全国外国人雇用協会【BLOG】

入国管理法に係わる諸問題を解説しつつ、外国人雇用、人手不足、企業経営、日本経済、移民問題、多文化共生、国際情勢など、幅広く『外国人』と『雇用』に関する話題を取り上げます。

2019年08月

l  最低賃金がまた上がります。この政策が「強者の論理」であることに気付かずに、賛同している人たちが少なからずいますが、教祖であるアトキンソン氏の主張を吟味すると、その目的がよく分かります。

l  「私が社長を務めている小西美術工藝社が属している文化財修理の業界では、30億円の売り上げを20社で取り合っています。この業界に再編が起こり、20社が5社に経営統合されたとします。経営統合により会社の数は減りますが、国宝や重要文化財の修理予算は減りません。修理をする会社が減ったからといって、需要自体は変わらないからです。そのため、必要とされる職人の数もほとんど変わりません。一方、統合が進めば、企業の規模が拡大し利益が集中するので、より高度な設備投資などができますし職人の労働環境は安定します。研修もより充実させることが可能になります。過当競争が緩和され、より健全な競争が担保されるようにもなり、一人ひとりの専門性が上がって技術が上がります。いいことずくめです」―― 言うまでもなく、小西美術工藝社は生き残る5社の立場です。あなたは賛同できますか?

【Timel
y Report】Vol.508(2019.10.11号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「企業経営:「日本型雇用」は崩壊する?」も参考になります。

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l  米国グーグルの社員は、米税関・国境警備局(CBP)が「人権侵害」をやめるまでCBPからの仕事を受けないよう会社に求めました。CBPのクラウドコンピューティング契約の入札準備を進めていることに対して、疑問を呈したものです。実際、同社は、同様の請願を受けて、国防総省との人工知能(AI)の共同研究や、中国版検索エンジンへの取り組みから手を引いています。

l  また、米国ホールフーズの従業員グループも、米移民当局に協力していることを理由に、親会社であるアマゾンに抗議しています。アマゾンが、データ分析企業「パランティア」にサービスを提供していることを問題視。パランティアは、不法入国者の強制送還に使われている米国移民・関税執行局(ICE)向けのシステムを開発・提供しています。アマゾンWebサービスの従業員も、ICEとの協力を止めるように求める書簡を社内で回覧しました。

l  日本で例えると、パナソニックの社員が、外国人収容所における人権侵害を問題視して、入管から「顔認証ゲート」の受注をしないように求めるという構図になりますが、そういうことが起こる気配はありません。

【Timely Report】Vol.528(2019.11.11号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管行政:一斉摘発で親子が離れ離れ?」も参考になります。

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l  厚生労働省政務官の上野宏史衆議院議員が、人材派遣会社「ネオキャリア」が申請する外国人労働者の在留資格を巡り、法務省に口利きし、その見返りに金銭を求めていたというスキャンダルが発覚しました。非難の矛先は上野政務官に向かっていますが、入管法の観点から見ると、問題がありそうなのは「ネオキャリア」です。もしも、報道された内容が正しいとすれば、全国の飲食店やドラッグストアなどに派遣する外国人187名について、在留資格「技術・人文知識・国際業務」を取得できるように依頼して上野政務官に依頼していたのではないかという疑いが残るからです。在留資格「技術・人文知識・国際業務」で自社の社員として許可された外国人を、飲食店やドラッグストアに派遣していたのではないかという疑いのほうが大問題です。

l 外国人観光客が対象の免税店への派遣であればともかくとして、飲食店やドラッグストアに、「技術・人文知識・国際業務」の外国人を派遣していたとすれば、かなりの高い確率で入管法違反に相当します。雇用した飲食店が、自分の店舗で「現場研修」として業務に就かせることは合法ですが、自社社員を派遣して、別会社である飲食店で就業する場合、「研修計画」などが事前に整備されて、復帰期限が明示されており、本人に対して研修である旨が明確に通知されていない場合、違法である可能性が極めて高くなります。つまり、これは、「ネオキャリア」の関係者が不法就労助長罪で検挙されてもおかしくない大事件なのです。マスコミは、上野政務官の斡旋利得に喰い付いているようですが、本当の意味で問題なのは「ネオキャリア」の不法就労助長罪なのです。

l   じつは、ネオキャリアと同様に、不法就労助長罪を問われかねないのが、派遣先である飲食店やドラッグストアです。というのは、3年以下の懲役等という厳しい罰則を定めた入国管理法第73条の2は、「事業活動に関し、外国人に不法就労活動をさせた者」や「外国人に不法就労活動をさせるためにこれを自己の支配下に置いた者」についても、「知らないことを理由として、同項の規定による処罰を免れることができない」と明記しているからです。これまでは、派遣労働者や派遣元ばかりが検挙されてきましたが、入管法上は「派遣先なら大丈夫」ということにはなりません。

l  というのも、昨年12月初、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で入国させたベトナム人3人を東北地方の工事現場に派遣し、資格外の単純労働をさせたとして、入国管理法違反(不法就労助長・斡旋)の疑いで、派遣労働者のほかに、東京都の人材派遣会社社長(派遣元)が検挙された際に、建設会社社長(派遣先)も逮捕された事例があるからです。従来の類似案件では、「派遣労働者」と「派遣元」だけが捕まっていましたが、この事件では「派遣先」である建設会社社長も逮捕されました。派遣先だからと言って、安心できなくなっているのです。

l  従来、「派遣先」は、自分の現場で外国人労働者が摘発された場合であっても、「外国人労働者のチェックは、すべて派遣元に任せていた」と言えば、それだけで許されてきましたが、大手の派遣会社が大手を振って、しかも、大人数を派遣していたとなれば、話は別です。「一罰百戒」の効果を狙うために、派遣先の有名企業や大企業が狙われる可能性すらあります。

l  いずれにしても、「君子危うきに近寄らず」が正解のようです。



BLOG記事「入管法違反:政治家の口利きでビザを許可する?」も参考になります。

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l  6月24日、大村入国管理センターで、収容中の40代ナイジェリア人男性が死亡しました。長期収容に抗議し、ハンガーストライキをしていた男性は、自室で倒れているところを発見され、病院に搬送されましたが、亡くなったのです。しかし、入管は、原因を究明して、是正策を講じようとしません。それで8月8日、日本弁護士連合会は、第三者機関による調査を実施し、再発防止策を講じるよう求める声明を発表しました。

l  入管は、徹底的な秘密主義です。昨秋の入管法改正の国会審議において、法務省の開示資料に瑕疵があったために、実習生に対する聴取票2900枚を開示することになりました。ところが、その聴取票のコピーを認めず、野党議員が手で書き写すという喜劇がありました。毎日新聞がその公文書を情報公開請求したところ、内容が全部真っ黒に塗られた文書の山が届いたといいます。さらに、入管は、特定秘密保護法に基づく「特定秘密」を指定したと報じられました。入管は、自らの裁量権を極大化するために、各種のルールを曖昧にし、秘密主義に徹しています。しかし、このままでいいのでしょうか。

【Timely Report】Vol.523(2019.11.4号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入国・在留審査要領:この際、全部出しちゃえば?」も参考になります。

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8/28(水)15:00より、毎月1回開催しているビザフォーラムを行います。今回のテーマは、「本格的な人手不足時代到来!どうする?!~技人国・特定技能・アルバイト(基礎編)~」と題して、外国人材の採用と入管法対策の基本について、お話しいたします。

昨秋大騒ぎして導入した「特定技能」でしたが、許可された外国人は50人に満たず、初年度の見込み数32,800人~47,550人に大きく足りません。「日系4世ビザ」も「N1ビザ」も、枠の1%程度で終わる公算大です。

一方、入管による「偽装留学生狩り」は本格化。昨年中の在留資格取消は過去最大になりました。留学生アルバイトに頼っていた店舗や工場は、これから厳しくなります。また、「技人国」でビザをとって、製造業や飲食業やドラッグストアに派遣する違法行為も摘発されていく可能性大。今後の「人手枯れ」は必至です。

日々の業務を考える上で大変参考になると思われますので、参加を
ご検討いただけますと幸いです。お問い合わせは、☎ 03-6206‐8058まで。


会場は、
JR神田駅から徒歩5分の「ONE HUNDRED HALL」(東京都千代田区神田須田町1-28タイムビル3F)です。参加費は、通常、10000円ですが、全国外国人雇用協会の会員(入会費1000円・年会費【法人】2000円)になると、無料でご聴講いただけます。当日、受付でもご入会いただけますので、ご利用ください。


講演会に興味のある方は ➡ 
全国外国人雇用協会 へ


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l  624日、NHKが、ドキュメンタリー番組において、今治タオルの縫製工場で技能実習生たちが低賃金かつ劣悪な労働環境で働かされている様子を報じたところ、大反響となりました。番組終了後には、テレビに映り込んだ工場の建物をネットで特定する人が現れ、「森清タオル・オルネット」が問題の工場を運営しているとの誤った情報が広がり、誹謗中傷が殺到。NHKが否定コメントを出すという事態にまで発展しました。

l  NHKの番組制作者には、技能実習制度のヒドイ実態を世の中に伝え、世論を喚起し、制度改善につなげるという高邁な意図があったのでしょう。確かに技能実習制度には大きな問題があり、改善すべきであることは明らかです。

l  ところが、818日、そのNHKが、可哀そうな技能実習生に対して、受信料を集金に行ったところ、トラブルになったという事件が報じられました。集金人に対して、消火器を噴射した実習生に非があることは明らかですが、日本語が理解できない実習生に対して、「NHKを視聴しているはずだから、受信料を支払え」と自宅に押し掛けるというのはいかがなものでしょうか。

【Timely Report】Vol.524(2019.11.5号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「特定技能:初年度見込みは大幅未達?」も参考になります。

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l  バブル期を中心に東南アジアから日本に出稼ぎに来たフィリピン女性たちは「ジャパゆきさん」と呼ばれました。「興行ビザ」で入国したフィリピン人は、2004年には約82000人にまで急増します。ところが、2005年に、「外国の教育機関での興行科目の2年以上の専攻」などの要件を加えて厳格化すると、2006年には8673人に激減。入管行政に振り回されました。

l  しかし、その間に、日本人との交流は自然と増えていきます。19952005年にフィリピン人女性と日本人男性の間には年間40005000人の子どもが生まれます。残念なことに、父親から認知や経済的支援を拒否されて、母子が貧困に陥るケースが少なくなかったとされています。

l  入管行政が扱うのは「人間」です。関税や輸入規制の対象となる「モノ」のように、「ルールさえ改定すればそれで終わり」というわけにはいきません。「特定技能」は、移民の数を自由自在に入管がコントロールできるという幻想の下で組み立てられており、危うさを感じます。だからこそ、入管庁は、細かなルールで厳格化して受け入れないようにしているのかもしれません。

【Timely Report】Vol.520(2019.10.30号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「特定技能:初年度見込みは大幅未達?」も参考になります。

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l  終身雇用・年功賃金制・新卒一括採用等に代表される「日本型雇用」が崩壊しつつあります。早期退職が常態化し、年功賃金の維持が難しくなり、通年採用が広がる中、「副業禁止」という常識が過去のものとなり、昔は忌み嫌われた「転職」という行為が当たり前になりました。

l  あるアンケート調査では、定年まで働くことを想定していない人が68.6%。「終身雇用制度」を不要とする人が54.3%。「年功賃金制」を支持しない人が71.9%ですから、現在の「日本型雇用」が時代にそぐわないことは否定できません。しかし、ほとんどの企業は、「日本型雇用」が崩壊しつつあることを認識しつつも、その事実を認めたくないか、認めたとしても傍観するか、改革を志すもその激痛に耐えかねて動けないか、のいずれかだと思われます。

l  この「日本型雇用」の崩壊は、「新しい雇用秩序」に移行するまで、極めて激しい痛みと苦しみをもたらします。多く日本企業は、それに向き合うことができずに、問題の先送りを図るでしょう。この問題先送りがもたらす日本企業の成長鈍化や日本経済の失速は、消費税増税以上の破壊力があります。

【Timely Report】Vol.522(2019.11.1号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「特定技能:初年度見込みは大幅未達?」も参考になります。

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l  2019年4~6月期の実質GDPは、内閣府が官邸と財務省の意向を忖度して、年率1.8%増となりましたが、実態と乖離している感があります。帝国データバンクの景気動向調査結果(7月)では、景気動向指数が8カ月連続で悪化。共同通信社のアンケートでも、国内景気が拡大していると答えた企業は23%(昨夏78%)にとどまり、「緩やかに拡大」と答えた企業が23%(同77%)で、「拡大」と答えた企業は皆無に(同1%)。景気ウオッチャー調査(7月)でも3カ月連続の悪化で、3年3カ月ぶりの低水準に沈みました。

l  足元では、人手不足倒産が急増。7月の全国企業倒産件数は、2年2カ月ぶりに800件を超えました。年間でみると、過去最悪を記録しそうです。そんな中、大企業では中高年のリストラが加速しており、早くも昨年の2倍に到達。「勝ち組」とみられているファーストリテイリングの柳井会長は、「平成の30年間は経済敗戦だ」と嘆き、著名投資家のジム・ロジャーズは、かつてアジアで最も裕福な国だったビルマを例に引いて、「日本はアジア最貧国に転落するかもしれない」と警告。楽観は禁物です。

【Timely Report】Vol.518(2019.10.28号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「特定技能:初年度見込みは大幅未達?」も参考になります。

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l  「日系4世ビザ」が低調です。海外の日系人コミュニティからの熱望を受け、政治の肝煎りで創設されたにもかかわらず、昨年7月の導入以降、入管庁が見込んだ年間4000人の枠に対し、資格を得たのは43人(6月17日時点)だけと1%程度。顔を潰された政治家から苦言を呈せられたためか、入管庁が要件緩和に向けて検討に着手したという報道がありました。

l  これは、近年における入管行政の典型的なパターン。政治から緩和要望を受けたものの、嫌なので面従腹背を貫いて、大して覚悟することもなく、条件を厳しくする。その結果、緩和しても増えませんから、政治圧力を再度受ける。そして、一片の哲学もなく、小出しで緩和するから、制度がぐちゃぐちゃになる。「来日する外国人が共生するためにもN4だけは譲れない」などという守るべき一線がないから、ずるずるっとなし崩しになっていきます。

l  「日系4世ビザ」では日本語要件を緩和するとのこと。「特定技能」も同じ運命を辿るような気配があります。特に「介護」は、現場の人手不足に押されて、看護師試験の落第者を受け入れる等、何でもありになってきました。

【Timely Report】Vol.519(2019.10.29号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「特定技能:初年度見込みは大幅未達?」も参考になります。

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l  福岡県の旅館「泰泉閣」には、9人の外国人正社員が在籍しているのですが、入社して1年になるネパール人社員は、未だに宴会場の配膳を担当しています。ラウンジマネージャーは、「いつかはフロントのリーダー役を任せたい」と証言していますが、それでは「人文知識」の在留資格は出ないでしょう。訪日客も少ないと明記していますから、「国際業務」でも難しそうです。

l  首都圏で2000件以上の物件を管理してきたスターツファシリティーサービスでは、ミャンマー人6人を採用して、リニューアル工事や新商品開発などの中核部署に配置したと言いつつも、技能実習生の育成を担当させると明言。ビルクリーニングやホテルのベッドメーキングを担う実習生を指導するのなら、同じ業務に携わっていたのではないかという疑念が払底できません。

l  取材する側も、取材を受ける側も、在留資格に詳しくないので、誤解を招く表現になっている記事に時折出会います。かつて、日の丸自動車では、「技術・人文知識・国際業務」で100人雇うという記事が入管に知られたので、許可が出にくくなったという悲劇もあります。気を付けましょう。

【Timely Report】Vol.526(2019.11.7号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「日の丸交通はビザに苦しむ?」も参考になります。

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l  未だに「移民は是か非か」という形而上学的な議論を展開される方がいますが、冷静に現実を直視すれば、高田馬場にはミャンマー人、西葛西にはインド人が居を構え、西川口には新たなチャイナタウンが出現し、神奈川県の大和周辺にはベトナムやカンボジア、ラオスの人々のコミュニティが存在しています。竹ノ塚にはリトル・マニラがあり、池袋にはバングラディシュ人がたむろしており、日本の中には、数多くの「異国」が現存しているのです。

l  40年ほど前、ベトナム・ラオス・カンボジアが社会主義体制に移行したことに伴う混乱と内戦の中で大量のインドシナ難民が発生し、ボロボロのボートにすし詰めになった人々が決死の渡航を試みて来日。原則として難民を認めない日本が、11,000人の難民を受け入れたこともありました。

l  日本は古来より、朝鮮半島や中国大陸から渡来人を数多く受け入れてきた国でもあります。在日朝鮮人との関りも100年を超え、日系人が海外に移民として雄飛した頃からは150年が経過しています。移民の是非を議論する前に、「今そこにいる移民」を直視しなければ、生産的な答えは出てきません。

【Timely Report】Vol.517(2019.10.25号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「外国人が日本を支えている!」も参考になります。

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l  86日、工事現場で中国人男性を不法就労させたとして、解体業者の社長ら3人が逮捕されました。東京や埼玉などの解体工事現場5か所で調理師の資格しかない中国人の男を違法に働かせた疑いがもたれています。これまでに1億2000万円以上を売り上げたといいますから、なかなかの商売上手。

l  取り調べに対して、「永住者だと思っていた」として否認した容疑者もいるようですが、在留カードを見れば、在留資格「技能」と明記されていますから、その抗弁は通りません。本件の場合、調理師以外の活動は「資格外活動」に相当しますから、解体工事現場では説明がつきません。

l  そのほか、中国人留学生が「7pay」の不正使用事件に加担したり、就労ビザの中国人が白タクを行うケースなども報じられていますが、これらも、厳密にいえば、入管法上「資格外活動」に相当する可能性大。その犯罪行為が、雇用契約の下での活動ではなく、事業活動であると認定されれば、「経営・管理」の在留資格を持たない外国人は、「資格外活動」に問われます。在留資格には、「活動」の制約が設けられているという認識を持ちましょう。
解体, 崩壊, 壊れた, 建物の瓦礫, 家の解体, 建物, 破滅, 破壊, クラッシュ, 逆アセンブル, 壁
【Timely Report】Vol.516(2019.10.24号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「製造業派遣は実刑になるのか?」も参考になります。

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l  技能実習生を最低賃金未満で働かせていたとして、岐阜市で婦人服製造業を営む女性社長が5月下旬、最低賃金法違反と労働基準法違反の疑いで、岐阜労基署に逮捕されました。岐阜県の最低賃金(時給800円)を下回る時給405円しか支払わなかった疑いなどが持たれています。実習生たちから相談を受けた労基署は、20189月に是正勧告を出しましたが、社長は、改善しないばかりか、虚偽報告を行ったようです。

l  じつは、労基署は、警察と同様に「逮捕権」を持っています。これまでは、あまり実行されてこなかったのですが、最近、悪質な事例に関連して散見されるようになってきています。書類送検も珍しくはなく、約4割が起訴されています(2016年:送検890件・起訴364件・罰金362件・懲役2件)。

l  外国人関連では、実習生が圧倒的ですが、いずれ実習生以外でも、労基署が絡んでくると思われます。来年4月からは、中小企業にも刑事罰のある残業規制が導入されることもあり、逮捕権限に目覚めた労基署は、さらに強面になっていく可能性大。入管だけでなく、労基署にも注意が必要です。
警官, 女性警察官, 同僚, おかしい, フィギュア, 警察, 面白い【Timely Report】Vol.515(2019.10.23号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


  BLOG記事「製造業派遣は実刑になるのか?」も参考になります。

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l  717日、埼玉県川越市に本拠を持ち、食品製造業の業務請負・人材派遣・人材紹介に特化して営業していたASIA株式会社(代表取締役リン・ヴァン・ジュン)に関して、厚生労働省は労働者派遣事業の許可を取り消しました。20183月に創業した同社は、食品メーカーに絞って、人材派遣や人材紹介のサービスを行ってきましたが、1年半足らずで、正社員25人・登録スタッフ450人にまで急成長。12社以上の顧客に対して、日々120人以上のスタッフを派遣していたと言うのですから、まずまずの規模です。

l  同社の労働者派遣事業の許可が取り消されたのは、不法就労助長罪(入管法第73条の2第1項)によって罰金の刑に処せられたため。厚労省のプレスリリース以外では記事が報じられていないため、詳細は分かりませんが、不法残留者か、在留資格「技術・人文知識・国際業務」を所持している外国人を食品メーカーに派遣していたのを摘発されたのだろうと推測されます。

l  以前より申し上げているとおり、一部の例外的な事例を除き、「製造業派遣」は明白な入管法違反です。「君子危うきに近寄らず」をお勧めいたします。

【Timely Report】Vol.527(2019.11.8号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「製造業派遣は実刑になるのか?」も参考になります。

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l  712日、27年間に亘り国内に不法に滞在し続けたとして、入管法違反罪に問われたシンガポール国籍の女性に対して、懲役26月、執行猶予5年の判決が言い渡されました。女性は、19923月に入国し、2007年頃から、内縁の夫と熊本県湯前町で清掃業を営みながら、夫の両親を介護。地域住民からは「マユミちゃん」と呼ばれて親しまれていました。しかし、入管法では、1年以上の懲役等の有罪判決を受けた場合、その外国人は、退去強制措置の対象として国外退去になった後、再入国することができません。近隣住民ら約200人は、特別な配慮を求める嘆願書を入管に提出しました。

l  726日、福岡入管は、在留特別許可を決定。女性は強制退去処分を免れて、3カ月ぶりに自宅に戻りました。入管は、「日本人男性と家庭を築いていることなど、人道的観点から諸般の事情を考慮した」と述べています。

l  入管法に基づく審査は裁量の幅が大きく、予見可能性が低い点に問題がありますが、今回の措置は、裁量が良い方向に働きました。入国審査官にも人の情けがわかる人がいる、ということが分かった事件でした。

【Timely Report】Vol.510(2019.10.16号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「
不法滞在幇助罪で逆転勝訴!」も参考になります。

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l  日の丸交通は、外国人ドライバー採用のパイオニアです。2020年までに、外国人ドライバー100人の乗務を目標としています。同社では現在、35人の外国人ドライバーが乗務しており、間もなく40人になる予定。永住者や日本人配偶者等就労制限のない在留資格を持つことを採用条件にしていますが、今春認められた「N1ビザ」も、採用の射程に入れているようです。

l  2年前、同社の人事担当者は、「乗務員は単純労働とみなされるため、就労ビザが発給されない。このため外国人を乗務員としてとらえているタクシー会社での採用は進まなかった。これに対し日の丸交通では、観光業務に従事する高度人材として採用するため、国際業務ビザの取得が可能。正社員として雇用し将来の幹部候補として、本人の適性をみた上で乗務以外の部門への配置も検討する」と答えていましたから、採用姿勢は、じつのところ後退気味。

l  おそらく当時の記事が入管の知るところになったのでしょう。「業務量が足りない」という理由で、「技術・人文知識・国際業務」の許可が困難化したのだと思われます。マスコミに取り上げられるのも考え物です。

【Timely Report】Vol.509(2019.10.15号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
コンビニは本当に単純作業?」も参考になります。

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l  730日、難民申請が棄却された直後に不当に強制送還されたため、棄却取り消しを求めて裁判を受ける権利を侵害されたとして、スリランカ国籍の男性が国に慰謝料など330万円の賠償を求めた訴訟の判決があり、名古屋地裁は、国に対して88,000円の賠償を命じました。強制送還自体は適法と判断しましたが、送還後は訴訟ができなくなるにもかかわらず、名古屋入管の職員が「スリランカに帰ってからやりなさい」と言ったことについて、「適切な説明を受ける権利が侵害された」として違法を認めたのです。

l  賠償金額自体は微々たるものですから、裁判を受ける権利を侵害された原告の不利益に見合うものだとは到底思われませんが、入管職員の説明が違法であったと裁判所が認めたことは画期的であり、重い判決であると思われます。

l  例えば、再申請の窓口で、「これは受理できない。あなたは帰りなさい」と指導するのも厳密には違法。「在留資格を有する外国人は、その者の有する在留資格の変更を受けることができる」(入管法第20条第1項)ので、申請する権利(≠在留する権利)を、外国人に認めていると解されるからです。

【Timel
y Report】Vol.507(2019.10.10号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「不法滞在幇助罪で逆転勝訴!」も参考になります。

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l  技能実習に対する批判が鳴り止みません。しかし、当制度の中核を担う監理団体は、政治力を駆使して、しぶとく生き残る可能性が高いと思われます。

l  「技能実習制度の運用に関するプロジェクトチーム」は、報告書に「失踪について帰責性がある実習実施者については,失踪後の一定期間,技能実習生の新規受入れができない旨省令等で規定すべきである」と明記し、山下法務大臣も、「特定技能制度の省令を参考に,技能実習制度でも,①失踪に帰責性がある実習実施者は技能実習生の新規受入れを一定期間停止する措置や,②口座振込み等による報酬支払を求める措置を導入することに向け,省令等の改正を迅速に検討することを指示しました」と明言しました。

l  しかし、「出入国在留管理基本計画」では、「技能実習法以外の法令による対応も含めた複合的かつ重層的な取組を行う」と曖昧になり、「経済財政運営と改革の基本方針 2019」においては、「技能実習生への報酬の支払いを適正化し、技能実習制度を適正化する」として、「②口座振込み等による報酬支払」だけで終わらせる方向になっています。監理団体の政治力は健在です。

【Timel
y Report】Vol.505(2019.10.8号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
監理団体が初の書類送検に!」も参考になります。


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