全国外国人雇用協会【BLOG】

入国管理法に係わる諸問題を解説しつつ、外国人雇用、人手不足、企業経営、日本経済、移民問題、多文化共生、国際情勢など、幅広く『外国人』と『雇用』に関する話題を取り上げます。

2020年02月

l  1211日、日本語能力試験の認定書を偽造したとして有印公文書偽造の罪に問われたインドネシア人被告の判決が下されました。裁判長は、「わが国は外国人労働者の受け入れが拡大しており、認定書は就職や資格認定など様々な場面で活用されている。この種の犯罪が犯罪組織の収入源になっており、社会に与える影響は大きい」と指摘し、懲役1年6カ月(執行猶予3年)を言い渡しました。。被告は、facebookに書き込まれた宣伝が切っ掛けで、偽造された日本語能力認定書を13,000円で購入したと言います。

l  本件は、名古屋税関において、春先に不審な国際スピード郵便を調べた結果、10人分の偽造認定書を見つけたことが発端でした。しかし今後は、国内で作成する偽造業者も出てくるでしょうから、税関での発見は困難になります。

l  日本語能力試験を運営する日本国際教育支援協会は、新たな偽造対策を取ると言いますが、在留カードと比べれば偽造は簡単であり、個々の会社で見破ることも極めて困難であると思われます。「特定技能」や「N1ビザ」など日本語能力試験を前提とした在留資格が増えているだけに頭の痛い問題です。

【Timely Report】Vol.611(2020.3.13号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法違反:偽造認定書が全国に出回る?」も参考になります。
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l  鳴り物入りで導入された「特定技能」が遅々とした動きではありますが、徐々に進み始めました。各国との二ヵ国協定の締結も進捗し、外食分野や宿泊分野、自動車整備分野における許可など、業種にも広がりが見えてきました。

l  しかし、関係者にとって悩ましいのは「転職」。転職禁止の「技能実習」とは異なり、「特定技能」の場合、日本での就労が認められている業種の枠内であれば転職が自由です。特に地方では、「気仙沼でイカの塩辛をつくっていた実習生が、特定技能に移ると東京の総菜屋やパン屋で働ける。みな首都圏に行ってしまう」などの不安を抱く経営者が少なくありません。

l  実際は、転職の際に入管による在留資格変更許可が必要なので、簡便に転職できるわけではありませんが、転職先に入社するまでの間、「転職支援」がどこまで求められるか不明という問題もあります。そういうこともあり、「特定技能」の雇用が可能な企業に聞いても、「特定技能は検討していない」(45.2%)と「よく知らない」(18.4%)を合わせた消極派が3社に2社(計63.6%)。「特定技能」が「技能実習」を凌駕する日はまだまだ遠そうです。

【Timely Report】Vol.547(2019.12.6号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管行政:一流の外国人は日本に来ない?」も参考になります。


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l  「留学」の在留資格認定証明書の交付率が急降下しています。全国日本語学校連合会によれば、中国や韓国については90%台で推移しているのですが、ミャンマーは前年の76%から15%、バングラデシュは61%から21%、スリランカは50%から21%に下がったようです。関東甲信越では、ネパール、バングラデシュ、スリランカの交付率が1%台以下という惨状でした。

l  要するに、入管の立場からすれば、「働きに来るのなら、『留学』ではなく、『特定技能』で日本に来い」ということなのでしょう。期待の新人として鳴り物入りで導入された「特定技能」の初年度は、予想の1%程度に終わる公算大で、人手不足対策を迫る政治家からの圧力も高まっています。

l  「留学生30万人計画」が終結した今、入管にしてみれば、文部科学省の顔を立てる必要もないので、留学生の入口を狭めて(留学ビザの不許可↑)、資格外活動を締め付け(28時間超の摘発↑)、在留資格の取り消しを積極化する(不在籍学生の摘発↑)という方針に転じたということなのでしょう。留学生アルバイトに頼る経営は、ますますリスクが大きくなってきました。

【Timely Report】Vol.533(2019.11.18号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「
入管行政:劣後する日本語学校は不要?」も参考になります。

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l  米国土安全保障省は、不法に入国した可能性がある滞在許可証を持たない移民の発見に携帯電話の位置情報を利用しているようです。同省の下部組織である移民関税執行局(ICE)は、逮捕した不法移民の特定に役立てており、税関・国境警備局(CBP)では、メキシコとの国境にまたがる砂漠地帯など、不審な場所での携帯電話操作の監視に利用しているようです。

l  ICECBPは、携帯電話の位置情報を抽出できるソフトウェアのライセンス料として130万ドル(約14300万円)近くを支出。この位置情報は、ゲームや天気予報、電子商取引などのアプリを通じて収集されており、こうしたアプリにおいて、利用者は携帯電話の位置情報の記録を許可しています。

l  米国自由人権協会は、「国土安全保障省は、有償、無償の区別なく、令状なくして私たちの位置情報にアクセスするべきではない。令状を取らないということは、最も機密性の高い個人情報、特に携帯電話の位置情報の履歴などを取得する際、政府は相当の理由を裁判所に示す必要があるという最高裁判所の判例を軽視するものだ」と主張していますが、どうなるでしょうか。

【Timely Report】Vol.640(2020.4.24号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「入国・在留審査要領:コンビニは本当に単純作業?」も参考になります。
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l  世論調査によれば、半数を超える人が国内での難民等の受け入れは「少ない」と答えた一方で、今後について「積極的に受け入れるべき」と答えた人は2割余りにとどまりました。あるべき論はともかくとして、「移民基本法」の議論すらできない現状においては、人道上の要請が強かったとしても、今以上に難民の受け入れを拡大するのは、時期尚早と言わざるを得ないでしょう。

l  こうした世論を醸成させているのは、じつは、難民の受入れを主張する人権派の人々。例えば、彼らは「長期収容されている外国人はかわいそうだ」と入管を責め立てて、凶悪な犯罪者も単なるオーバースティやオーバーワークも一緒くたにして「仮放免すべきだ!」と声高に訴えているので、攘夷派の人々が「犯罪者を野に放てと言うのか!」と主張し、一般の日本人は「犯罪者を収容所から出すのは怖いよね」と攘夷派に同調しています。

l  この構図を変えない限り、外国人の受け入れを理解する日本人は増えません。長期収容の廃止を求める人権派の無理筋の主張は、攘夷派にとって「人権派は犯罪者を解放しようとしている」という説得的な証拠になっているのです。

【Timely Report】Vol.638(2020.4.22号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「入管行政:ローマ教皇の言葉は入管に届くか?」も参考になります。
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l  移民の議論になると、「ヨーロッパを見ろ。悲惨じゃないか」と声を荒げる人たちがいますが、単純に日本と比較できない背景もあります。

l  19世紀、ヨーロッパ列強は競うように植民地を拡大し、アジアやアフリカの多くの地域を植民地にしました。そして、現地の事情を鑑みることなく、勝手な都合で国境線を引きました。その蛮行が各地での紛争の発端となり、難民を輩出して、かつての宗主国へと向かう人々の波を引き起こしています。つまり、ヨーロッパの「移民問題」は、純粋な「経済移民」による問題というわけではなく、根深い「歴史問題」でもあるのです。すなわち、ヨーロッパにおける難民受容性の高さは、ある意味で、帝国主義時代の贖罪ともいえるわけで、人道主義の実践という側面だけで語れる善行ではないのです。

l  複雑なヨーロッパの事情と比べれば、日本の「移民問題」は、純粋な「経済移民の問題」だと言えなくもありません。したがって、ヨーロッパの後追いになると短絡的に決め付ける必要はないのです。ただし、「いわゆる移民政策ではない」と言うだけで、欧米の失敗を研究しないようではダメでしょう。

【Timely Report】Vol.636(2020.4.20号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「国際情勢:スウェーデンも反移民に転じる?」も参考になります。
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l  入管庁は、日本で暮らす外国人が持つ在留カードの偽造をスマートフォンで簡単に見破れる専用アプリを開発します。そのアプリがあれば、カードに内蔵されたICチップのデータを読み取って、カード表面に記載された氏名や在留資格と一致するかどうかを瞬時にチェックできるようになります。

l  カードを傾けると絵柄の色が変わるとか、文字の白黒が反転するとか、暗い場所で強い光を当てると文字が透けるなどの見分け方はあるのですが、実務上瞬時に判別するのはかなり微妙です。しかも、偽造技術が高度化して、法務省HPでのIDチェックをパスしたり、ホログラム加工が精巧に模されるなど、素人が見破ることはどんどん困難になっていたため、抜本的な対策が待たれていました。これまでのところ、どんなに精巧な偽造カードでも、ICチップにカードと同じデータが内蔵されたケースはなかったようです。

l  偽造カード所持や行使による検挙件数は、2018年は620件と前年の1.6倍となり、2019年も大幅増だとみられています。2020年中の導入を目指す入管庁の画期的な試みに対して、惜しみない拍手を送りたいと思います。

【Timely Report】Vol.635(2020.4.17号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

  BLOG記事「入管行政:「偽装留学生」を煽った結果は?」も参考になります。
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l  「訪日外国人と在留外国人の年間消費額を合わせると約10兆円になる」と喧伝する企業がいます。ただし、この「10兆円」という数値は、ビジネストークをふんだんに盛り込んでいるので、鵜呑みにするのは少し躊躇われます。とはいえ、在留外国人が300万人いて、各人が毎月10万円を消費した場合、それだけで、市場規模は3.6兆円になります。そして、在留外国人が500万人になって、毎月15万円を消費すれば、9.0兆円のマーケットにまで拡大します。したがって、夢や幻の数値ではないこともまた事実です。

l  ただし、500万人になったら、現在2%程度の外国人比率は3.5%前後に上昇しますし、外国人を巡る社会情勢も変化するかもしれません。したがって、その水準にまで高めることの是非については、真剣に議論しておくべきです。

l  2018年に試算された「福岡市が留学生を受け入れる経済効果」は年間230億円で、福岡マラソンの経済効果(25億円)の9回分のプラス効果に相当します。在留外国人については、「労働力」の観点だけではなく、「消費者」や「納税者」としての側面を議論すべき時期がすでに到来しています。

【Timely Report】Vol.629(2020.4.9号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「経済政策:外国人が日本を支えている?」も参考になります。
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l  116日、自身のパスポートの返還を求めて、フィリピン人女性が元勤務先であるアドバンスコンサル行政書士事務所を横浜地裁に訴えました。昨年7月に退職し何度も会社にパスポートを返すよう求めてきましたが、事務所は「預かるのは会社のルールだ」として返還を拒否し続けていると言います。

l  外国人にとって、パスポートの取り上げは重大な人権侵害に当たり得るわけですが、日本では、劣悪な労働環境でも外国人労働者が逃げ出さないようにするなどの目的で、労務管理戦略の一環として、パスポートを奪うという慣行が散見されます。実際、このケースでは、事務所側が「パスポートを返すと逃げちゃうでしょ」と露骨に発言したとも報道されています。

l  日本では、技能実習生として来日している外国人労働者のパスポートを保管することを除いて、それ以外の在留資格に関しては、会社等がパスポートを預かることは禁じられていません。そのため、留学生の受入校が授業料支払や卒業後の帰国を確実にするために預かっている例も多いようです。パスポートや在留カードの預かり禁止を前向きに議論すべきではないでしょうか。

【Timely Report】Vol.625(2020.4.3号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「入管法違反:パスポートを預かって返さない?」も参考になります。
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l  130日、入管庁は、「特定技能」の受験資格を拡大すると発表しました。新聞報道によれば、原則、中長期滞在者等に限っていたものを、初めて来日した3カ月以内の短期滞在者でも試験を受けられるようにするといいます。

l  ところが、法務省が公表した「試験の適正な実施を確保するための分野横断的な方針」を見てビックリ。というのは、従来は、①中長期在留者でなく,かつ,過去に本邦に中長期在留者として在留した経験がない方、②退学・除籍留学生、③失踪した技能実習生、④「特定活動(難民申請)」の在留資格を有する方、⑤技能実習等,当該活動を実施するに当たっての計画の作成が求められる在留資格で現に在留中の方については、国内試験の受験資格が認められていませんでしたが、41日以降は、在留資格があれば、①~③に該当する場合でも、国内受験が可能になるからです。

l  すなわち、「技能実習」で実習中の人は受験不可です(⑤に相当)が、実習先から失踪すると受験可になると読めます(③に相当)。実習先から失踪した後、国内試験を受けて「特定技能」への変更に挑戦する動きが出てくるかも。

【Timely Report】Vol.624(2020.4.2号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「特定技能:留学生を「特定技能」にシフトする?」も参考になります。
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l  新型肺炎に関し、入管法第5条に「指定感染症にかかった人については上陸をすることができない」とあることについて、長尾敬自民党議員が法務省に確認をしたところ、「法律には書いてあるが、これが実際に運用された事は無い」という回答を得ました。自民党の対策会議において、参加議員から「感染が疑わしい外国人が空港に到着した際に入国拒否はできないのか」と質されたとき、法務省は「感染が分かった場合は入国拒否できるが、武漢を経由するなど疑わしい場合は拒否できない」と説明していました。

l  これは真っ赤な嘘。立証責任は外国人にあるので、「感染していないことを証明しろ」というだけで拒否できます。実際入管は、不法就労の懸念があったり、政府方針に反対する外国人は、疑わしいだけで入国を拒否してきました。安倍首相が肚を括って、「入国しようとする者が感染症である場合には入国を拒否する」とし、「感染者と確認できない場合でも入国管理を強化するため、運用を速やかに検討する」と表明したからよかったものの、「検討する」なので安心できません。それにしても入管の対応には驚かされます。

【Timely Report】Vol.621(2020.3.30号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「入管行政:新型肺炎患者は入国拒否する?」も参考になります。
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