l 三菱自動車が2016年以降、岡崎製作所で受け入れたフィリピン人技能実習生65人のうち33人を実習内容とは異なる仕事の現場で働かせていたことが明らかになりました。溶接技能の習得が目的であったのに、車体の組み立てや、実習計画より簡易な溶接を日常的にさせていたようです。提出した実習計画は完全な虚偽。法務省が厚生労働省と調査に入ることになりました。そして、三菱自動車と同じような虚偽事件が日産自動車でも発覚しました。
l さらに、栃木県さくら市では、JAに所属する24軒の農家が、中国人技能実習生29人に対し、約1180万円の残業代を支払わなかったことが判明。入管は農家に対し実習生の新規受け入れ許可を取り消しました。
l 技能実習の現場は、あまりにも杜撰で悲惨で欺瞞です。新設する「特定技能」が、単なる「技能実習」の延長線上の在留資格になったとしたらゾッとします。「技能実習」の延長で行くのか、それとも、一定の「技能」を充たせば在留資格を与えるという色彩を濃くするのか・・・。それによって、わが国の入管政策は大きく変わり得ます。果たしてどういう決着を見るのでしょうか。
【Timely Report】Vol.179(2018.6.11)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report
BLOG記事「技能実習の膨張が歪みを生む!」も参考になります。
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