全国外国人雇用協会【BLOG】

入国管理法に係わる諸問題を解説しつつ、外国人雇用、人手不足、企業経営、日本経済、移民問題、多文化共生、国際情勢など、幅広く『外国人』と『雇用』に関する話題を取り上げます。

カテゴリ: 入管行政

l  未だに「移民は是か非か」という形而上学的な議論を展開される方がいますが、冷静に現実を直視すれば、高田馬場にはミャンマー人、西葛西にはインド人が居を構え、西川口には新たなチャイナタウンが出現し、神奈川県の大和周辺にはベトナムやカンボジア、ラオスの人々のコミュニティが存在しています。竹ノ塚にはリトル・マニラがあり、池袋にはバングラディシュ人がたむろしており、日本の中には、数多くの「異国」が現存しているのです。

l  40年ほど前、ベトナム・ラオス・カンボジアが社会主義体制に移行したことに伴う混乱と内戦の中で大量のインドシナ難民が発生し、ボロボロのボートにすし詰めになった人々が決死の渡航を試みて来日。原則として難民を認めない日本が、11,000人の難民を受け入れたこともありました。

l  日本は古来より、朝鮮半島や中国大陸から渡来人を数多く受け入れてきた国でもあります。在日朝鮮人との関りも100年を超え、日系人が海外に移民として雄飛した頃からは150年が経過しています。移民の是非を議論する前に、「今そこにいる移民」を直視しなければ、生産的な答えは出てきません。

【Timely Report】Vol.517(2019.10.25号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「外国人が日本を支えている!」も参考になります。

外国人と入管の関係に興味のある方は ➡ 全国外国人雇用協会 へ
外国人に関する経済学を知りたい方は ➡ 外国人経済研究所 へ

l  87日、米国の移民税関捜査局は、ミシシッピ州で一斉摘発を行い、680人の不法移民を拘束しました。拘束された不法移民の子供は親族か他の家族の元に送られることになるため、「家族を離れ離れにし、地域社会を恐怖に陥れている」などと批判が高まり、680人のうち300人が釈放されました。

l  じつは、「不法移民の親子分離」は、日本でも毎日起こっています。入管庁は、「米政府の場合、不法移民の親子は分離されて然るべきという立場を取っているが、日本の場合、子供に配慮した対応を取っており、米国と同様という指摘は当たらない」と語りますが、2018年に認定された難民は、ドイツ56,500人、米国35,000人、フランスが29,000人、カナダ16,800人、イギリスが12,000人に対して、日本は42人にすぎません(申請は10,493人)。

l  東日本入国管理センターでは、被収容者325人のうち94%が半年を超えており、5年超という人も。今年5月から始まったハンガーストライキは、7月下旬に100人を超える規模に広がりました。しかし、移民すら受け付けない日本が、難民を受け入れるのは難しそうです。

【Timely Report】Vol.514(2019.10.22号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入国審査官にも情けはある!」も参考になります。

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l  2019年3月末に東京入管を退職したばかりの元入国審査官が、在留資格に係る審査の実態を赤裸々に証言しています。「外国人側は10年前だろうが今だろうが、在留形態は変わってないわけですよ。だけども同じようなものでも10年後は不許可です。世の中の状況がいろいろ変わっていくのは分かるが、行政官たる職員が政治をやっちゃだめじゃないですか。政治的判断というのであれば、高度な次元での判断になるはずだけども、なんかストリート(現場)レベルでそういうようなことが行われている」「法律が限定的に解釈できるような立て付けになっていれば、そんなに悩まない。でも、これだけ不確定概念がちりばめられていると、いろんな解釈がなりたちうる。完全にフリーハンドでなんでもできちゃう自由裁量感を入管では感じました。たとえば、『相当』だとか『適当』という言葉がいっぱい出てくるが、なにをもって『相当』だとか『適当』だという入管全体としての統一的なものはなくて、個々の職員がそれぞれの裁量で、『これが適当』だとか『これが相当』だとかいうようなのを推し量っている」「『許可してやってるぞ』という言い回しですよ」など。在留資格に興味がある方であれば必読です。

【Timel
y Report】Vol.503(2019.10.4号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  712日、27年間に亘り国内に不法に滞在し続けたとして、入管法違反罪に問われたシンガポール国籍の女性に対して、懲役26月、執行猶予5年の判決が言い渡されました。女性は、19923月に入国し、2007年頃から、内縁の夫と熊本県湯前町で清掃業を営みながら、夫の両親を介護。地域住民からは「マユミちゃん」と呼ばれて親しまれていました。しかし、入管法では、1年以上の懲役等の有罪判決を受けた場合、その外国人は、退去強制措置の対象として国外退去になった後、再入国することができません。近隣住民ら約200人は、特別な配慮を求める嘆願書を入管に提出しました。

l  726日、福岡入管は、在留特別許可を決定。女性は強制退去処分を免れて、3カ月ぶりに自宅に戻りました。入管は、「日本人男性と家庭を築いていることなど、人道的観点から諸般の事情を考慮した」と述べています。

l  入管法に基づく審査は裁量の幅が大きく、予見可能性が低い点に問題がありますが、今回の措置は、裁量が良い方向に働きました。入国審査官にも人の情けがわかる人がいる、ということが分かった事件でした。

【Timely Report】Vol.510(2019.10.16号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「
不法滞在幇助罪で逆転勝訴!」も参考になります。

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l  730日、難民申請が棄却された直後に不当に強制送還されたため、棄却取り消しを求めて裁判を受ける権利を侵害されたとして、スリランカ国籍の男性が国に慰謝料など330万円の賠償を求めた訴訟の判決があり、名古屋地裁は、国に対して88,000円の賠償を命じました。強制送還自体は適法と判断しましたが、送還後は訴訟ができなくなるにもかかわらず、名古屋入管の職員が「スリランカに帰ってからやりなさい」と言ったことについて、「適切な説明を受ける権利が侵害された」として違法を認めたのです。

l  賠償金額自体は微々たるものですから、裁判を受ける権利を侵害された原告の不利益に見合うものだとは到底思われませんが、入管職員の説明が違法であったと裁判所が認めたことは画期的であり、重い判決であると思われます。

l  例えば、再申請の窓口で、「これは受理できない。あなたは帰りなさい」と指導するのも厳密には違法。「在留資格を有する外国人は、その者の有する在留資格の変更を受けることができる」(入管法第20条第1項)ので、申請する権利(≠在留する権利)を、外国人に認めていると解されるからです。

【Timel
y Report】Vol.507(2019.10.10号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「不法滞在幇助罪で逆転勝訴!」も参考になります。

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l  技能実習に対する批判が鳴り止みません。しかし、当制度の中核を担う監理団体は、政治力を駆使して、しぶとく生き残る可能性が高いと思われます。

l  「技能実習制度の運用に関するプロジェクトチーム」は、報告書に「失踪について帰責性がある実習実施者については,失踪後の一定期間,技能実習生の新規受入れができない旨省令等で規定すべきである」と明記し、山下法務大臣も、「特定技能制度の省令を参考に,技能実習制度でも,①失踪に帰責性がある実習実施者は技能実習生の新規受入れを一定期間停止する措置や,②口座振込み等による報酬支払を求める措置を導入することに向け,省令等の改正を迅速に検討することを指示しました」と明言しました。

l  しかし、「出入国在留管理基本計画」では、「技能実習法以外の法令による対応も含めた複合的かつ重層的な取組を行う」と曖昧になり、「経済財政運営と改革の基本方針 2019」においては、「技能実習生への報酬の支払いを適正化し、技能実習制度を適正化する」として、「②口座振込み等による報酬支払」だけで終わらせる方向になっています。監理団体の政治力は健在です。

【Timel
y Report】Vol.505(2019.10.8号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
監理団体が初の書類送検に!」も参考になります。


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l  日本人は、毎日1,200人減っています。この悲惨な状況は何ら改善されることなく、いずれ毎日3,000人が消えていきます。いまは、毎日1,200社で人手不足が発生していますが、いずれ毎日3,000社で人繰りが困難になります。

l  未だに、女性・高齢者の活躍やIT・AIの活用で何とかなるという無責任な論者もいますが、真の問題は、人口減ではなく、現役と高齢者のバランス。2015年には2.1人の現役に対して高齢者1人でしたが、2025年は現役1.8人で高齢者1人、2040年には現役1.4人で高齢者1人を支えることになります。これで社会が成り立つのかというのが真の問題なのです。それでも、「何とかなる」と強弁する論者は、過疎の村に移住して、どうすれば、高齢者比率の高い限界集落を維持できるのかを行動で示すべきです。

l  ①日本人の人口は増えない。しかし、②日本人の現役だけで高齢者を支えていくことは極めて困難である ―― この2つの厳しい現実を直視すれば、外国人の若者を受け入れるしか実現可能な解はありません。無論、解決し難い問題に悩まされることは間違いありません。しかし、その道しかないのです。

【Timely Report】Vol.498(2019.9.27号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「日本の近未来は介護業界に聞け!」も参考になります。

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l  7月10日、東京福祉大学が、「学部研究生」について、来年度の募集を停止すると発表しました。東京福祉大系列の専門学校である「保育・介護・ビジネス名古屋専門学校」においては、定員の7倍を超える留学生を受け入れていたことが明らかとなり、「留学ビザ」の更新が極めて困難になっています。

l  留学生たちが働いていたアルバイト先でも波紋が広がっています。突然帰国に追い込まれる留学生が増えているため、彼らを頼りにしていた飲食店やコンビニに影響が出始めているのです。かといって、日本人のアルバイトは、なかなか来てくれませんし、来たと思ったら、すぐに辞めてしまいます。

l  「偽装留学生対策」に着手した入管は、「留学ビザ」の付与を厳格化しており、ミャンマーやバングラデシュなどには許可がなかなか下りなくなっています。東京都内でもアルバイトの求人に困るケースが出てきました。大手の一部では、日本留学が決まった学生を対象にした研修所をベトナムや韓国等に設け、来日前の囲い込みに着手していますが、中小企業には到底無理な話。人手の確保が「経営の生命線」になる時代がやってきました。

【Timely Report】Vol.496(2019.9.25号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「日本の近未来は介護業界に聞け!」も参考になります。

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l  外国人を収容する施設に係る苦情や批判が絶えません。医療体制の不備や病人の放置、収容者の自殺、収容期間の長期化など、課題は山積しています。長崎県の大村入国管理センターでは6月末にハンガーストライキ中の収容者が死亡しました。痛みがあると訴えても、入管職員から「まだ生きているじゃないか」と言われたり、過去には、収容者の脈が止まっているのを職員が確認していながら、『詐病』と判断したケースさえあったといいます。

l  入管法に違反した外国人の収容や退去強制は、行政手続なので、裁判所を介することなく、入管だけの判断で実行することが可能であり、担当者のさじ加減一つで外国人の人生が左右されるのが現実。「入管の裁量が大きすぎる。行政の公平性はどこにあるのか」と批判する元入管職員の証言もあります。

l  入管は「手続を遵守しており、何ら問題はない」と強弁しますが、言葉の端々に、「外国人を人間と思っていない」という驕りが見え隠れ。安倍首相は、「世界から尊敬される日本、世界中から優秀な人材が集まる日本を創り上げていく」と述べていますが、その道程はまだまだ遠そうです。

【Timely Report】Vol.488(2019.9.11号)
より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「
入管は特高警察なのか?」も参考になります。

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l  日本人の人口(2019.1.1現在)は10年連続で減少し、12478万人になりました。去年1年間に生まれた日本人は92万人と過去最少を記録した一方で、死亡数から出生数を引いた自然減は過去最大の44万人。子どもを産む年代の女性が激減しているので、少子高齢化は止まる気配がありません。

l  日本人の生産年齢人口(1564歳)は7424万人と61万人減り、日本人全体の59.5%しかいません(過去最低)。その一方、外国人の生産年齢人口は15万人増えて227万人。外国人全体の85.1%を占めており、中でも20代が31.0%もいます。もし、外国人の増加がなければ、働き手の減少は補われず、少子高齢化の痛みはさらに厳しいものになっていたでしょう。

l  外国人住民は、去年より約17万人増えて267万人になり、初めて全体の2%を超えました。47都道府県のすべてで外国人住民が増えており、人口減で苦しんできた島根県では15%以上も増えています。「外国人を受け入れることはある程度不可欠だ」という現実的な覚悟を持った上で、どのような条件を設けて、何万人まで受け入れ、どう共生していくのかを議論すべきです。

【Timely Report】Vol.491(2019.9.17号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
移民はプラスかマイナスか?」も参考になります。


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l  日本で生まれ、日本で育ったアプルエボ・ケネス・ローレンスは、15歳の時、東京入管から母親と一緒に日本を出るよう命じられました。ガーナ人と結婚したフィリピン人の母親は日本で彼を出産。離婚後、日本人男性と再婚して在留資格を得たのですが、男性が病気で亡くなると、母子ともに在留資格が更新されず不法滞在に。裁判に訴えましたが、「処分は社会通念に照らして著しく妥当性を欠くとは言えない」と退けられ、控訴も棄却されました。

l  彼は、日本人と同じように暮らしていますが、法的地位は入管施設への収容を一時的に免れている「仮放免」。アルバイトはできませんし、健康保険にも入れない。彼に落ち度はありませんが、法律上は列記とした「不法滞在者」。

l  じつは、不法滞在者に在留資格を与えることはそれほど特別なことではありません。多くの国で、滞在年数など一定条件を満たした不法滞在者をまとめて合法化する「アムネスティ(恩赦)」を実施してきました。オバマ前米国大統領が導入したDACAもその一つ。日本においても、「在留特別許可」を活用して、DACAに類似した制度を創るべきです。

【Timely Report】Vol.490(2019.9.13号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
スイスは不法滞在者を救う?」も参考になります。

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l  71日、日本政府は、韓国に対するフッ化水素などに関する輸出の優遇措置を解除することを発表しましたが、「報復カード100枚のうちの1枚」とも噂されており、追加措置の一つとして「訪日ビザの発給制限」が挙がっているようです。マスコミでは、ビザなしでの滞在期間(90日間)の短縮や、ビザなし渡航を不可とする案などが報道されていますが、報復措置の色彩が強く、「優遇措置の解除」と比べると、あまりエレガントとは言えません。

l  じつは、後ろ指を指されることなく、正々堂々と実施できる手があります。不法残留者74,167人のうち韓国人は12,766人(17.2%)でトップ。だから、不法残留者対策として、不法残留数が多い特定国に対しては、入国審査において、帰国のチケットと滞在期間中の宿泊施設を確保したことを示す証拠を要求することにすればよいのです(知人宅の場合は、知人の身分証明書写しを徴求)。法令改正は何ら必要ありません。現場に命じればよいだけです。

l  不法残留など関係ない富裕層には何ら問題を生じさせない一方、怪しげな輩にとっては、コストとリスクがぐっと上がります。お試しあれ。

【Timely Report】Vol.489(2019.9.12号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「
ブローカーには絶対に近寄るな!」も参考になります。

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l  移民に関する議論を聞いていると、①日本はアジアにおいて最も「魅力的な国」である、②ドアを開ければ優秀な外国人が大勢来日する、③来日した外国人は日本での永住を望む、という「暗黙の前提」を感じるときがあります。日本が「出稼ぎ先」として、ある程度魅力的なことは否定しませんが、中国や韓国や台湾と比べて圧倒的に優位かと言えば疑問です。また、「出稼ぎ先」ではなく、「永住先」として日本を選ぶ外国人は、まだまだ少数派でしょう。

l  現場では、「本当の高度人材は外国から日本には集まらない。球速160キロのストレートを持つ投手は日本プロ野球には来ない」「世界のハイポテンシャルパーソンが日本に来ない理由は、日本企業や日本社会に魅力がないから」という指摘があります。米国やカナダやオーストラリアが、世界中から移民を惹きつけるのは、経済的な豊かさに加え、社会が外国人に対して寛容であり、労働市場がオープンだからです。日本は、社会の豊かさ、寛容さ、オープン度合いという点で、これらの国に劣後しています。だから、移民問題などこれまで発生しなかったのです。その現実を直視すべきです。

【Timely Report】Vol.471(2019.8.19号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  人権侵害という批判が根強い収容所における外国人の処遇に関しては、近年、収容期間の長期化が問題視されています。1年半以上の収容が急増する中で、隔離した件数や戒具を使用した件数が増えています。

l  ただし、外国人の収容者に対する処遇に問題があるのは、日本だけではありません。米国では、罵詈雑言を浴びせて移民を車でひいた米国境警備隊員や、児童移民に対する不当な扱いが話題になっています。オーストラリアでは、難民施設における収容者による自殺未遂が相次いでおり、虐待も報じられています。オーストリアでは、亡命申請を却下された15人の難民がハンガーストライキを行っており、韓国では、難民申請を求めるアンゴラ人家族の入国を許さず、150日以上も空港で軟禁し続けています。中国でも、新疆ウイグル自治区の強制収容所における処遇が国際的な非難の的になっています。

l  無論、日本の収容所における処遇が正当化されるわけではありませんが、人権を振り回して批判しても改善にはつながりません。①他国のルールに劣後している点と、②ルールから逸脱している点に分けて冷静に論じるべきです。

【Timely Report】Vol.469(2019.8.15号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  技能実習先から逃げてきたベトナム人を就労させた疑いで逮捕された人材派遣会社の社長が、入管から採用要請があったと主張した問題で、社長は、「要請がなければ、雇用は絶対しない。危ない橋は渡れない」と語りました。これが、もし事実であれば、入管が不法就労を助長したことになります。

l  これに対して入管は、「不法就労の事実が明らかな外国人の雇用継続を指示することはない」として全面否定。これが当局の実態です。権力を笠に着て、無理筋の要請をしておきながら、後日、露見すると「知らぬ存ぜぬを決め込めばいい」と思っています。この社長が、「会社には外国人社員も十数人おり、在留資格の更新もあるので、入管とはあまりもめたくない」と洩らしたように、庶民は弱い立場なので、いかようにでも取り繕えます。実際、この社長も、入管を直接的に批判することを避け、「大阪入管と兵庫県警の意思疎通が不十分だったことが原因」として配慮を尽くしています。

l  当局が追及しているのは正義や真実ではなく、上から与えられた検挙件数というノルマ。そこを勘違いすると、とんでもない厄災に巻き込まれます。

【Timely Report】Vol.461(2019.8.2号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  東電は、福島第一原発の廃炉作業について、入管に確認した上で、「特定技能」は受入可と判断。実際、「従たる業務」で従事することを禁じる法令はありません。そこで、特定技能外国人を受け入れる方針を打ち出したところ、批判の矢面に。入管は、「そのような回答をしたことはない」と否定に転じ、「所管省庁が判断すること」と責任を回避。521日には、厚労省が、外国人労働者を廃炉作業に就かせることに慎重な対応をとるよう求める通達を発出したことを契機に、東電は、その翌日、受入凍結を公表しました。

l  駐日ベトナム大使が、入管に対して「原発でベトナム人労働者が働くことは、ベトナムの法令では違法になる」と伝えたという裏事情もあったようですが、東電が日系ブラジル人に対して除染作業の募集をかけた際に、ブラジル大使館からのクレームでストップがかかったという事件もありましたから、十分に予測できた事態です。今回、暴露されたのは、入管庁のリーダーシップのなさ。風向きが悪くなるとダンマリを決め込み、所管省庁に責任を丸投げするのでは、「司令塔的な役割」など果たせるわけがありません。

【Timely Report】Vol.452(2019.7.22号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  530日、「N1ビザ(特定活動)」の告示が公布されました。新聞各紙は、「留学生の就職、宿泊・外食でも」「飲食業も可能に」「専門外の接客業OKに」など入管の振り付けのまま記事を書いています。「技術・人文知識・国際業務」でも許可されてきたのに、「これまでは宿泊や外食や小売では許可されなかった」という書き振りです。しかも、このビザで「数千人」が就労するという大本営発表を垂れ流す体たらく。N1の合格率は約30%ですから希望者が2万人いれば数千人になるはずという理屈ですが、「技術・人文知識・国際業務」を選ぶN1合格者もいるでしょうし、就労希望者(≠N1受験者)の合格率は10%に満たないので、大幅未達に終わることは必至です。

l  にもかかわらず、入管が受入人数を嵩上げするのは、「外国人を大勢受け入れるので、これ以上、在留資格を緩和する必要はありません」というアピールをしたいから。4000人の枠に対して4人しか来日しなかった「日系4世」が典型例。すでに「留学ビザ」は大幅に厳格化されました。大幅緩和をアピールする裏側で、入管審査の厳格化が秘かに進行しています。

【Timely Report】Vol.449(2019.7.17)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  不法滞在のタイ人女性の子として日本で生まれ育ち、東京入国管理局から強制退去処分を受けた甲府市の男子高校生ウティナンさんが、1年間の在留特別許可を得ることになりました。彼は、不法滞在発覚を恐れて母親と共に国内を転々とした後、支援団体の協力で中学2年から登校を始め、現在は高校3年生。滞在許可を求めて東京入管に出頭しましたが、強制退去処分になったため、処分取消を求めて提訴しましたが、地裁・高裁で敗訴。最高裁への上告を取り下げ、東京入管に再審査を求めていました。

l  ウティナンさんが在留特別許可を得られたことは喜ばしいことなのですが、彼に係る判決は要注意です。というのも、「例えガイドラインに示された実例に一定の共通性が見いだせるとしても、それがそのまま一義的な判断基準となるものではなく、法務大臣等がその判断に際して、ガイドラインに拘束されることはない」と断言しているからです。つまり、入管が公表しているガイドラインを信じて申請したとしても、法務大臣(入管)の判断がすべてに優先するから、覆してよいと言っているわけです。本当に怖い判決です。
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【Timely Report】Vol.84(2018.1.22)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
スイスは不法滞在者を救う?」も参考になります。

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1.       過去最多を更新している訪日外国人に絡む犯罪記事が大きく取り上げられるようになってきました。記事を読むと、「医療ツーリズム」に係る無免許手術や自家用車による「白タク営業」のほか、金塊の密輸入や偽造クレジットカードによる商品詐欺など、「日本は安全なのに、外国人に絡んで犯罪が多くなってきている」という印象が滲み出ています。

2.       「中国式白タク」は、成田空港や関西国際空港等で横行しており、大手業者では、東京1800人・大阪1200人という登録規模になっているようです。金塊の密輸入は判明したものだけで年間294件もあり、関係した外国人は228人。偽造クレジットカードの持ち込みで逮捕されたマレーシア人は約70人に上ります。「外国人=犯罪人」という公式が成り立ちそうな勢いです。

3.       警察や入管は、外国人が嫌いなので、外国人絡みの犯罪が発生すると、マスコミに対して必要以上にプッシュします。結果的に、外国人排斥につながる世論を形成しようと企てているわけですが、こうした世論が外国人雇用に対する批判に飛び火してくる可能性も否定できません。注意しておきましょう。
日本, 大阪, 泊, アジア, ランドマーク, 旅行, アーキテクチャ, 文化
【Timely Report】Vol.12(2017.8.29)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  1月29日、新生児を民家の敷地に遺棄したとして、保護責任者遺棄の疑いで、中国籍の技能実習生(22)が逮捕されました。泣き声を聞いた通行人が、ポリ袋に入れられていた男児を発見。命に別条はありませんでした。容疑者は自宅で1人で男児を出産したといい、「会社に知られたら、日本にいられなくなってしまう。日本人の家に赤ちゃんを置けば育ててくれると思った」と供述しているようです。この事件を契機に、改めて「外国人労働者」を「人」として扱わない「技能実習制度」に批判が集まっています。

l  仮に容疑者が発見されなかった場合、この男児はどうなったでしょうか? 国籍法第2条は、「子は、次の場合には、日本国民とする」と定め、「日本で生まれた場合において、父母がともに知れないとき、又は国籍を有しないとき」と規定しているので、「日本人」として遇されることになります。安倍政権が口頭で「移民」を否定したところで、外国人の受入れを増やせば、このような意図せぬ「日本人」も増えていきます。「外国人労働者」を「人」として受け入れるための法令や体制の整備が不可欠になると覚悟すべきです。

【Timely Report】Vol.338(2019.3.6)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「大坂なおみと二重国籍問題」も参考になります。

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