l  外国人の在留管理や司法行政などにAIを活用し、業務改善につなげようと、法務省が専門家から意見を聞く有識者会議を立ち上げたようです。法務省が立ち上げた「新時代の法務省AI推進会議」では、東京大学の特任講師や産業技術総合研究所のセンター長らが、外国人の在留管理などの担当者から業務内容を聞き取り、AIICTを活用できないか検討するというのです。

l  しかし、入管の審査業務にAIICTを活用するとすれば、①入管審査が「一定の基準」で行われていること、②「一定の基準」はルール変更などの明確な外的要因がない限り安定していること、③「一定の基準」に関する個々の審査官による理解度の差異が少ないこと、という大前提が必要です。【p5

l  ところが、現実の入管審査では、審査官に与えられる裁量権が大きすぎて、フリーハンドに近く、個々の審査官による差異が甚だしいのが実情。本当なら、AIICTを導入する議論を切っ掛けに、審査業務の標準化と審査結果の安定化が図られることを期待したいのですが、実際は陰に陽に現場の反対に遭って頓挫するのが関の山でしょう。取り敢えずは、お手並み拝見です。

Timely Report 】Vol.718(2020.9.4)詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「在留資格:外国人材に美容師は無理?」も参考になります。
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コメント

 コメント一覧 (1)

    • 1. 馬場 豊
    • 2021年05月13日 09:50
    • AIなどの機械化で一番難しいことは「臨機応変」、悪く言えば「てきとう」「いいかげん」に作業することだと思います。個々の審査官の「裁量」で審査が成り立っている入管業務、特に審査業務での機械化が実現すれば、平等な判断を超えて、非道は判断も出てくるので実現は難しいと思います。
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