全国外国人雇用協会【BLOG】

入国管理法に係わる諸問題を解説しつつ、外国人雇用、人手不足、企業経営、日本経済、移民問題、多文化共生、国際情勢など、幅広く『外国人』と『雇用』に関する話題を取り上げます。

2020年12月

l  新型コロナウイルスの感染対策で「優等生」と見られていたシンガポールで、最近感染者数が急増しています。新たな感染者のうち9割以上が専用宿舎に住んでいた外国人労働者。宿舎に住む32.3万人の8%近くが感染しており、さらに増える見込み。大部屋に2段ベッドを並べて10人以上で寝るような宿舎もあり、過密な環境が急速な広がりを招いたようです。

l  医療費が自己負担の契約もあり、病気になって現場に出られないと解雇されたり、収入を減らされたりする心配もありました。宿舎で労働者を診察した医師は「トイレやシャワーなどの清掃がいい加減で、非常に不衛生な宿舎もあった。何より問題だったのは、体調が悪くても声を上げられなかったことだ」と証言。「仲介業者に借金がある場合もあり、彼らはお金のことを何より心配する。病気だと診断され、泣き出す人もいたほどだ」と振り返ります。

l  この報道で、思い起こされるのが、技能実習生。彼らを取り巻く環境は、シンガポールにおける外国人労働者とほぼ同じ。今のところ、技能実習生が集団感染したというニュースはありませんが、本当に大丈夫なのでしょうか。

【Timely Report】Vol.680(2020.6.25号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「技能実習:技能実習の失踪対策は緩い?」も参考になります。
異論・反論大歓迎ですので、是非、下記のコメント欄に、コメントをお寄せください。

外国人と経済の関係に興味のある方は ➡ 外国人経済研究所 へ http://nfeakeizai.blog.jp/
移民に関する国際情勢を知りたい方は ➡ 移民総研 へ 
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l  調理ロボや清掃ロボなど、AIRPA(ソフトウエアロボットによる業務自動化)の活用が一部で進んでいます。そうしたことを背景に、わが国の人口減も、AIRPAで対応できると豪語する論者が絶えません。

l  居酒屋チェーン「一軒め酒場」などを運営する養老乃瀧は2020123日、「一軒め酒場 池袋南口店」の店内に「ゼロ軒めロボ酒場」をオープンしました。工業用のロボットがビールやサワー、カクテルなどの酒類を提供するカウンター形式のスペースを設け、レジでQR付きチケットを購入し、ロボットカウンターの指定の場所に置くとAI搭載のアーム型ロボットが話しかけながら飲み物を作ってサーブするという仕組みです。本体にはシンプルなを表示するディスプレーがあり、人間らしさも醸し出しています。

l  ただ、総コストで900万円かかることもあって、普通に頼むと190円で飲めるレモンサワーを、ロボットが作ると500円になるというのが笑えます。でも、RPA AI の現場なんて、案外こんなもの。「RPA を導入して生産性を上げろ!」と主張する方は、こういう現実を知ったほうがいいでしょう。

【Timely Report】Vol.641(2020.4.27号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「経済政策:AiやRPAよりもお客さまが大事!」も参考になります。
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l  日韓関係は最悪で、9月の韓国からの訪日客数も前年比▲58.1%と激減したものの、ラグビーW杯の効果もあり、訪日外国人全体では前年比+5.2%となり、9月としては過去最高の水準になりました。また、79月期における訪日外国人旅行消費額は12,000億円で、前年同期比で+9.0%。201919月で見ると、36,189億円で過去最高額を記録するなど、「韓国との関係が悪化しても日本経済は大丈夫」という見方が大勢を占めています。

l  その一方、韓国はと言えば、韓国人による日本旅行の自粛によって、韓国の航空会社が破綻する一歩手前で身売りする先があるほどで、日本に対する経済制裁で自分の首を絞めている格好です。ただでさえ、自国経済が脆弱になっているところに、屋台骨を支えている財閥企業も輸出不振で軒並み大きく落ち込んでおり、主だった外資企業は韓国から脱出しています。

l  日本国内では、韓国の惨状を眺めて、留飲を下げている人が少なくないようですが、韓国ほど極端ではないにしろ、安倍政権が韓国と酷似した経済政策を採用していることは事実。「明日は我が身」にならなければよいのですが。

【Timely Report】Vol.588(2020.2.11号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「経済政策:「日本型雇用」は崩壊する?」も参考になります。

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l  今年10月、国連人権理事会の作業部会は、日本政府に対する意見書の中で、「日本では、難民として保護を求める外国人への差別的対応が常態化している」と指摘し、入管による外国人収容の非人道性を批判しました。

l  入管を批判する勢力は、この追い風を受けて、難民行政の問題点を責め立て、「難民認定率が0.4%では国際的役割が果たせない」「仮放免をもっと柔軟に」「仮放免した外国人に就労を許可すべき」などと主張を先鋭化させています。でも実際に、難民の就労紹介で汗をかいている人は稀です。

l  現在の難民行政に問題があることは否定できませんが、難民を受け入れる社会になっているかについては熟考が必要です。日本語を話せず、また、話す努力もしない難民申請者は大勢います。また、「会社から指示された仕事ができないとき、どうするか?」と聞かれて、「できないことを正当化する」と答えたり、「仕事でミスをしてしまったとき、どうするか?」という問いに対して、「ミスが見つからないようにする」と応える外国人も1割弱います。「難民申請者=善」という前提で進めることは難しいような気がします。

【Timely Report】Vol.7662020.12.25号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  730日、難民申請が棄却された直後に不当に強制送還されたため、棄却取り消しを求めて裁判を受ける権利を侵害されたとして、スリランカ国籍の男性が国に慰謝料など330万円の賠償を求めた訴訟の判決があり、名古屋地裁は、国に対して88,000円の賠償を命じました。強制送還自体は適法と判断しましたが、送還後は訴訟ができなくなるにもかかわらず、名古屋入管の職員が「スリランカに帰ってからやりなさい」と言ったことについて、「適切な説明を受ける権利が侵害された」として違法を認めたのです。

l  賠償金額自体は微々たるものですから、裁判を受ける権利を侵害された原告の不利益に見合うものだとは到底思われませんが、入管職員の説明が違法であったと裁判所が認めたことは画期的であり、重い判決であると思われます。

l  例えば、再申請の窓口で、「これは受理できない。あなたは帰りなさい」と指導するのも厳密には違法。「在留資格を有する外国人は、その者の有する在留資格の変更を受けることができる」(入管法第20条第1項)ので、申請する権利(≠在留する権利)を、外国人に認めていると解されるからです。


【Timely Report】Vol.507(2019.10.10号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「不法滞在幇助罪で逆転勝訴!」も参考になります。

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l  国際金融都市を推進するため、高度金融人材を呼び込むことを目的に、相続税の負担や家事使用人の帯同を緩和するようです。外国人でも、日本での滞在が過去15年以内で通算10年を超えると、海外資産にも相続税(最高税率55%)がかかるため、「Never Die In Japan」などと揶揄されてきました。金融分野であるか否かを問わず、一定の在留資格を持つ人材を対象に、海外資産を課税対象から外す方向で検討されています。

l  悪い話ではありませんが、主要プレーヤーとなるべき日本の銀行や証券を観ると、人員削減、店舗閉鎖、営業時間の短縮、窓口業務の縮小、税公金の収納業務終了など、新規業務に打って出るどころか、現状維持も難しそうです。

l  これは、外国人材の受入全般に当てはまることですが、在留資格等の制度変更が巧く機能するためには、外国人材の受け入れ主体が前向きで創意工夫に溢れており、既存の慣行にこだわることなく、人材の活用に積極的でないと、ウィンウィンにはなりません。その前提を充たした上で、在留資格を実務と実態に合わせる必要があります。国際金融都市はその前提が欠けています。

【Timely Report】Vol.7642020.12.23号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「
ブローカーには絶対に近寄るな!」も参考になります。

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l  1218日、セブンイレブンにおにぎり等を納品していることで知られる上場企業の「わらべや日洋ホールディングス株式会社」の100%子会社である「ソシアリンク」が、在留期限が切れたベトナム人の元技能実習生らを工場に派遣した事件は、法人としての会社を書類送検して幕切れになるようです。

l  ソシアリンクの本社は、去年11月、約80人を違法に派遣していることについて、
営業所から報告を受けていたようです。このとき、本社は、契約を解除するよう指示したものの、千葉営業所では対応が徹底されず、数十人規模で違法な派遣が続けられたというお話が報じられています。【p4p10

l  本社が契約解除を指示したという話はかなり胡散臭いのですが、仮にそれが事実であったとしても、もっと厳しく処罰されるべきでしょう。外国人アルバイトによる週28時間超の就労を知ったラーメン一蘭の本社では、止めるように指示したメールが確認されましたし、法令違反は道頓堀店の10人だけ。それでも、法人以外に社員4人が入管法違反で略式起訴されています。一方、この事件はNHK以外報道すらしていません。明らかに不公平です。

【Timely Report】Vol.7632020.12.22より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
特定技能:共生は自治体に丸投げする?」も参考になります。


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l  散々揉めた挙句に成立した改正入管法ですが、じつは、外国人労働者の受け入れ拡大に対して、担当省庁の法務省が反対しているという噂があります。「法務省は法案成立に積極的でない」「法務省内部では拒否反応が強い」「法務省が改正案に反対だ」「法務省は、規制は大好きだが緩和は嫌いだ」「外国人労働者拡大に反対してきた役所が旗振り役になったのが間違いだ」など、耳を疑うような内容です。実際、69名もの外国人実習生が亡くなっていたという悲惨なデータが参議院で明らかになったのは、改正案の成立を邪魔したいと願う法務省内からのリークという説まであるようです。

l  では、なぜ改正案を担いだのかというと、本来であれば、内閣府の傘下になるはずだった「出入国在留管理庁」を法務省に与えたから。局が庁に格上げされ、次官級の「長官」に加え、次長や審議官といったポストが新しく増えるだけでなく、大幅な増員も可能になるという「アメ」のために、反対だった入管法改正を吞んだというのです。確かに審査の現場では、不許可の乱発に加えて、在留資格の取消が急増しており、緩和ムードの欠片もありません。

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【Timely Report】Vol.321(2019.1.7)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


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特定技能:共生は自治体に丸投げする?」も参考になります。


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l  オーストラリアでは、主要都市における人口集中を避けるため、地域を限定して、就労できる在留資格を設けています。人口増加の70%が起きているシドニー・メルボルン・ブリスベン以外での移住を促す政策です。45歳未満であることや、特定の職業に就き、当該職業で3年以上の実務経験があることなどが要件となっています。このビザを取得すると、5年間の滞在が可能になることに加え、当該地域で3年居住し、就労したことが証明できれば、地方で永住できるビザの申請資格を獲得することもできます。

l  現在、日本の入管行政は、観光客であっても帰国困難であれば就労が可能になるなど、「何でもあり」の状況になっています。ただし、逆説的に言えば、「コロナ後のあるべき在留政策」を展望して、今から体系的・段階的な対処を準備すれば、在留資格の体系を円滑に再整備するチャンスでもあります。

l  現行の入管行政の建前を飛び越えて、観光客まで就労ビザを与えた現状を平常時に戻していく局面では、十分な配慮と綿密な作戦が必要です。オーストラリアが導入している「地域限定ビザ」は一考の価値があります。

【Timely Report】Vol.7622020.12.21号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法違反:日立だったら送検されない?」も参考になります。


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l  韓国経済が疲弊しています。文在寅政権は、「所得主導成長論」を掲げて、「賃上げすれば景気は良くなる」という前提で経済政策を運営しました。2010年に4110ウォンだった最低賃金は2017年に6470ウォンになっていましたが、2018年に16.4%上昇(7530ウォン)させ、2019年にはさらに10.9%上昇させて8350ウォン(約835円)にすることを決定。その上、今年の7月1日からは労働時間の上限を、残業を含めて週52時間に短縮することを柱とした改正勤労基準法も施行。まるで安倍政権の「働き方改革」を先取りしたのではないかと思いたくなるほど酷似しています。

l  この結果、韓国企業の経営は委縮・破綻しました。「所得主導成長論」が想定していた「賃金増➡消費増➡業績好転➡雇用増」というシナリオは実現せず、「賃金増➡雇用減➡消費減➡業績悪化」に陥ったからです。この現状を重く見た文在寅大統領は、11月9日に「所得主導成長論」を主導してきた経済担当高官の2人を更迭するに至りました。「生産性の向上がない賃金引き上げは経済成長にマイナスの影響を招く」という現実を直視すべきです。
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【Timely Report】Vol.295(2018.11.22)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
賃上げで景気は良くなる?」も参考になります。

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l  日本で生まれ、日本で育ったアプルエボ・ケネス・ローレンスは、15歳の時、東京入管から母親と一緒に日本を出るよう命じられました。ガーナ人と結婚したフィリピン人の母親は日本で彼を出産。離婚後、日本人男性と再婚して在留資格を得たのですが、男性が病気で亡くなると、母子ともに在留資格が更新されず不法滞在に。裁判に訴えましたが、「処分は社会通念に照らして著しく妥当性を欠くとは言えない」と退けられ、控訴も棄却されました。

l  彼は、日本人と同じように暮らしていますが、法的地位は入管施設への収容を一時的に免れている「仮放免」。アルバイトはできませんし、健康保険にも入れない。彼に落ち度はありませんが、法律上は列記とした「不法滞在者」。

l  じつは、不法滞在者に在留資格を与えることはそれほど特別なことではありません。多くの国で、滞在年数など一定条件を満たした不法滞在者をまとめて合法化する「アムネスティ(恩赦)」を実施してきました。オバマ前米国大統領が導入したDACAもその一つ。日本においても、「在留特別許可」を活用して、DACAに類似した制度を創るべきです。

【Timely Report】Vol.490(2019.9.13号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
スイスは不法滞在者を救う?」も参考になります。

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1.       「景気は緩やかに拡大している」という大本営発表の中、2017年度上半期の企業の倒産件数が前年同期比で9年ぶりに前年を上回ったという事実が、経営現場の実感を代弁しています。地方都市で倒産件数が減っている一方、都市圏では倒産件数が2ケタ増。景気が良い都市圏では、人が採用できない零細企業が倒産し、景気が悪い地方では、人手不足倒産が起きにくくなっているのです。都内では本当に人が採れなくなりました。広告費をかける体力がない中小企業では、社員やバイトが抜けていき、オペレーションが回りません。時給を上げて引きとめようとしても、人件費は増える一方で、オーナーは休日もなしに出勤しなければならない。結局、どこかの段階で破綻してお店を畳むしかなくなるという、負の連鎖が起きているのです。

2.       従来、倒産はカネ不足で起こっていましたが、これからはヒト不足で倒産が起きます。おカネは政策で増やせますが、ヒトは移民政策でも採らない限り簡単には増えません。せっかく247万人もの外国人が日本に在留していても、それを活かす知恵がなければ、経済は衰退していく一方です。
町に署名, 破産, 倒産, 流動性, ビジネス タスク, バスト, 破滅, 障害
【Timely Report】Vol.44(2017.10.26)
より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
2019年の日本経済を予測する!」も参考になります。

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l  96日、入管庁は、配電盤等を作る「電気機器組み立て」の技能習得のため働いている実習生に、新幹線の窓枠を作る作業等をさせたとして、日立に対し改善命令を出しました。「資格外活動違反」ではなく、「計画外作業指示」という解釈にして減刑した感じです。そもそも技能実習制度は、「技能実習は国際貢献だ」(技能実習法第1条)という真っ赤な嘘を土台にして、「修得等をさせる技能等が、技能実習生の本国において修得等が困難なものであること」(技能実習法第9条第1号)という大嘘までついて、しかも、「同一の作業の反復のみによって修得等できるものではないこと」(技能実習法施行規則第10条第2項第1号イ)という空想までトッピングした筋悪制度。

l  日立は、今回、その「真っ赤な嘘」と「大嘘」と「空想」で創り上げた大きな枠組すら大きく逸脱してしまいました。その日立に対してすら、改善命令程度なのなら、留学生アルバイトを週28時間超働かせてしまったラーメン一蘭に対しても、「資格外活動違反」ではなく「時間外作業指示」と解釈して減刑し、警察から「厳重注意」すればよかっただけなのでは・・・。

【Timely Report】Vol.541(2019.11.28号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法違反:日立だったら送検されない?」も参考になります。


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l  2020年代半ばに開業が予定されているIR(統合型リゾート)を巡り、開発に向けた動きが本格化しています。地方自治体からの申請受付が1月から始まるほか、手続を定める省令案も公表されました。大阪が一歩リードする中で、北海道が誘致を見送るなど、今後の成り行きが注目されています。

l  IR自身の成否を疑問視する向きもありますが、より気になるのは、政府が舵取りする観光戦略が「箱物行政」化しつつあることです。実際、菅官房長官は、「世界レベルの高級ホテルを50カ所新設する」「長期滞在が楽しめるスノーリゾートを全国10か所整備する」等とぶち上げています。

l  「箱物行政」とは、庁舎・学校・公民館・博物館・テーマパークなどの無駄な公共施設の「建設」に重点を置く政策を意味します。施設や建造物の整備そのものが目的になり、大失敗した公共工事が日本全国に溢れました。元々は、コストのかからない観光ビザの緩和等から始まった観光戦略が、クルーズ港の整備を経て、本格的に「箱物」にシフトしてきた感があります。日本は、再び「箱物行政」の失敗を繰り返してしまうのでしょうか。

【Timely Report】Vol.601(2020.2.28号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「経済政策:消費税増税で景気が死ぬ?」も参考になります。

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l  918日に出た宇都宮地裁真岡支部の判決が話題になっています。憲法は「同性婚を否定していない」という立場から、内縁関係の同性婚を婚姻関係に準じて取り扱い、慰謝料の支払を認めたからです。憲法24条は「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立」と規定していますから、政府は「同性婚は認めない」という立場をとっています。しかし近年では、法の下の平等(憲法14条)や幸福追求権・個人としての尊重(憲法13条)を根拠として、「同性婚」を認めるべきという学説も有力であるほか、容認派が7割を占めるという調査もあり、同性婚を憲法改正で議論すべきという動きも出てきました。

l  本件について、在留資格の世界では、入管の裁量に完全に委ねられており、外国人同士の場合、双方の国で同性婚が容認されていれば、「特定活動」の在留資格が許可され得るのですが、日本人との事実上の同性婚の場合、政府が「同性婚を認めない」という立場であるため、該当しません。

l  しかし今回、日本人と同性のパートナーに対して、在留特別許可が初めて認められました。前例になるかは不明ですが、入管も少し踏み込んだようです。

【Timely Report】Vol.562(2019.12.27号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管行政:入国審査官にも情けはある!」も参考になります。


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l  改正入管法を巡る昨秋の臨時国会は、最悪の凡戦でした。移民なのに「移民ではない」と言い張る与党が「筋金入りの嘘つき」ならば、ヒドイ事例ばかりあげつらって揚げ足取りに専念する野党は「批判ばかりの毒舌家」。「ウソつき」と「毒舌家」の争いに呆れ果てたというのが経営者たちの本音だと思います。どのような主張を展開するにせよ、議論の土台は、現実を素直に直視すること。よく言われるコンビニだけでなく、私たちの生活は、農業、漁業、工場などのあらゆる分野で外国人に支えてもらっています。「技能実習は悪質だ」とか「偽装留学は廃止すべきだ」などと批判する前に、在留外国人の貢献に対して素直に感謝することからスタートすべきです。

l  そういう議論になっていたら、移民であるか否かにかかわらず、在留している外国人に対するケアや基本的人権の保護が必要だという至極当たり前のことに合意できたはず。本来、野党は、揚げ足取りではなく、共生を前提とする外国人労働法や外国人基本法の制定を与党に突き付けて、国自らの関与やインフラ整備を要求すべきでした。今からでも決して遅くはありません。

 【Timely Report】Vol.388(2019.4.12号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
人手不足で企業が殺される!」も参考になります。

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l  1118日に、不法就労助長の疑いで人材派遣会社ソシアリンクの営業所長ら5人が逮捕された事件はすでに風化しました。というのも、この事件を報じたのはNHK・千葉日報・東日本放送だけで、すでにネット上では記事を掲載しておらず、この手の事件を常に扱ってきた産経新聞・朝日新聞・毎日新聞が全く動いていないからです。親会社のわらべや日洋ホールディングスから広告費をもらっているのか、親会社の主要取引先であるセブンイレブンが怖いのかはわかりませんが、一蘭や梅蘭とはどエライ違いです。

l  こんな状況で、124日に「外国人の不法就労の防止に関するお願い」として、警察庁・法務省・厚生労働省から、「在留カードによる就労可否の確認の徹底等により、不法就労外国人を雇用することのないようご協力のほどお願い申し上げます」と言われても、大企業の関係者ならば対応が甘くなり、飲食店ならボコボコにされるというのではやってられません。

l  上記の指摘が間違っているというのであれば、当局は、ソシアリンクの事件を徹底的に捜査して、フェアに取り締まっていることをアピールすべきです。

【Timely Report】Vol.7582020.12.9号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  「技能実習」に係る外国人の人権問題が絶えません。620日、福井県の繊維工場で火災が発生し、ベトナム人技能実習生が1人亡くなりました。今治タオルの縫製工場でベトナム人技能実習生たちが低賃金かつ劣悪な労働環境で働かされている様子をNHKが伝えたことが大きな波紋を呼んでいます。広島市の実習受け入れ先から「強制帰国」させられたとして、インドネシア人実習生が監理団体などを提訴したことも報じられました。

l  しかし、「技能実習」が廃止されることはないでしょう。日本で働きたいと願う外国人と、低賃金で人手が欲しい中小企業のニーズが強固に合致しているからです。浅墓な理想主義者は、ルールで禁止すれば問題が解決されると勘違いしがちですが、米国の禁酒法を持ち出すまでもなく、背後にある真の問題を解決しないで抑え込もうとしても、異なる形で問題が表面化するだけ。

l  本来であれば、別途、解決策を準備して、そこに誘導するのが常道なのですが、そのために設けられた「特定技能」は中途半端な欠陥品。「技能実習」の排除ではなく、「技能実習」を延命させる方向に機能すると思われます。

【Timely Report】Vol.484(2019.9.5号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「
監理団体が初の書類送検に!」も参考になります。

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l  日本政府は、来夏の東京オリンピックを絶対に開催するという前提の下で、各種の政策を断行しています。入国管理や在留資格も例外ではありません。

l  政府は、新型コロナウイルス対策をとりながら大規模な外国人客を受け入れるため、ウイルスの陰性証明書を提出して、専用アプリを利用すれば入国後2週間の待機は不要とし、制限なく行動できるようにする方針です。外国客には接触確認アプリCOCOAとビザ等の情報を管理するアプリを組み合わせて使ってもらうよう求めます。もっとも、訪問した場所の履歴は本人の意思で各自の端末内に残す方式に留まるため、感染防止効果は限定的です。

l  ここで問題となるのが在留資格。入管は、観光ビザであっても、就労を認める運用を決定しましたが、来春までこの運用が続いた場合、オリンピックの最中にビザ期限が到来した不法滞在者が激増する可能性が否定できない一方、延長した場合は、日本での就労を狙い、オリンピック観光客の振りをした出稼ぎ外国人が大挙して来日する可能性もあります。観光ビザに就労を認める特別措置は、早期かつ円滑に終了することが求められます。

【Timely Report】Vol.7572020.12.7号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  マスコミでは、「景気は良い」という論調が未だに主流ですが、安倍政権が求めている「3%の賃上げ」は実現できず、実質賃金は▲0.9%。これでは、誰も「手元にお金が増えた」とは感じませんし、「どんどんお金を使おう」とも思いません。売るほうも買うほうも、価格にはシビアです。最大の要因は「将来への不安」。誰もが自分の生活に手一杯で、企業も将来の業績悪化を懸念しています。収益環境が厳しい大手銀行の労組は今年ベアを要求しない方針です。生涯安泰と言われていた銀行業界がこの有様。若者の約6割が「将来のことを考えると、今、お金を使うこと全般に積極的になれない」と答える中で、各企業も明るい将来の見通しを掲げることができないのです。

l  その象徴がシェアハウス投資問題。被害に遭ったのは、年収800万円以上のサラリーマンで「勝ち組」と見られる人たち。それなのに、「老後の収入があればと思って」「もしもの時に備えようとして」「家族に少しでもお金を残すつもりで」などと将来への不安を口にしています。明るく健全な未来が描けなければ、経済が健全に成長することなどないのです。
ドア, オープン, 戸口, 入り口, 開扉, オープンドア, 自由, 方法, 光
【Timely Report】Vol.133(2018.4.3)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
老人大国に未来はある?」も参考になります。

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