l  外国人労働者の受入れを拡大する改正入管法に関連し、年末までに、「外国人の受け入れ共生のための総合的対応策」が策定されることになっています。識者たちからは、「基本は“生活者”として受け入れていくことを考えるべき」「『人』として受け入れ、長期的視野に根ざした共生施策の充実を図る」「外国人労働者を仲間として受け入れ、その人権を最大限に尊重する多文化共生社会を創っていく」などの意見が寄せられていますが、受け入れるためのコストを誰が担うのかという点については、国に期待する声が多いようです。

l  しかし、注意深く、政府答弁を聴き返すと、「受益者が負担する」、すなわち、労働力を必要とする受入企業にすべて負担させたいという気持ちが滲み出ています。「技能実習」の仕組みと同様に、「受入れ機関(=受入企業)」と「登録支援機関(=技能実習における監理団体の役割)」の2者に、すべてのコストと責任を押し付けたいという思惑がひしひしと伝わってきます。最終案を見てみないと何とも言えませんが、思いのほかコストや責任が企業に降りかかってくるのであれば、ぬか喜びに終わってしまうのかもしれません。
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【Timely Report】Vol.315(2018.12.21)より転載。詳しくは、このURLへ。http://nfea.jp/report


BLOG記事「
特定技能:共生は自治体に丸投げする?」も参考になります。


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