全国外国人雇用協会【BLOG】

入国管理法に係わる諸問題を解説しつつ、外国人雇用、人手不足、企業経営、日本経済、移民問題、多文化共生、国際情勢など、幅広く『外国人』と『雇用』に関する話題を取り上げます。

2020年09月

l  入管庁が、外国人の就労状況の情報を、所属している企業ごとに管理する取り組みを始めるようです。受入先ごとにデータベース化することで、不正に資格外の仕事をさせている企業などをチェックしやすくすると言います。「専門的な技能を必要としない仕事が大半のはずの企業が、通訳やエンジニアとして働く在留資格を持つ外国人を多く雇っている場合、不正に資格外の仕事をさせて人手を確保している疑いがある」などというもっともらしい記事もありますが、白々しい解説に呆れ果てます。

l  外国人労働の事情に通じた者であれば、諸悪の根源が外国人派遣にあることは周知の事実。無論、先日摘発された梅蘭のような事例もありますが、「技術・人文知識・国際業務」に限って言えば、違法の本丸は明らかに派遣です。

l  労働者派遣・請負事業を行っている事業所に就労している外国人労働者数は338,104人もいて、外国人労働者全体の20.4%を占めています。要するに、それらの外国人を雇っている18,438の事務所を、許可人数が多い先から調査すればよいだけです。なぜそんな簡単なことができないのでしょうか。

【Timely Report】Vol.729(2020.9.30号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「海外事情:一斉摘発で親子が離れ離れ?」も参考になります。
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外国人と経済の関係に興味のある方は ➡ 外国人経済研究所 へ http://nfeakeizai.blog.jp/
移民に関する国際情勢を知りたい方は ➡ 移民総研 へ 
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l  中米諸国から米国を目指す移民集団が数千人規模でメキシコに接近。120日、メキシコ国境警備隊は催涙弾による撃退を図り、国境を突破した500人については、翌日400人以上の身柄を拘束し、出身国に送還しました。メキシコはトランプ米政権に対し、不法移民対策を約束するかわりにメキシコ製品への関税賦課を免れており、不法移民への強い姿勢を示した格好です。

l  また、トランプ政権は、公的支援に頼る移民によるビザやグリーンカードの取得を制限する新たな規制を発付。訴訟に発展して論議を呼んでいましたが、127日、米最高裁は、これを当面認める判断を示しました。

l  123日、さらにトランプ政権は、出産のために観光ビザを使って米国を訪れようとする人へのビザ発給を拒否する方針を発表。米国籍の獲得を目的とした「バースツーリズム(出産旅行)」を抑制します。米国は「出生地主義」制度を採用しており、米国で生まれた子に米国籍を付与していますが、この制度を活用すべく、わが子の米国籍取得を目的とした中国人やロシア人の妊婦が続々と入国。米国における移民排斥の動きはしばらく続きそうです。

【Timely Report】Vol.623(2020.4.1号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


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l  米政府は、中国人留学生向けのビザ発給をさらに厳格化したようです。今年7月、米の学生ビザを獲得した中国人は145人にとどまり、昨年同月の2万超を大きく下回りました。米国の大学などで学ぶ中国人留学生は、201712月をピークに少しずつ減り始めています。留学生の減少は、米国がビザ発給を遅らせて、留学生の排除に動いていることが一因です。【p12p27

l  5月、米連邦捜査局は中国政府系機関との関係を隠して米政府から研究助成を受けたとして、中国系米国人研究者を逮捕。米国立衛生研究所は70人以上の研究者の助成金の資格取り消しと50人以上を解雇しました。米国政府は5月末、中国軍とつながりのある中国人留学生や研究者の入国を規制する措置をとり、中国人に発給した1000件以上のビザを取り消しました。さらに、最近、ビザを不正に取得した中国軍の女性士官を逮捕・起訴し、技術窃盗の容疑で複数の中国人留学生や研究者を拘束したとも報じられています。

l  日本でも、同様の施策を講じるように求める動きがあります。米中の対立が激化していく中で、わが国の入管行政に影響する可能性も否定できません。

【Timely Report】Vol.728(2020.9.28号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「入国・在留審査要領:コンビニは本当に単純作業?」も参考になります。
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1.       いまから10年以上前の2006年に公表された「今後の外国人の受入れに関する基本的な考え方」(通称、「河野私案」。)を知っている方はいらっしゃるでしょうか。「河野私案」は、来たる人口減衰を踏まえた上で、あるべき入国管理制度を真正面から検討した意欲溢れる報告書でした。法務副大臣としてプロジェクトチームを立ち上げ、各方面からのパブリックコメントを踏まえた上で策定された「河野私案」は、いま読み返してみても色褪せることなく、現在の入管行政の問題点を的確に指摘しているように思えます。

2.       しかしながら、あらゆる「改革」がそうであるように、「河野私案」も、官僚たちの抵抗を受けました。法務官僚たちは、「河野私案」を棚上げした上で、自分たちに都合の良い部分だけ摘み食いするという得意技に走り、結局のところ、この10年間、入管行政は、肝心要の大きな論点については素通りし、重要な大枠の変更については手を着けず、「国際研修協力機構」に代表される天下り先の擁護に走り、問題が表面化したら民間に責任転嫁して、「外国人技能実習機構」という新たな既得権益を獲得するに至りました。

3.       入管の大本営発表を垂れ流すだけのマスコミを含めて、世の中的にはあまり知られていませんが、「技能実習」という制度は、白々しいほど明々白々な法律違反を白昼堂々と行っている稀有な公的制度です。ここまであからさまな法令違反は、「自衛隊(軍隊ではない)」と「パチンコの景品交換(博打ではない)」を除くと、ほとんどないと断言してよいでしょう。

4.       具体的に見てみましょう。「出入国管理及び難民認定法第7条第1項第2号の基準を定める省令」は、「技能実習」という在留資格によって許可される「活動」について、「申請人が修得しようとする技能、技術又は知識(以下「技能等」という。)が同一の作業の反復のみによって修得できるものではないこと」と「申請人が住所を有する地域において修得することが不可能又は困難である技能等を修得しようとすること」を要件としています。要するに、同一の作業の反復で修得できる「単純作業」は絶対許されないし、中国やベトナムで営まれている業務はできないと明確に書いてあるわけです。

5.       ところが、その対象として認められている業種は、農業、漁業、建設、食品製造、繊維・衣服、機械・金属、家具製作、印刷、製本、プラスチック成型、塗装、溶接、工業包装、紙器・段ボール箱製造、陶磁器工業製品製造、自動車整備、ビルクリーニング。技能試験などを捏造して、一応「技能修得」の形式は整えていますが、実態は「単純作業」そのものであり、中国やベトナムでも修得できる「技能」ばかり。法務省入国在留課長や東京入国管理局長などを歴任した坂中英徳氏は、著書『人口崩壊と移民革命』の中で、「もともと本音(単純労働者の受け入れ)を建て前(国際技術協力)で覆って作られた制度である」と喝破し、「まやかしの制度」と断言しているほどです。

6.       こうした入管制度の欺瞞は、世界中に知られています。20147月、国連の自由権規約委員会が「技能実習は『人身取引の一形態』である」と公然と批判しましたし、2020年のオリンピックでは、選手村で日本の野菜が使えないという問題に直面しています。じつは、2012年のロンドン大会から『競技者のため、おいしく、健康的で環境に優しい大会』というビジョンが打ち出され、選手村や報道センターで提供する食品に認証基準(GAPGood Agricultural Practice)が導入され、日本大会でもGAPの認証取得が求められることになっており、①食品の安全性、②環境の保全、③労働安全の確保が求められています。このGAPの③においては、過重労働などを防ぐためのチェック項目が定められており、「過重な労働を低賃金で強制している」という批判が強い技能実習生が係わった野菜は、東京五輪で使えないのです。

7.       もし10年前に、法務官僚たちが、「河野私案」を真剣に受け止め、自分たちの天下り先の確保という小さな省益を振り払って、技能実習制度の抜本的な改革を行い、「特定技能労働者」の導入や、日本企業における就労の実情に見合った「技術・人文知識・国際業務」の適用を実現していたならば、自国で開催するオリンピックにおいて、自国の野菜が使えないなどという極めて恥ずかしい思いをすることはなかったに違いありません。

8.       「河野私案」が的確に指摘しているように、現在の入管行政において、多くの問題点が生じていることは紛れもない事実です。しかし、入管官僚たちは、自分たちの怠慢や誤った行政を棚に上げて、雇用主の責任にすべてを転嫁してきました。今回の「技能実習制度」の改正などはその典型です。そもそもは、嘘を嘘で塗り固めた制度設計自体の問題が表面化しているだけなのに、すべての責任を雇用者側に押し付けて、自分たちは「悪い雇用者」を懲らしめる正義の味方を演じながら、「国際研修協力機構」という天下り先だけに満足せずに、「外国人技能実習機構」という新たな天下り先を設立するという見事な立ち回りを見せています。

9.       20177月の有効求人倍率は1.52倍と、435カ月ぶりの高水準。完全失業率も2.8%と3.0%を下回って推移しており、ほぼ「完全雇用状態」となっています。雇おうと思っても良い人が雇えず、雇ってみたら雇ってみたで「ブラック企業」と誹謗中傷され、ブラック社員と労働基準監督署と悪徳弁護士からの虐めに怯えるという「雇用地獄」が待っています。日本政府は、雇われる労働者の権利ばかりを重視して、雇う経営者の苦労や苦悩や悩みには無関心。そんな真っ暗闇の中で唯一の光明に見えた外国人雇用に対しても、入管から嫌がらせをされている経営者に同情してくれる有識者はいません。

10.   在留資格申請の現場では、入国・在留審査マニュアルに書かれていない事項で嫌がらせをされたり、同じ事柄について入国審査官によって判断が大きく異なったり、申請案件が長期間放置されてしまうなど、通常の行政では考えられない杜撰なオペレーションがまかり通っています。外国人観光客が急増する中、少なからぬ入国審査官が空港や港湾などの現場に駆り出されるだけでなく、200万人を超えて増える一方の在日外国人を抱えて、業務量が半端なく多いということについては大いに同情できるところですが、在留資格の許可・不許可は、申請者にとって人生に係る一大事。恣意的な審査結果によって、日本滞在を望む留学生たちを母国に帰国させ、日本に対して悪感情を抱かせることは、日本の国益から見ても決して得策とは思われません。

11.   20165月、「河野私案」から遅れること10年、自由民主党政務調査会の「労働力確保に関する特命委員会」は、「『共生の時代』に向けた外国人労働者受け入れの基本的考え方」をとりまとめて、「河野私案」の骨格の一部を採用した案を日本政府に提出しました。しかし、具体的な動きにつながっているようには見えません。巷では「人手不足倒産」や「人手不足休業」が散見され、人手が足りずにフル稼働できない工場や店舗が増えています。この10年が、本当に「失われた10年」であったことを痛感する今日この頃です。

12.   「河野私案」は、「本音と建前の乖離が,外国人の受入れ体制を不備あるいは不十分なものとし,受け入れられた外国人,受け入れられた外国人を隣人として迎えることとなる地域社会の双方にとって不幸な結果をもたらしている」と断じ、改革なかりせば「失われた10年」になることを明解に予言していました。じつは、全国外国人雇用協会では、20171216日に、河野太郎衆議院議員を招聘して、「わが国入管行政のあるべき姿」をご講演いただくお約束を取り付けておりましたが、図らずも、第三次安倍第三次改造内閣において外務大臣の激務を担当されることとなり、緊迫した北朝鮮の脅威がある中、「約束を果たすことが難しい」というご連絡を先日いただきました。極めて残念なことでございますが、「次回は必ず」という河野大臣のお言葉を信じ、今回のTimely Reportに「河野私案」などの情報を掲載することで、講演会における談話に代えさせていただきます。
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【Timely Report】Vol.15(2017.9.3)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
「特定技能」は、天国か、地獄か?」も参考になります。

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l  韓国では、済州島に上陸して難民申請したイエメン人の集団が問題となってきましたが、481人の75%に当たる362人に1年間の滞在を許可し、就労することや国内を自由に移動することを認めました。難民認定こそ0人でしたが、思い切った判断であることは間違いありません。一部のイエメン人が、SNSに銃を持った写真を掲載していたことについても、「イエメン現地の文化的背景を踏まえるべきだ。男として勇敢さを誇示しようと、銃を持って写真を撮った人もいれば、結婚式のお祝いの行事に出席し、他人の銃を借りて写真を撮り、SNSに掲載する場合もある」として許容しました。

l  このイエメン人の難民問題については、韓国内でも世論が分かれ、その去就が注目されてきました。今回の判断の是非は、今後の展開を慎重に見守るべきでしょう。しかし、それにしても特筆すべきは、韓国の入管が、当初から、地元自治体と協力して、難民申請者への職業斡旋を行ったり、宿所や医療の支援等に努めてきたという事実。日本でも、来春「入国管理在留庁」が発足します。果たして、韓国の入管に負けない働きはできるのでしょうか?
イエメン, フラグ, 不揃い
【Timely Report】Vol.274(2018.10.24)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「韓国で『偽装難民問題』が発生!」も参考になります。

外国人と入管の関係に興味のある方は ➡ 全国外国人雇用協会 へ
外国人に関する経済学を知りたい方は ➡ 外国人経済研究所 へ

l  入管は、入管施設での収容期間が6カ月以上になると見込まれる難民申請中の外国人らについて、社会内での生活を認める「監理措置(仮称)」を新設する方向で最終調整しているようです。「①難民認定が厳しすぎる・②犯罪者ではないのに収容している・③収容期間が長すぎる」という批判に対する一つの答えとして、現行の難民認定を国際標準化する代わりに、長期収容しないことで、②・③の批判をかわそうという狙いなのでしょう。【p6p9

l  しかし、当該制度を導入した瞬間から、「監理措置」の外国人の生計問題=就労問題が持ち上がります。「監理措置」の期間中、どうやって生計を立てるのか=就労を認めるか、という問題です。そもそも「偽装難民」が大きな問題となったのは、民主党政権時代に難民申請中の就労を認めるという運用に転換した際に、一部の弁護士が難民申請を強引に推奨し、それを真似したブローカーが急増して、就労のための難民申請が跋扈したことに因ります。

l  「監理措置」中の就労を認めれば、類似の問題が発生するのは火を見るよりも明らか。制度の詳細を設計する際には、相当の注意と智慧が必要です。

【Timely Report】Vol.727(2020.9.25号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「特定技能:入管は受け入れたくないのです?」も参考になります。

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l  910日、内閣府特命担当大臣と愛知県知事は、「海外大学卒業外国人留学生の就職活動継続に係る在留資格に関する特例」を了承。一定の要件を満たす外国人留学生について、日本語学校卒業後も日本での就職活動を継続できるように特例を制定しました。卒業後最大1年間に限り、就職活動継続のための在留資格「特定活動」を特例的に認め、留学生の日本企業への就職を促進します。大学や専門学校とは異なり、日本語学校を卒業した後、就職活動のために在留資格を延長することは認められていませんでした。【p5p7

l  この施策は地味ですが、大きな効果を発揮する可能性があります。母国で大学を卒業した後、来日して日本語学校で学ぶ留学生は、かなりの比率で進学ではなく就労希望。しかし、少なからぬ日本語学校は、不法残留対策と売上増を睨んで、系列専門学校への進学を推進しており、中には、入管申請に必要な成績証明証を人質にとって、強引に進学に捻じ込む事例が目立ちます。

l  もっとも、「就活ビザ」の条件として、学校の「推薦状」が求められることは必至。今後も悪質な日本語学校による系列進学の悪弊は残ると思われます。

【Timely Report】Vol.726(2020.9.24号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「特定技能:入管は受け入れたくないのです?」も参考になります。

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l  コロナショックで「人手不足感」が大幅に低下したという報道が相次いでいます。日本商工会議所の調査では、2~3月に「人手不足」との回答が60.5%だったのに対し、7~8月の調査では36.4%で、24.1%ポイントの低下となりました。帝国データバンクの調査(7月)でも、正社員が不足している企業は30.4%と、前年同月と比べて18.1%ポイント減っています。

l  もっとも、日本商工会議所の調査を見ると、介・看護では66.0%が「人手不足」と答えており、建設業も56.9%と依然不足感が強く残っています。また、最大級のダメージを受けているはずの宿泊・飲食業ですら、3社に1社(32.4%:2~3月70.3%)が未だに人手不足と答えています。じつは帝国データバンクの調査では、「飲食店」の人手不足は、今年1月の76.9%から、緊急事態宣言が発出された4月に16.4%まで落ち込んだものの、その後は客足が戻ったこともあり、7月には38.6%にまで回復しました。

l  つまり、どん底の景気でも問題は解消されていません。いずれ景気が回復する際に、再び人手不足が障害として立ちはだかる公算は大きいと思われます。

【Timely Report】Vol.639(2020.4.23号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  「特定技能」を新設した入管法改正は、結局、外国人雇用の雰囲気を盛り上げて、「技能実習」を大幅に増大する結果になりました。201711月に施行された技能実習法では、優良企業(常勤職員41人~50人)の場合、受入可能人数を9人から60人に拡大しただけでなく、就労期間も最長3年から5年に延長。就労可能な職種も81種で、20年間で約20種増えています。

l  「特定技能だと逃げられますが、技能実習だったら、ウチが責任をもって逃げさせません」とセールスする監理団体も少なくありません。監理団体は、「特定技能」を邪魔することに必死です。この間、実習生は、働き手が集まりにくい業界で、地方を中心に就労するケースが激増していますし、様々な現場を支える重要な働き手として認識されています。

l  これに対し、入管庁は「特定技能」の受験資格を4月から大幅緩和します。観光客でも実習生でも失踪者でも、退学や除籍になった留学生でも、受験できるようになります。さらに経済産業省は、コンビニに対して「特定技能」の活用を示唆しました。果たして「特定技能」は巻き返せるでしょうか。

【Timely Report】Vol.639(2020.4.23号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  日本政府が、外国人や外国資本の企業による国内での土地取得を制限する検討を始めたという報道がありました。米軍や自衛隊の関連施設、原子力発電所の周辺など安全保障上の懸念がある地域などを対象に事前審査などを求めるという内容のようです。現在、日本国内の土地は原則として誰でも取引できますが、安全保障の観点から一部の土地取引の監視を強めるといいます。

l  「中国人が北海道に持っている土地面積は静岡を超える」などと世論を煽る攘夷派は少なくなく、現行法による不動産の国家管理には不備があるとして、6月の「骨太の方針」で、外国人による土地取得の制限について触れ、新法の制定を進めるという流れになると思われます。

l  安全保障への関心が高まること自体は良いことだと思いますが、排斥に力点を置きすぎると、海外から見た日本の魅力を減殺してしまうことになりかねないため、改正外為法で対内投資に規制を掛けたときのような実務的な配慮が欠かせません。必要不可欠な措置に絞り込む一方で、今回の新型肺炎患者の入国拒否のようにやるべきときは果断に実行することが求められます。


【Timel
y Report】Vol.631(2020.4.13号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「入管行政:不法上陸は武力で阻止する?」も参考になります。
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l  「特定技能」を導入してから半年を経過しても、取得者は732人に過ぎず、初年度想定の3%未満。特定技能で受け入れるのは9カ国ですが、先方の法令や手続が定まったのは、カンボジア、インドネシア、ネパールのみ。10月までに技能試験が開催されたのは6カ国で、日本語試験が開催されたのは4カ国だけ。技能試験が実施されていない業種が多いため、日本企業は人を受け入れたくても、受け入れられない状況が続いています。「特定技能」に期待を掛けた関係者の間には、「騙された感」が漂い始めました。

l  法務省は、諸外国との調整や試験の遅延を原因に挙げていますが、昨年7月の閣議決定で、「法務省は、外国人の受入れ環境整備に関する企画及び立案並びに総合調整を行う」と決まったのだから、司令塔としての辣腕を振るえばよいだけです。入管の現場には未だに外国人嫌いが目立ちますから、本音では受け入れたくない法務省が責任を転嫁しているだけとも感じられます。

l  監理団体が「技能実習」の長所と「特定技能」の短所を喧伝し続ける中で、「わざわざ特定技能にしなくても」と考える国や企業が着実に増えています。

【Timely Report】Vol.595(2020.2.20号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「特定技能:入管は受け入れたくないのです?」も参考になります。

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l  評判の悪い「技能実習制度」の仕切り役は、「監理団体」なのですが、ものすごく政治力があって、裏技に秀でています。例えば、「技能実習」の技能検定をクリアした場合、「特定技能」に変更することが可能なのですが、そのときは、技能評価試験に合格した証拠(合格証)を入管に提出する必要があります。ところが、一部の監理団体では、技能評価試験の合格証を実習生に手渡さず、自分が発行する「表彰状」で代用しています。

l  「表彰状」には、「技能評価試験に合格した」と書かれているものの、「技能実習」から「特定技能」に変更するためには、技能評価試験の合格証が必要なので、この「表彰状」では何の役にも立ちません。要するに、「技能実習」から「特定技能」に変更されないように、監理団体が邪魔しているのです。

l  また、「特定技能」への変更を望む実習生が日本語能力を証明するためには、「技能実習生に関する評価調書」という書類を提出しなければならないのですが、その「評価調書」を提出する際に必要な署名捺印をしてくれない監理団体も少なからず存在します。「技能実習」の天下はまだまだ続きそうです。

【Timely Report】Vol.550(2019.12.11号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「特定技能:監理団体の政治力はスゴイ!」も参考になります。


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⚫ 9 月14 日、大分県において、監理団体が初めて破綻しました。介護職に特
化した実習生を老人福祉関係の施設や病院に対して派遣していたようです
が、負債は6,700 万円。監理団体の業務自体は大きな費用を必要しないので、
監理団体職員の給料が高すぎたということなのでしょう。【p5~p10】
⚫ 北海道全土をカバーするある監理団体では、400 人を超える技能実習生に対
して現場を巡回する職員は1~3人。まともに監理できるわけがありません。
幹部からは「とにかく経費を節約せよ」と言明されていたようですが、要す
るに、自分の給料以外はケチに徹するというのが実態なのかもしれません。
⚫ 最近は、実習生が、新型コロナウイルスの影響で解雇されたのに、自ら希望
して退職したことにされたケースが増えています。ある識者は、「国が全面
的に出て、仕事を失った実習生を保護したり、新しい仕事へのマッチングを
したりするべきだ。それが財政上、難しいのであれば、別の会社で働きやす
くするなど柔軟な対応をすべきだ」と話しています。この際、「特定活動(特
定技能準備)」を「特定技能0 号」として恒久化することを検討すべきです。

【Timely Report】Vol.724(2020.9.18号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「移民政策:外国人の社会保険をどうすべきか?」も参考になります。

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l  98日、外国人起業活動促進事業における茨城県内第1号として、つくばで再使用型有人ロケット開発を目指すオーストリア人に確認証明書が交付されました。いわゆる「スタートアップビザ」です。入管に申請して認められれば、起業準備として1年の在留資格を得ることができます。

l  「経営・管理」に在留資格を変更する場合、500万円以上の資本金や事業所の確保が必要になることがネックになっていました。「スタートアップビザ」は、その負担を軽減し、外国人の起業を促進する試みです。方向性自体は間違っていませんし、確認証明書が出たことはおめでたいことだと思います。

l  しかし、「有人ロケット開発」に真剣に挑戦するのであれば、資本金は500万円どころか500億円でも足りないかもしれません。オーストリアで宇宙航空エンジニアリング会社を経営していると自称する経営者が、500万円程度を拠出できなくて、事業所を構える余裕もないというのは不可思議です。初めから「経営・管理」に挑戦すればいい。それとも、「スタートアップビザ」第1号になることで新聞記事になることを狙った作戦なのでしょうか。

【Timely Report】Vol.723(2020.9.17号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「移民政策:外国人の社会保険をどうすべきか?」も参考になります。

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l  99日、焼きそばが人気の中華料理店『梅蘭』の店舗において、「技術・人文知識・国際業務」で働く中国人従業員7人が資格外活動違反で逮捕されました。気になるのは、マスコミの報道内容です。「在留資格で認められていない配膳や接客などの業務を担当していた」「店舗で配膳やレジ打ちなどの業務に当たった疑い」「飲食店での接客はできない」など警察による大本営発表の垂れ流し。「入管のガイドラインで新入社員研修においては認められている」という事実を伝えた報道機関は皆無でした。

l  資格外活動の疑いを掛けられているのは、「120日~715日頃までの半年間」だと言いますから、7人が新入社員であって、現場研修として店舗業務に関与していたのなら、何ら問題ないケースである可能性もあります。

l  もっとも、7人の入社時期は「2013年~2018年」だったという報道があるほか、百数十人いる従業員のうち30人前後は「技術・人文知識・国際業務」という噂もありますから、客観的な証拠でガチガチにディフェンスしていないと、運営会社の「源玉商事」も不法就労助長罪でやられる可能性大です。

【Timely Report】Vol.722(2020.9.16号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「移民政策:外国人の社会保険をどうすべきか?」も参考になります。

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l  121日、中国は、「長江デルタ地域一体化発展計画綱要」を発表しました。長江デルタ地区では、外国人に対する永住許可、就業許可、出入国サービス、留学生の就業などに関する新政策を試験的に進める予定です。

l  中国政府は、2016年に「外国人の永住管理の強化に関する意見書」を発表し、中国国内において、金融や教育、医療、交通、通信、就業・社会保険、財産登記、訴訟関連の事務職に従事する外国人は、永久居留証を取得することができ、中国での期限なしの居住が許され、本人のパスポートおよび永久居留証によって自由に出国・入国できるようにする方針を打ち出しました。

l  中国の生産年齢人口は2014年にピークを迎え、減少に転じました。今後25年間で65歳以上の中国の人口割合は12%から25%になると予想されています。出生数は、2018年に1961年以来という1523万人まで落ち込みました。中国が人材の「輸出国」から「輸入国」になるのは時間の問題です。日本は、中国が人材輸入を本格化させるまでに、国力に見合った人材確保の方程式を完成させることができるでしょうか。入管庁には荷が重そうです。

【Timely Report】Vol.607(2020.3.9号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管行政:移民の入国を防ぐことは難しい」も参考になります。

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  上野宏史前政務官が、人材派遣会社ネオキャリアが申請する外国人労働者の在留資格を巡って法務省に口利きしたという報道がありました。それに対して、ネオキャリアは、「人材派遣会社は、“口利き”について、『依頼した事実はない』と取材に回答」(テレ朝)とか「人材派遣会社は、『口利きの依頼、金銭のやりとりはない』と否定」(TBS)などと、全面的に否定しています。

l  しかし、週刊文春は、「上野事務所にはネオ社から在留資格申請中の外国人187人分のリストが送付されており、それに基づいて法務省に問い合わせを行っていたことも判明した」と指摘しており、明らかな矛盾があります。しかも週刊文春は、「人材派遣会社ネオキャリアは、全国の飲食店やドラッグストアなどに外国人を派遣している」と明記しています。

l  もし週刊文春の報道が正しいとすれば、ネオキャリアが入管法違反を犯している公算は大きくなります。というのは、依頼した187人の在留資格取得(認定申請である可能性大)が、派遣しても問題のない「定住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」であるということは考え難いからです。

【Timel
y Report】Vol.535(2019.11.20号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法違反:政治家の口利きでビザを許可する?」も参考になります。


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l  日本における移民政策論は、未だに「あるべき論」を戦わせるだけで、感情的な対立を確認するだけで終わってしまいがちです。

l  この点、米国では、「今後の10年間に関して、移民による労働力強化等がないと成長率が▲1.3%落ちる」とか「移民を5%制限すれば、成長率を▲0.2%押し下げる」などと試算されているほか、豪州でも、「一時的にでも難民の受け入れ数を増やした場合、向こう50年間で377億豪ドル(約2兆7,002億円)規模の経済成長が見込める」という分析が公表されています。EUにも、「移民の増加は、1人当たりGDPの改善や失業率低下などの好ましい変化につながっており、移民支援などで公共支出が増加した分は、移民の納める税が増加することでバランスが保たれていた」という調査結果があります。

l  日本も、今回の入管法改正で、5年間で最大35万人の「特定技能外国人」を受け入れる腹を括ったのですから、試算を公表すべきでしょう。そうすれば、年金や健康保険等の財政や税収に関して、著しいプラス効果をもたらすことを確認できるはずです。そして、新しいビジネスも産まれるはずです。

【Timel
y Report】Vol.576(2020.1.24号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「移民政策:外国人の社会保険をどうすべきか?」も参考になります。

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1.       2017年秋、入国管理法に定められた不法就労助長罪の容疑による逮捕が相次ぎました。1018日には、東京都でスーパーマーケットの採用担当者と紹介業者が逮捕されましたが、1019日にも、埼玉県と群馬県において、就労資格のない技能実習生のベトナム人らを不正に労働させた容疑で、会社役員と韓国籍の会社員が逮捕されました。就労資格のない20代のベトナム人男女3人を、会社役員が経営する工場で不法に就労させたと報道されています。同日、愛知県でも、在留資格がないと知りながらベトナム人男性2人を物流会社で働かせていた疑いで、人材派遣会社の営業部長が逮捕されました。

2.       専門家であるはずの人材派遣会社営業部長は、「外国人を雇ったことは間違いないが、不法残留とは知らなかった」と容疑を否認しているようですが、報道が正しいとすれば、同社が派遣したベトナム人男女8人は、「不法残留」だったのですから、「知らなかった」わけがありません。在留期限の確認は、基本中の基本です。しかし、本当に知らなかったとすれば、逆に怖いですね。人材営業の専門家ですら、入国管理法の基本を知らないのですから・・・。
人間, リソース, Hr, 管理, トレーニング, ビジネス, 人, チーム
【Timely Report】Vol.42(2017.10.22)
より転載詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


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l  98日、「技術・人文知識・国際業務」のベトナム人を、単純労働の現場に派遣した京都市在住のベトナム人が、入管法違反(不法就労斡旋)容疑で逮捕されました。容疑者は母国で日本語学校を経営。日本で働きたい若者らを送り出して、人手不足の現場に派遣させ、1人当たり50万円超の手数料を徴収していた模様です。人材派遣会社の役員にベトナム人を紹介して、派遣会社からも1人10万円程度の手数料を受け取っていたと言います。【p4

l  違法の外国人派遣が大手を振って闊歩しています。今回のような資格外活動ですらない、不法残留者や在留カードを持たない外国人ですら、「派遣」という形態だと、派遣先が責任を問われることはほとんどありません。だから、大手企業は「派遣」にこだわります。そして、大手の顧客からのニーズが極めて高いので、派遣会社は多少リスクがあっても、違法派遣に手を染めます。

l  当局が本気で違法派遣を撲滅したいのなら、派遣先の大手企業を摘発すべき。違法派遣を成立させている黒幕は、派遣先の大手企業。その掌の上で踊らされているだけの派遣業者をいくら摘発したところで、事態は改善しません。

【Timely Report】Vol.721(2020.9.11号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「製造業派遣は実刑になるのか?」も参考になります。

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