人」として扱われています。すでに日本で生まれる子供の50人に1人は父母のいずれかが外国人という時代。外国人の受け入れが増えれば、早晩二重国籍をどうするかという問題も解決しなければなりません。
日本, 大阪, 泊, アジア, ランドマーク, 旅行, アーキテクチャ, 文化
【Timely Report】Vol.338(2019.1.31)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「トランプ大統領は二枚舌か?」も参考になります。

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1.       強制退去とした名古屋入管の処分は違法として取消しを求めた訴訟において、イラン人男性が勝訴しました。不法入国した男性は、日本でブラジル人女性と結婚し、長女を含めた家族3人で住んでいました。判決は「強制退去させれば日本で生活の基盤を持ち、日本で暮らすことを希望する家族と離れて暮らすことになり、重大な不利益を及ぼす。家族の不利益を軽視し、男性に不利な情状のみを重視した処分は裁量権を逸脱している」としました。

2.       コンゴで兵士から性的暴行を受けた難民申請中の30歳代の女性に対し、「あなたが女性で美人だからか」と発言した東京入管の難民審査参与員について、今回、上川法相が遺憾の意を示しましたが、難民審査参与員の発言については、「難民条約及び難民議定書の締約国の難民認定に関する姿勢として到底望ましいものとはいえない」と断罪した判決もあります。

3.       就労ビザの現場においても、類似の事案で許可が出たり、不許可になったりと、入管による広範な裁量権が幅を利かせていますが、本来であれば、自ずと一定の限度があるべき、ということをこれらの事例は示しています。
エリス島, 米国, ニューヨーク, 玄関ホール, 入国管理, 駅, フラグ
【Timely Report】Vol.35(2017.10.6)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
コンビニは本当に単純作業?」も参考になります。

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l  毎日新聞は、「川口のクルド人」という特集を組み、日本最大のクルド人集住地区である川口市を取り上げ、難民認定を求める彼らの声を代弁しました。「様々な事情を抱え、トルコから逃れて来日したものの、これまで日本政府は1人もトルコ系クルド人を難民として認定してない。故国への強制送還におびえ、収容施設での生活を余儀なくされる者もいる」など、行間からは入管行政に対する批判が滲み出ています。同様のスタンスを採るのが朝日新聞。母国の内戦から逃れ、人道配慮で日本に暮らすシリア男性が妻子を呼び寄せられずに悩んでいる姿を記事にするなど、反入管の立場を鮮明にしています。

l  その対極にあるのが産経新聞。難民に対する恩情を感じさせる記事は少なく、移民についても排斥的な論調が目立ちます。外国人犯罪に関する報道数も際立って多い。どちらのスタンスを取るかは個人の嗜好ですが、入管行政の先行きを予測するという観点からは、産経新聞の購読をお勧めします。というのは、明らかに入管の振り付けと察せられる記事が少なからず見受けられるからです。入管の意向を読むなら、産経を読むべきです
自由の女神, ランドマーク, 自由, 像, アメリカ, アメリカ合衆国
【Timely Report】Vol.83(2018.1.19)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

l  2018220日に開催された経済財政諮問会議において、安倍晋三首相は、専門的な知識や技術を持つ外国人労働者の受け入れ拡大を検討するように指示しました。入国管理法を改正して在留資格の対象を拡大することをも含めて、この夏にまとめる「骨太の方針」に盛り込む方針です。

l  近年にない朗報です。しかし手放しでは喜べません。というのは、安倍首相が「家族の帯同は基本的に認めない」と釘を差しているからです。本来であれば、「技術・人文知識・国際業務」における「学歴要件(履修した学科との整合性)」や「一定水準(必要とされる技術や知識)」に係る運用を改善するだけで、数多くの企業や留学生が救われますし、法改正すら必要ありません。

l  しかし、家族の帯同を認めないことが前提になると、「技術・人文知識・国際業務」の緩和ではなく、日商の提案を受けた形で、韓国の「雇用許可制」に似た制度を新設する思惑を感じます。本来門外漢の菅官房長官が絡むだけに、新たな政治権益の構築に誘う疑念すら漂います。入管が現在の在留資格の枠組みを歪めない形で正しい改正案を提案してくれればよいのですが・・・

人間, リソース, Hr, 管理, トレーニング, ビジネス, 人, チーム

【Timely Report】Vol.109(2018.2.27)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


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特定技能:共生は自治体に丸投げする?」も参考になります。


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1.       入管による審査の「標準処理期間」は、在留資格の変更も、在留期間の更新も、「2週間~1ヶ月」であると公表されています。また、海外在住の外国人が在留資格認定証明書の交付を求める場合は「1ヶ月~3ヶ月」。入管は、高度専門職に関しては、「5日(変更)~10日(認定)」と優遇していますが、永住許可申請については「4ヶ月」、難民認定申請は「6ヶ月」としています。

2.       この「標準処理期間」は、審査実務の現場感覚とは大きく懸け離れているので、法務省が公表している「在留審査処理期間」(20174月~6月の許可分)で確認してみると、在留資格変更に関して一番長いのは「経営・管理」で48.2日。「標準処理期間」の最大値を5割以上超えています。それに、様々な種類のある「特定活動」(39.0日)や「医療」(35.0日)が続きます。

3.       特に入管が、「技術・人文知識・国際業務」に33.3日も費やしていることには留意が必要です。「偽装結婚」が喧伝される「永住者の配偶者等」(33.0日)や「日本人の配偶者等」(28.5日)、「家族滞在」(24.3日)よりも時間をかけているのは、「偽装就労」の摘発に注力しているからでしょうから・・・。
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【Timely Report】Vol.48(2017.11.8)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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外国人に美容師は無理?」も参考になります。

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l  人材派遣のパソナグループは、413日に「パソナ総合研究所」を開設。塩崎恭久前厚生労働大臣などを招聘して、討論会「これからの働き方改革」を開催し、「専門性の高い外国人高度人材の確保や労働力不足を解消するためにも移民制度を構築すべき」との認識を対外的に表明しました。

l  アドバイザリーボードは、堺屋太一(元経済企画庁長官)、石原信雄(元内閣官房副長官)、立岡恒良(元経済産業事務次官)、山﨑達雄(前財務官)、近藤誠一(元文化庁長官)、鈴木久泰(元海上保安庁長官)、明石康(元国連事務次長)、大島賢三(元国連大使)、藤崎一郎(元駐米大使)、松浦晃一郎(元ユネスコ事務局長)など錚々たる顔触れです。「社会のあり方の変革に向けた“発信”を行ないます」とぶち上げた以上、何か仕掛ける肚でしょう。

l  これまでもパソナは、国家戦略特区の枠組を活用しながら、地域を限定した家事支援や就農に関して、外国人労働者の受け入れを勝ち取ってきました。「シンクタンクではなく“Do Tank”です」と公言するパソナが、海千山千の入管官僚たちに対して、どう立ち回っていくのか要注目です。
人間, リソース, Hr, 管理, トレーニング, ビジネス, 人, チーム

【Timely Report】Vol.147(2018.4.23)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


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特定技能:共生は自治体に丸投げする?」も参考になります。


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l  426日、日商は、現制度では「単純労働」と見られがちな業務に従事できる「中間技能人材」という在留資格を創設すべきという意見書を公表しました。技能実習修了者や、自国での一定の経験や技能を保有する人材を対象とし、人手不足の業種や分野に限定して外国人材を受け入れるという提案です。政府が提唱する「特定技能」よりはマシですが、「単純労働」に外国人を押し込めてしまうという意味で、「悪手」と言うべきでしょう。

l  それよりも、同じ意見書に記されている「わが国の大学等を卒業した外国人留学生が引き続き日本で就労できるよう、卒業生に特化した在留資格を創設」のほうが筋の良い施策です。一部の入国審査官は「接客は簡単にできる単純労働だ」という偏見を持っていますが、「おもてなし=高水準の接客力」という理解があれば、「学術上の素養を必要とする一定水準以上の業務(技術・人文知識・国際業務の対象となる活動)」という裁量も合理的。仮に、日本人の新卒が従事する業務に限って就業できる「新卒就労」という新しい在留資格が創設されれば、数多くの留学生が日本で就職できるようになります。
チーム, 人間, シルエット, 図面, プレゼンテーション, オフィス, 会議
【Timely Report】Vol.165(2018.5.22)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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「特定技能」は、天国か、地獄か?」も参考になります。

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l  散々揉めた挙句に成立した改正入管法ですが、じつは、外国人労働者の受け入れ拡大に対して、担当省庁の法務省が反対しているという噂があります。「法務省は法案成立に積極的でない」「法務省内部では拒否反応が強い」「法務省が改正案に反対だ」「法務省は、規制は大好きだが緩和は嫌いだ」「外国人労働者拡大に反対してきた役所が旗振り役になったのが間違いだ」など、耳を疑うような内容です。実際、69名もの外国人実習生が亡くなっていたという悲惨なデータが参議院で明らかになったのは、改正案の成立を邪魔したいと願う法務省内からのリークという説まであるようです。

l  では、なぜ改正案を担いだのかというと、本来であれば、内閣府の傘下になるはずだった「出入国在留管理庁」を法務省に与えたから。局が庁に格上げされ、次官級の「長官」に加え、次長や審議官といったポストが新しく増えるだけでなく、大幅な増員も可能になるという「アメ」のために、反対だった入管法改正を吞んだというのです。確かに審査の現場では、不許可の乱発に加えて、在留資格の取消が急増しており、緩和ムードの欠片もありません。

グループ, チーム, 部外者, 分離されました, 絶縁, いじめ, 調整, 除外

【Timely Report】Vol.321(2019.1.7)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


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1.       在留資格に携わる者であれば、入国管理法における法務大臣の広範な裁量権を認めたマクリーン判決を知っていると思いますが、マクリーンが勝訴した東京地裁の判決文を読んだ人は少ないのではないでしょうか。いま、改めて読み返してみると、東京地裁判決の方が法の正義に適っており、デモに参加しただけで「政治活動」であると騒ぎ立て基本的人権を無視した入管側に軍配を上げた最高裁の腰抜けぶりが際立った事件だったように感じます。特に最近、トランプ政権になり、米国の司法が、行政の行き過ぎをリアルに牽制している姿を見せ付けられると、そのたびに彼我の違いを思い知らされます。

2.       この事件において、当初入管は、「マクリーンが当初予定していた勤務先に17日間しか勤務せずに転職したことが不許可事由に当たる」という「転職不許可説」を主張していました。じつは、この「転職不許可説」に関しては入管のボロ負け。入管を勝たせた控訴審ですら、「勤務を変更したことのみをもって不許可の理由としたものとすればいささか問題であろう」と断じています。このように、あまりにも自分勝手な考えを根拠なく入管が押し付けてきた場合には、日本の司法も機能してくれるのかもしれませんが、時代は遷り、日本国内で働く外国人は100万人を超え、仙台市並みの人口になりました。マクリーン事件当時とはかなり事情が変わってきています。

3.       マクリーン事件が公になる10年ほど前、日韓国交正常化交渉で法務省入国管理局参事官として日本側代表補佐を努めた法務官僚は、『法的地位200の質問』(京文社1965年)という書物を著し、「(外国人の処遇は)日本政府の全くの自由裁量に属することで、国際法上の原則から言うと『煮て食おうと焼いて食おうと自由』なのである」と書いたそうですが、マクリーン事件から40年が経過した現在、現場の入国審査官たちは、在留外国人のことを、どのような対象として捉えて、日々の業務に向き合っているのでしょうか。

4.       マクリーン事件当時(19727月)、ハワイ出身の高見山が外国出身力士による史上初の幕内優勝を果たし、関脇にまで昇進しました。子供たちから愛され大人気の高見山でしたが、横綱どころか大関にもなれなかった――そういう時代でした。しかし、40年が経過した現在、当時、入管よりも鎖国主義であった相撲界は外国人に門戸を開いて、モンゴル勢が横綱を寡占するようになりました。日本の国技である大相撲の横綱を白鵬が務めていることを、財界に例えてみれば、日産・三菱自動車の会長を務めるカルロス・ゴーンが、日本経団連会長を担っているようなものです。逸ノ城など若手外国人力士の人気も高く、外国人力士なしには、興業が成り立たなくなっています。

5.       スポーツ界では、元メジャーリーガーのマニー・ラミレスが、セリーグやパリーグではなく、「高知ファイティングドッグス」という四国の球団に入団したり、Jリーグが従来の「外国人枠」に加えて、「アジア枠」という形式で外国人の活躍の場を拡げるなど、外国人の制限を緩和し、国境を越えた人材交流を活発化させています。このような時世の中で、現場の入国審査官たちが、外国人の受入れについて、前向きに感じる部分はないのでしょうか。

6.       マクリーン判決から40年が経過しました。米国では、移民の権利を守るために、司法当局が大統領と戦っています。全国外国人雇用協会では、2017528日「講演会」を催し、マクリーン裁判の当事者である弘中惇一郎弁護士に「マクリーン判決と現在の課題」についてお話ししていただき、野茂英雄投手の米国メジャーリーグ行きを支援し、日本国内における外国人枠の撤廃に関して積極的に発言しているスポーツジャーナリストの二宮清純氏には、「スポーツ業界における外国人の活用」について語っていただきました。2019年も聞いて為になる「講演会」を企画しています。お楽しみに。
小槌, オークション, ハンマー, 正義, 法的, 裁判官, 法, 裁判所
【Timely Report】Vol.3(2017.5.28)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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「特定技能」は、天国か、地獄か?」も参考になります。

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l  「入国・在留審査要領」の開示において、黒塗りにした部分が透けて中身が読める状態になっていたことが発覚しました。マスコミは、法務省がミスをしたと責め立てていますが、問題視すべき点を完全に間違っています。

l  「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」は、不開示情報を除いて、行政文書の開示を義務付けています。しかし、「公にすることにより、犯罪の予防…その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報」(第5条第4項)を「不開示情報」としているため、定義を拡大解釈し、必要以上に黒塗り部分が多い。「入国・在留審査要領」は、在留資格の詳細を定める重要なルールですから、開示されなければ、「国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進」(第1条)など期待できるはずもありません。

l  現状を見れば、裁量絶対主義の下で、マニュアルに書かれていない指導が白昼堂々まかり通っています。個人情報など本当に不開示にすべきものは別冊にして、「入国・在留審査要領」は黒塗りなしに全部開示すべきなのです。
本, ホワイト, 背景, 空白, 教科書, 3 D, マクロ, コンセプト
【Timely Report】Vol.249(2018.9.18)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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コンビニは本当に単純作業?」も参考になります。

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l  来春、入管が5000人を超える「庁」に格上げされます。その名称は「入国在留管理庁」。安倍政権が「移民政策ではない」と公言している以上、「移民庁」は無理だとしても、「国家移民管理局(中国)」や「出入国・外国人庁(韓国)」に名前負けしないように、「入国在留庁」や「外国人庁」がベターだとは思いますが、「在留」が入っただけ、報道されていた「入国管理庁」よりはマシ。しかし、だからと言って、安堵すべきではありません。

l  部署として、「出入国管理部」のほかに、「在留管理支援部」を設けると報じられていますが、ここに本音が透けて見えます。「骨太の方針」は、「外国人材に対して、生活ガイダンスの実施、住宅の確保、生活のための日本語習得、相談・苦情対応、各種行政手続に関する情報提供などの支援を行う仕組みを設ける」としていましたから、「在留支援部」でよいはず。でも、設置されるのは「在留管理支援部」。要するに、「在留」を支援するのではなく、「在留管理」を支援するのが趣旨。「入国在留管理庁」の主目的が、外国人の「受入」や「共生」ではなく、外国人の「管理」であることは明々白々なのです。
は、アゾレス, ポルトガル語ポルトガル語, ポルトガル語文化, 都市, 植民地化
【Timely Report】Vol.241(2018.9.6)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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入管は不法就労を憎む!」も参考になります。

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l  20078月、難民認定を求めて入管を訴え、20113月に勝訴が確定したスリランカ人男性が、改めて難民申請したところ、再度不認定になったため、20158月に2回目の訴訟を起こしました。この男性は、少数民族のタミル人。政府軍との内戦で、義兄や知人らが殺されただけでなく、政府から反政府武装勢力に協力しているのではないかと疑われたため、2006年秋にやむなく出国。兄や妻・次女は、他国で難民認定されています。結局、東京地裁による7月5日の判決においても、彼が再び勝訴しました。

l  恐るべきは、入管の図太い神経。大阪地裁は7年前に「生命・身体に対する恐怖を抱く客観的事情があった」として難民にあたると認定し、「母国への送還は、入管法の根幹にかかる重大な過誤」として強制退去処分も取り消しました。控訴せず判決を確定させておきながら、「男性が迫害を受ける具体的、客観的危険性があるとは認められない」という理由で、判決が確定した年の年末に難民不認定を決定するという厚顔無恥。要するに、「裁判所が何を言おうが入管行政には関係ない」という「入管王国思想」があるわけです。
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【Timely Report】Vol.203(2018.7.13)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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入管は不法就労を憎む!」も参考になります。

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l  8月上旬、就労資格のないフィリピン女性2人をパブで雇用したとして、フィリピンパブの韓国人経営者が逮捕されました。ホステスだった女性2人(資格外活動で逮捕)は昨年12月に入国。「集団レイプの被害に遭った」と主張して、名古屋入管に対して難民認定申請中でした。現時点においても、「偽装難民」は少なからず生息しているようです。

l  マスコミでは、難民問題を巡る欧米における混迷を嘆いたり、難民支援に好意的な主張が目立ちますし、収容所における非人道的な対処に憤る記事が溢れていますが、日本の入管が気にしている気配はありません。それどころか、「偽装難民は帰国しろ」という毅然とした方針を明確に打ち出しています。

l  入管は、過去に難民申請をしたことがある外国人の在留資格変更に対して、極めて厳しい姿勢で臨んでおり、申請者に対して、「難民申請をしたことのある外国人に許可は出さない」と明言する審査官も散見されます。雇用主としては、不許可の可能性が極めて高い外国人を雇うメリットはありません。難民申請の過去を持つ求職者とは一線を画さなければならないようです。
Shinkiari, パキスタン, キャンプ, テント, 子供, 木, 自然

【Timely Report】Vol.231(2018.8.23)より転載詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
偽装難民はいなくなったか?」も参考になります。


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l  山下法務大臣は、「悪質な社会保険料の滞納者に対しては在留を認めないことを検討している」と述べ、在留期間の更新を審査するための指針を改定する意向を示しました。現行のガイドラインは、許可・不許可の考慮事項として「雇用・労働条件が適正であること」「納税義務の履行」などを挙げ、20104月からは申請時に窓口で保険証の提示も求めていますが「提示できないことで資格変更や期間更新を不許可とすることはない」との立場でした。

l  今後は、社会保険料を滞納している外国人には在留を認めない方向になると思われますが、そもそもこの扱いは、2010年当時、「社会保険料の支払の有無で在留資格を判断すべきでない」と主張した公明党が当局に働きかけて、ガイドライン化したもの。今回、公明党がどう動くのかが注目されます。

l  このほかにも、「母国にいる扶養家族を、日本の健康保険の適用対象から外すべきだ」とか、「外国人配偶者の年金受け取りを制限すべき」など、外国人に厳しい措置が続出。ただ、在留外国人に「年金保険料」を支払わせることの理不尽さについては、誰も指摘していないようです。
昔の人々, 年金受給者, 年金, お金, 通貨, ユーロ, 現金及び現金同等物
【Timely Report】Vol.289(2018.11.14)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
在留外国人が年金財政を救う!!」も参考になります。

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l  2018年の訪日外国人は、815日に過去最速で2000万人を突破するなど急増していますが、最前線でチェックする入国審査官が増強されなければ、問題が生じることは避けられません。325日、成田空港の入国審査場は身動きできないほどの入国者で溢れ、待ち時間が3時間を超えました。入管は、審査待ちの間に顔写真撮影や指紋採取を完了できるようにし、日本人向けに自動化ゲートを導入しましたが、人手が足りないのです。

l  一方で不法入国の手口が巧妙化し、手術を受けて指紋を偽装するケースがあるなど一時たりとも気が抜けません。2017年に入管が入国拒否した外国人は7181人(2013年の2.5倍)。リスクが指摘されていたクルーズ船においては、「要注意人物リスト」に掲載されていた中国人男性が大阪港から入国した後、行方不明になっていたことが公になり、大騒ぎになっています。

l  訪日外国人は激増させなければならない。でも、人員はそんなに急激には増やせない。だけれども、要注意人物は1人も入国させてはいけない。それは無理な要求というものです。入国審査官は本当にかわいそうだと思います。
自由の女神, ランドマーク, 自由, 像, アメリカ, アメリカ合衆国
【Timely Report】Vol.233(2018.8.27)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

l  2018年1~6月に日本で難民申請した外国人は、5586人にとどまり、前年同期比から▲35%となりました。難民申請者が減少したのは8年ぶりです。2010年3月以降、外国人が難民申請をした場合、申請から6カ月が経ってからは就労を認めており、これを受ける形で難民申請をする人が急増。2010年は1202人でしたが、2017年には19629人にまで膨れ上がりました。

l  このため、入管は、今年1月から、申請から2カ月以内に書面審査を進め、「借金取りから逃げてきた」など「明らかに難民に該当しない」と判断した申請人に対しては、就労を認めない方針で臨みました。法務省は、「就労を目的とした人による乱用的な申請が減った」と評価しています。

l  「難民申請中」という「特定活動」は、在留カードがもらえて就労することもできたため、外国人の間では「難民ビザ」と呼ばれて重宝されてきましたが、さすがに今後は難しそうです。しかし、「偽装難民」は少なくなっても、大量に「偽装難民」を送り出してきたブローカーや、人権派を騙る悪徳弁護士たちは健在。今後もしたたかに難民ビジネスを続けるに違いありません。
子供, ハイチ, カルフール, ポルトープランス, の孤児院, ママ, 検索
【Timely Report】Vol.258(2018.10.1)
より転載詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  2018年6月、東京入国管理局成田空港支局で勤める20歳の男性職員が、同僚の財布から現金を盗んだ容疑で逮捕されました。成田空港内にある職員用の男子更衣室で、ロッカーにあった同僚職員2人の財布から3000円を盗んだ疑いが持たれています。入管側から被害届があり、警察が防犯カメラの映像を確認したところ、犯行の様子が映っており、男性も「自分の小遣いとして使うため盗んだ」と認めたようです。入管職員による盗みは確かにニュースですが、3000円が見当たらないだけで、入管が大騒ぎして、警察に被害届を出し、防犯カメラで立証して、同僚を逮捕させたという事実のほうがもっと驚きでした。3000円の盗難で警察沙汰にする企業は少ないのではないでしょうか。

l  無論3000円でも罪は罪。法律違反は許されませんから、「ご説ごもっとも」と言うしかないのですが、これと同じ考え方で入管行政に臨んでいるとすれば、週30時間を超える留学生アルバイトに厳罰を下すのは当然ですし、同僚ですら警察に突き出すのですから、微罪で外国人を収容するのは当たり前。「入管は3000円でも許さない」という厳しい現実を忘れないでください。
パスポート, 米国, ドキュメント, 旅行, 識別, 出入国管理, Id
【Timely Report】Vol.190(2018.6.26)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  三菱自動車・日産に続いて、日立でも、技能実習生が「資格外活動」を行っている疑いが発覚しました。「外国人技能実習機構」は、技能実習適正化法に違反している可能性があるとみて検査に入ったと言いますが、これで厳しい処分が出ないとすれば、留学生アルバイトが週28時間を超過しただけで、逮捕や書類送検の憂き目に遭っている経営者や店長がかわいそうすぎます。

l  こういう輩を懲らしめるために、既存の「国際研修協力機構」とは別に、わざわざ新設したのが「外国人技能実習機構」。組織を維持するために、年間35億円もの税金を投入しています。理事長の年俸は1800万円で、理事は1600万円。監事も1500万円の高給を懐に入れています。職員も負けていません。課長だと平均940万円で、課長補佐でも830万円。常勤職員の平均給与が790万円だというから高給取りの職場です。

l  法務省や入管の美味しい天下り先を増やすためだけに創ったのだとしたら、言語道断。串カツだるまやラーメン一蘭以上の厳しい処罰が、三菱自動車・日産・日立に下されなければ、摘発に遭った経営者たちは納得できません。
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【Timely Report】Vol.235(2018.8.29)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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