全国外国人雇用協会【BLOG】

入国管理法に係わる諸問題を解説しつつ、外国人雇用、人手不足、企業経営、日本経済、移民問題、多文化共生、国際情勢など、幅広く『外国人』と『雇用』に関する話題を取り上げます。

2019年04月

l  富裕国だったベネズエラが大変なことになっています。「21世紀の社会主義」を掲げ、賃上げや所得補填などで富裕層の富を貧困層に分配したところ経済が破綻。生活に困窮した人々が「移民」となって隣国に押し寄せています。

l  ベネズエラの惨状を見た韓国の主要紙が「韓国もベネズエラの二の舞になる」として文在寅政権の経済政策を大批判。経営の現場を無視した賃上げ政策の撤回を求めています。「最低時給1000円」を掲げる「所得主導成長論」が想定していた「賃金増➡雇用増➡消費増➡業績好転」というシナリオは実現せず、「賃金増➡雇用減➡消費減➡業績悪化」に陥ったと指摘しています。

l  じつは日本も韓国と同じ。「所得主導成長論」を掲げて、「賃上げすれば景気は良くなる」という前提で経済政策が運営されています。経営の現場を無視し、「物価が上がれば景気は良くなる」「時短をすれば生産性は上がる」「人手不足になれば経済は良くなる」という勘違いの中で、誤った賃上げ政策が処方されれば、経営の現場が疲弊するのは必至。20年後に日本が韓国やベネズエラのようになっていないことを切に望みます。
ドル, お金, 緑, ファイナンス, 金融, ビジネス, 成功, 投資, 現金
【Timely Report】Vol.240(2018.9.5)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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経済政策が韓国を殺す!」も参考になります。

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1.       実質賃金がなかなか上昇しません。人手不足感がバブル期並みであることを背景に、日本銀行は、「労働需給の引き締まりが続く中、賃金コスト吸収のための対応にも自ずと限界がある」と指摘し、賃金も価格も上がると見ていますが、戯言としか思えません。

2.       昨年すでに、イオンの岡田社長は「脱デフレは大いなるイリュージョン」と喝破しましたが、現状は、需要増に牽引される「好景気」ではなく、単なる「人手不足」。需要が弱いから値上げしたらお客さまは離れるだけ。それを熟知しているから、多くの経営者は、値上げではなく、24時間稼働を16時間に短縮したり、「夏休み」と称する休業で対応。体力がない中小企業は、昇給させて値段に上乗せするのではなく、供給を絞る戦略を選んでいるのです。

3.       27万社が後継者不在にあり、廃業する中小企業の約半分が黒字という異常事態。日本は、2025年に6割以上の経営者が70歳を超える「大廃業時代」を迎えます。愚かな政府に頼ることなく、外国人材を安定的に雇用することによって、人手不足を解消するしか打開する道はありません。
ビジネスの世界, 手, 金融, 報酬, 計画, 補償, 償還, 費用の払い戻し
【Timely Report】Vol.40(2017.10.20)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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2019年の日本経済を予測する!」も参考になります。

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l  9月の日銀短観で大企業の業況判断指数が悪化しました。製造業は3期連続の悪化でリーマン・ショックの影響が響いた2009年3月(6期連続)以来の低迷。非製造業も、訪日外国人客の減少が響き、2年ぶりに悪化に転じました。無論、楽観的に見れば、日米の貿易摩擦はひとまず小康状態。原材料高は世界景気の好調による需給逼迫の反映と見れば、「凶」ではありません。台風や地震による悪影響も一過性でしょうから、円安が進めばプラス面が多く、「心配する必要はない」という見方もできます。実際、市場では2012年12月から6年近くに及ぶ景気拡大が当面続き、来年1月に戦後最長となるとの予測が大勢で、株価も年初来の高値圏内にあります。

l  しかし、意識調査結果において「子供の将来を楽観視している」と回答した日本の親が28%(平均60%)と調査対象29ヶ国中最低を記録したことに示されているように、「明るい日本の将来が描けない」ために内需が盛り上がりません。内需が弱いので景気拡大の強い循環が起動しないのです。2020年を待たずに景気が後退するという懸念が杞憂に終わればよいのですが・・・。
オリンピア, オリンピック大会, オリンピック, 競争, スポーツ, 陸上競技
【Timely Report】Vol.263(2018.10.9)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  スイスには不法就労者が76,000人いるとされ、そのうち13,000人がジュネーブ州に住んでいると言われています。そのジュネーブでは、2015年に地元当局が始めた不法就労者合法化事業「パピルス・プロジェクト」に基づき、不法就労者3,500人に就労許可を発行しました。1,757人が審査中で、却下されたのはわずか7人でした。反対する政党も一部にありますが、現在のところは、概ね肯定的に受け止められているようです。

l  一方、日本では、退去強制手続中の外国人に関する長期収容が問題になっています。人権侵害や自殺問題などもあり、国会やマスコミでも厳しく追及されているところですが、奇しくも新天皇即位に係る恩赦が検討されています。

l  この際、オーバーワークで摘発された収容者や仮放免中の外国人については、未納付の租税公課を重課して支払うことを条件に、就労資格を付与するという「恩赦」を実施したらいかがでしょうか。ちなみに天皇陛下は、昨年12月に「各国から我が国に来て仕事をする人々を、社会の一員として私ども皆が温かく迎えることができるよう願っています」と語られておられました。

【Timely Report】Vol.398(2019.4.26)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「入管法は移民を受容しない!」も参考になります。

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l  「杉並外国語学院」と名乗る日本語学校が、ベトナム人から学費等を受け取り、行方をくらますという詐欺事件がありました。被害者は66人に上り、被害額は1人当たり約100万円。ベトナムの平均年収は約30万円と言いますから、被害者のショックは甚だしいはずです。法務省の認可を受けておらず、学校運営にも実態がなく、HPも盗用など、本当にヒドイ事件ですし、技能実習生に関する人権侵害についても、是正すべき点が多々あります。

l  ただ最近気になるのは、事実の裏付けを取ることなく、外国人サイドの主張だけを取材して、「悪い企業に搾取されている可哀そうな外国人だ」というストーリーを垂れ流す記事が増えていること。トラブルになっている当事者の見解が食い違うのは当たり前で、「報道機関」を名乗るのであれば、双方の主張を掲載すべきなのですが、公正な報道が期待できない場合、外国人を受け入れる企業のリスクは倍増します。しかも、「特定技能」では、外国人と企業のどちらの「責に帰する事由」なのか、が問題となる事案が増える筋合い。従来以上に、自ら事実を立証する体制が求められます。

【Timely Report】Vol.407(2019.5.17号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  4月1日、法務省の外局として「出入国在留管理庁」が発足しました。外国人労働者の受け入れ拡大を推進する中で、司令塔的な役割が期待されています。山下法務大臣は開庁式で、「共生政策はわが国の将来像にも影響を与える重要なもの」と激励し、記者会見した佐々木長官は、「新しい時代に外国人との共生という、新しい社会をつくっていく」と意気込みを語りました。

l  ところが法令を見ますと、入管法第1条は、「本邦に入国し、又は本邦から出国するすべての人の出入国の公正な管理を図るとともに、難民の認定手続を整備することを目的とする」から、「本邦に入国し、又は本邦から出国する全ての人の出入国及び本邦に在留する全ての外国人の在留の公正な管理を図るとともに、難民の認定手続を整備することを目的とする」に改定されただけですし、法務省設置法第28条には、「出入国在留管理庁は、出入国及び外国人の在留の公正な管理を図ることを任務とする」としか書かれていません。つまり、「出入国管理在留庁」の役割は、「管理」であって、「共生」などではないのです。リップサービスに騙されてはいけません。

【Timely Report】Vol.401(2019.5.9)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  東京福祉大学における失踪留学生の事件が、マスコミで大きく取り上げられています。すでに文部科学省と法務省も動き始めましたから、何らかの処分が下されるのだろうと推察されます。ただ、日本のマスコミは、「叩いても良い」という判断を下すと、「真実の報道」ではなく、「エンターティンメントとしてのでっち上げ」を始めるという悪い癖があります。

l  ある週刊誌は、「いろんな国の人が集まり“タコ部屋”みたいな中で勉強します」というべトナム人研究生の告白(?)を紹介していますが、これはやりすぎでしょう。東京福祉大の肩を持つつもりは毛頭ありませんが、同大学の研究生にしかなれない日本語レベルの留学生で、しかも、非漢字圏のベトナム人が、「N1」でも出てこない「タコ部屋」なんて日本語を知っているはずがないからです。「タコ部屋」とは、主に戦前の北海道で、強制労働をさせる労働者を監視するために閉じ込めた拘束部屋のこと。執筆者は「留学生は、強制労働させられた労働者と同じだ」という主張を展開したかったのでしょうが、あまりにも無理筋。こういうでっち上げはやめてほしいものです。

【Timely Report】Vol.412(2019.5.24号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
留学ビザは締め上げられる?」も参考になります。

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l  414日、日本国内で初めて「特定技能」の試験が行われました。宿泊業の試験が全国7カ所で行われたのですが、結局、全国で試験を申し込んだ761人に対して、実際には391人しか受験せず、申込者の半数程度(受験率51.4%)にとどまり、受験料を納付していない外国人も散見されました。

l  外国人を雇ったことのある経営者であれば、「権利は主張するが、義務を果たすかどうかはわからない」という外国人労働者の性癖を痛いほど思い知らされています。「申込」で権利を獲得した外国人が「受験」という義務を果たすかどうかはわかりません。しかし、「特定技能」の制度設計者は、そういう実態をご存じないのでしょう。申し込みが殺到したことでぬか喜びしてしまい、受験料の振り込みをしつこく催促することもなく、「来るかどうかわからない」という現実を思い知らされたということなのだと思います。

l  「特定技能」は、「外国人性善説」に基づいて制度設計されていますが、この受験結果からも分かるように、「義務を果たさない外国人」が多数存在することも事実。実態に見合った制度に早期改正すべきです。

 【Timely Report】Vol.413(2019.5.27号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
特定技能:説明会に出ても分からない?」も参考になります。


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l  4月5日、柴山昌彦文部科学大臣は、問題となっている東京福祉大学に限らず、退学・除籍・所在不明や不法残留となった留学生が一定の数を超える複数の大学に対して調査を行っていることを明らかにしました。具体的な調査先としては、日本経済大学の名前が挙がっています。今回の留学生失踪事件は、東京福祉大学1校だけの問題では収まらなくなってしまったようです。

l  「大学など教育研究の国際競争力を高め、優れた留学生を戦略的に獲得する」ことを目的に掲げた「留学生30万人計画」は完全に破綻し、新たに「留学生50万人計画」などが打ち出される見込みもほぼ無くなりました。それどころか、今後は、法務省と文科省が徒党を組んで、大学・専門学校・日本語学校の選別淘汰や大再編に取り掛かる可能性すらあります。

l  「教育」ではなく「ビザ」を主力商品にしていた諸学校が急増していただけに、当局の方針転換は「学校の大虐殺」を惹き起こします。留学生アルバイトが激減するリスクは高まる一方。日々の業務運営が、留学生に頼り切っている場合は、長期的視点に立って、即刻見直しに着手すべきです。

【Timely Report】Vol.410(2019.5.22号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事
東京福祉大だけではない?」も参考になります。

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l  2018年に難民認定を申請した外国人は、前年比▲47%の10,493人。減少は8年ぶりです。就労目的の申請を防ぐために、昨年1月から入管が適用した運用厳格化が奏功したのだと思われます。難民認定されたのは42人で前年の20人より増えたほか、人道的な理由で日本滞在が許可された外国人も40人いました(前年45人)。人権派の方々は、「庇護された比率は未だに1%未満だ」と批判しますが、明らかな「偽装難民」が数多く跋扈している現実を見ると、入管だけを責めるのは筋違いのような気もします。

l  難民申請が爆増した(2005384人➡20101,202人➡20122,545人➡20145,000人➡201610,901人➡201719,629人)背景には、ブローカーの暗躍があります。明らかに難民でない外国人に、難民申請を勧める弁護士も大勢いました。110万円としても20億円の市場です。「技能実習」や「特定技能」に関して、ブローカーの排斥を声高に主張する人々が、「難民申請」について同じ主張を展開しないのは本当に不思議です。偽装難民のブローカーは良くて、技能実習生だとダメという理屈はないでしょうに。

【Timely Report】Vol.409(2019.5.21号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

BLOG記事「取り調べの罠に気を付けましょう!」も参考になります。

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l  327日、日本語能力試験の自分名義の認定証明書1枚を偽造したとして、有印公文書偽造の疑いで、ベトナム人が逮捕されました。本物の証明書は、国際交流基金と日本国際教育支援協会が発行するのですが、中国等で顔写真や名前が入った認定証明書1枚を偽造したようです。「特定技能」においては「N4」が必要ですし、「技能実習」の「介護」においても2年目に「N3」が求められます。また、日本語学校では、日本語試験の合格率で「留学」の枠が決められるようになりますから、今後、認定証明書の価値は高騰します。それに伴い、認定証明書の「偽造」は広がっていくでしょう。

l  昨秋、外務省が、日本の日本語学校への留学ビザを申請したベトナム人学生6000人を対面調査したところ、日本語能力が申請要件に満たない学生が1割超に上ったため、日本語能力の証明書を偽造した疑いが強いとして、申請を代行した12業者を半年間の受付停止処分にしました。今回は、中国から送られた郵便物に偽造が疑われる証明書があるということで、大阪税関で発覚しましたが、国内での証明書「偽造」も横行しています。要注意です。

【Timely Report】Vol.408(2019.5.20号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  3月8日に、108日間の拘留の後、カルロス・ゴーン前日産会長の保釈が認められたと思ったら、44日に再逮捕。これが、「自由の見返りに自白を強要する人質司法」の恐ろしさ。海外からは「人権無視」「時代錯誤」「第三世界のようだ」「前近代的」「中世のような規則」と侮蔑されており、WSJ紙は、「カルロス・ゴーンよ、気をつけろ。日本は自白させるためなら何でもする。日本では容疑者が自らの『悪い行い』を認めることでやっと自由への道のりが示される。抵抗を続ける容疑者に対しては、裁判を受けるまで1年間も拘留し続けることもある」と酷評しました。

l  日本の当局は、カルロス・ゴーン氏ほどの大物でない中小企業の経営者に対しては、従来通りの「人質司法」を苛烈に適用してきます。怪しいと決め付けたら、入管法違反を認めるまで勾留し続けるでしょう。その万が一の危機に備えて大切なことは、「警察の捜査は公正だ」という誤解を捨て、常日頃から二重三重に無罪を立証する態勢を整備し続けるということです。入管法を理解した上で、立証資料を常時作成し、厳格に保管することが肝要です。

【Timely Report】Vol.402(2019.5.10)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  329日、技能実習生の失踪や死亡について調査していた法務省のプロジェクトチームは、失踪者5218人のうち721人に、実習先による不正行為の疑いがあったとの報告書を公表しました。最低賃金割れや不当な残業、外出制限などの扱いを受けていたようです。確かに、技能実習制度を利用していた企業の一部に、極めて悪質な雇用主がいたことは事実です。

l  しかしながら、今回導入する「特定技能」の雇用主が全員「性悪」であると決め付けて、本来「技能実習」に適用した上で、実務上の効果を検証すべきなのに、いきなり「特定技能」に押し付けたことは、愚策だと思われます。

l  マスコミにおける「典型的な報道」では、「企業性悪説・外国人性善説」に依拠して、「①悪い企業がいる ➡ ②外国人が搾取される ➡ ③正義の味方である弁護士が外国人を助ける」というストーリーが垂れ流されるわけですが、これから「実際に起こる現実」は、「外国人が自分を正当化して嘘をつく ➡ ②悪徳弁護士と組む ➡ ③善良な企業が恐喝される」という可能性も否定できません。実態を踏まえた適切な省令に再整備することを望みます。

 【Timely Report】Vol.399(2019.5.7号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


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特定技能:説明会に出ても分からない?」も参考になります。


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l  省令や運用要領を読み込むと、「特定技能」という在留資格は、「技能実習」で散々叩かれた法務省が、自らが責任を逃れたい一心で、すべての責任と義務を、雇用主と登録支援機関に押し付けた制度なのではないか、という邪推に襲われます。内心では、「特定技能の外国人なんて、別に入って来なくていい」と思っているから、雇用主の義務の範囲を広げ、責任を重くした上に、山盛りの書類提出を求めているのではないか、とすら感じてしまいます。

l  例えば、「特定技能」の受入企業には、社会保険に係る1~2年間分の領収書や納税証明書の提出が義務付けられているだけでなく、財務諸表が2年分必要であり、中でも損益計算書については、事業区分単位で売上額が確認できることが求められているほか、直近期末において債務超過の場合は,中小企業診断士や公認会計士等が改善の見通しについて評価を行った書面を提出しなければならないという決まりになっています。運用を誤ると、「特定技能」は、4000人来る予定だったのに、10人程度しか来日しない「日系4世」の二の舞に終わってしまうのではないでしょうか。

 【Timely Report】Vol.394(2019.4.22号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


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l  319日、偽装結婚をして在留資格の更新を申請したとして、入管難民法違反の罪に問われた千葉県の男性とフィリピン人女性の夫婦に、東京地方裁判所が無罪を言い渡しました。2014年に結婚した2人は、2018年に妻の在留資格を更新する際に、婚姻関係を続けていると嘘の申請をしたとして、入管難民法違反の罪に問われていました。裁判官は「婚姻の実態があった」と判断してくれましたが、警察の捜査は、完全な決め付けでした。

l  女性は「自白」すれば夫は助かると思い、警察の描いた筋書き通りに、「偽装結婚していた」と虚偽の供述をしましたが、夫は、弁護士を雇って、容疑を否認。警察は、夫に対して、「彼らは悪の組織の弁護士だから裏切るだろう」と吹聴し、「否認すれば勾留が続く」と脅かしたそうです。

l  「警察は真実を追及する」とか「正直に話せばわかってもらえる」という考え方は禁物。入管法容疑で皆さんの所を訪れたときは、既に有罪の筋書きを描いて、自白させることしか考えていません。その際には、無罪であることを立証する証拠を示すことが肝要になります。「論より証拠」をお忘れなく。

【Timely Report】Vol.392(2019.4.18)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  東京福祉大学が「研究生」として受け入れた留学生700人が所在不明となった事件が大騒ぎになっています。授業に数回出席するだけで来なくなるケースも多く、「偽装留学生」と知りながら受け入れていた疑いも浮上しています。「不法就労の温床になり得る」という指摘もあり、今後、当局が厳しく対応していくことは火を見るよりも明らか。実際、今年11日時点の不法残留者は5年連続で増加しており、そのうち4,708人が「留学ビザ」で、前年比14.8%も増えています。

l  すでに入管は、「留学ビザ」の厳格化に転じており、入国時のみならず、在留期間更新においてもオーバーワークをチェックして、不許可にする事例が相次いでいます。このため、留学生アルバイトに頼っていたホテルや飲食店では悲鳴が上がっており、「10日に亘るGWに対処できないのでは」という話も。入管からすれば、「特定技能で雇えばいいでしょ」ということなのでしょうが、制度の詳細が明らかになるにつれて、コストとリスクの大きさが知られつつあり、様子見に回る先が増えてきました。先行きが懸念されます。

【Timely Report】Vol.391(2019.4.17号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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専門学校は慎重に選びましょう!」も参考になります。

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l  フランスでは、移民を含むすべての人に対して、教育と医療を受ける権利を保障しており、移民局は「フランスの医療保険に必ず加入しなさい」と指導しています。低所得や無職の人には、保険料が免除され、ほぼ無料で医療を受けられる健康保険制度があるほか、不法滞在者向けの国家医療扶助というシステムまであります。どんな立場の人でも、人間として、医療から排除されない仕組みがあり、医療通訳も整備されているようです。

l  日本では、今般、「特定技能」の在留資格を取得する外国人に、健康診断を受診させることを決め、申請の際に健康診断書の提出を義務付けました。留学生や技能実習生が結核や麻疹に集団で罹患している事例が出ている以上、当然の措置ではありますが、海外から入国するケースだけでなく、国内で在留資格を変更する場合にも適用される点には注意が必要です。

l  早晩、「特定技能」以外の在留資格に関しても、申請する外国人には健康診断を義務付けることになるでしょう。フランスを真似る必要はありませんが、「病人は排斥すればよい」という短絡的な思想に陥らないことを願います。

 【Timely Report】Vol.387(2019.4.11号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


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特定技能:説明会に出ても分からない?」も参考になります。


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l  「特定技能」に関して、「行政書士でも分からない」という声が出ています。法務省や担当官庁の説明会に参加しても、「詳細があやふや」「詳しい内容が分からない」などの不満が募るばかりで、ほとんどの関係者が「特定技能」を理解しきれていない状況であると言っても過言ではありません。

l  「特定技能」を理解することの難しさは、「特定技能雇用契約及び一号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令」を一読するだけでもわかります。参照条文が多く、禁止事項が山盛りになっているだけでなく、「支援に要する費用について直接又は間接に負担させない」「十分に理解することができる」「責めに帰すべき事由」など解釈に幅のある表現が少なくないからです。

l  同省令の第3条第2項は、企業に対して、「外国人が十分に理解することができる言語」で「一号特定技能外国人支援計画」を作成することを義務付けています。その定めが正義だと言うのなら、同様に法務省に対して、「一般の経営者や雇用主が十分に理解することができる言語」で「特定技能の関連法令」を作成することを義務付けるべきではないでしょうか。

 【Timely Report】Vol.384(2019.4.8号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


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特定技能:説明会に出ても分からない?」も参考になります。


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l  早稲田大学に次ぐ5000人の留学生が在籍している東京福祉大学で、700人の留学生が行方不明になりました。「研究生」として入学した2700人の留学生のうち、4分の1以上が所在不明となり、大学から除籍されました。「失踪」と言えば、「技能実習」というのが定番でしたが、今後は「留学」が問題になるかもしれません。不法残留者の推移を見ると、筆頭の「短期滞在」を除けば、「技能実習」の次が、「留学」(2017.1.13,8072018.1.14,100人・構成比 同5.8%→同6.2%)で増加傾向にあります。

l  「特定技能」の場合、1人でも、「企業の責めに帰すべき事由により、外国人の行方不明者を発生させた場合」、特定技能外国人を1年間雇うことができません。学校の場合は、不法残留率が5%を超えた場合に「非適正校」と判定され、留学ビザの審査が厳格化されるのですが、もし公平を期すとすれば、「学校の責めに帰すべき事由により、留学生の行方不明者を発生させた場合」、留学生を1年間受け入れられないという厳罰になります。これは致命的です。「特定技能」に対する規制が如何に厳しいのかが良く分かります。

【Timely Report】Vol.383(2019.4.5号)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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l  2018年6月末の在留外国人数は263万7251人で,半年前に比べて75,403人増加し、過去最高を記録しました。安倍政権は、この流れをさらに加速させますから、300万人の大台を超えるのは時間の問題です。増えるのはよいとして、問題は受け入れ方でしょう。というのは、これまで日本は、血縁関係のある「日系人」の受け入れにすら失敗しているからです。

l  在日日系社会が直面している現実は甘くはありません。日系人は35歳で孫を持ち、少なからぬ子供たちは学校から落ちこぼれて不良化します。仕事をせずに生活保護にぶら下がる者もおり、子供が多いほど高くもらえる生活保護に甘え、次々と子供を産む悪循環に。じつは、日系人の子供の3~4割は中学校すら卒業していません。これで、日本社会にフィットしてほしいと願っても無理な相談でしょう。その親の在日日系人たちも高齢化を迎えていますが、年金加入期間が足りず、老後の備えが足りない人が大半と言います。

l  いかにきれいごとや見事な論理を振りかざしても、外国人の受け入れは、様々な問題を引き起こします。リアルな難題を直視する勇気が問われます。
パトリオット, フラグ, プライド, 愛国心, ブラジル
【Timely Report】Vol.256(2018.9.27)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report

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