l  318日、ベトナム人技能実習生の携帯電話を没収し、私生活の自由を不当に制限したとして、実習生を工場に派遣する監理団体「福岡国際事業協同組合」の代表理事が技能実習適正化法違反の疑いで逮捕されました。実習生を派遣する団体幹部を同容疑で逮捕するのは全国で初めてだったので、大変注目された事件でしたが、49日、不起訴処分になりました。

l  検察は「諸事情を考慮した」と語るだけなので、真の事情を知ることはできませんが、当局が監理団体に甘い(=「技能実習」に配慮する)という実態が裏付けられたと見るべきでしょう。携帯電話を取り上げただけでなく、休日の外出を2時間しか認めず、違反した場合に罰金を徴収しており、巻き上げたおカネは数百万円に達するという報道すらあるのですから。

l  日立の法令違反を見逃していた事件でも、フレンドニッポンは厳罰に処されませんでした。日本には「監理団体は処罰されない」という不文律があるようです。ところが、420日、同監理団体を含む3団体による5億円の所得隠しが報道されました。監理団体は、今回も処罰を免れ得るのでしょうか。

【Timely Report】Vol.667(2020.6.8号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「在留資格:外国人材に美容師は無理?」も参考になります。
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コメント

 コメント一覧 (2)

    • 1. 馬場 豊
    • 2020年07月25日 11:16
    • このような記事を見ていると、日本政府の外国人に対する考え方は、今も全然変わっていないように感じます。日本は人権問題で世界から孤立し、海外からの優良な人材がますます入りづらくなるでしょう。政府は目先の利益ばかりにを考えるのではなく、もっと先を見据えて判断し行動をしてもらいたいものです。
    • 2. 郭 虹
    • 2020年07月26日 00:25
    • 監理団体は、外国人の人権侵害です!自由まで奪われたり、私物を没収したり、違法に罰金を取られたり、不法派遣をした監理団体は、明らかに法律違反です。そこまで、否定できない犯罪行為は、何故、不起訴になりましたか?何故、正々堂々に法律の処罰を免れるのですか?なかなか納得できません。裏には、政府機関は、わざと、監理団体を庇うのではないでしょうか。政府としては、平等に扱わなければなりません。外国人を馬鹿にするやり方を改善しないと、いつか、外国人が日本離れになるでしょう。
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